紙の本
アマゾンの大戦略を読み解いた画期的な書です!
2017/12/01 10:04
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、通通及び小売業界を一変させた大企業アマゾンの戦略を詳細に読み解こうとした書です。アマゾンは、今や、インターネット流通の世界だけでなく、現実の店舗展開、宇宙事業、人工知能、ビッグデータの分野にまで進出しており、既存の企業などから、「近い将来、アマゾンに業態を乗っ取られるのではないか」とまでに怖れられています。一体、アマゾンはどのような戦略を策定し、どのように攻勢をかけていこうとしているのでしょうか。大学教授、上場企業の取締役、コンサルタントという3つの顔をもった筆者、田中氏によって、それが読み解かれようとしています。
電子書籍
世界最強企業Amazon
2018/02/11 21:49
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投稿者:まる - この投稿者のレビュー一覧を見る
Amazonの動向がよくまとまっていてわかりやすかったです。アリババのことも最後に触れています。
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2018年3冊目。
なんだか絵空事だったようなことがどんどん現実味を帯びてきている。
技術の進展に驚愕するし、探究心と実行力には尊敬の念も抱くし、便利になっていくのもよく分かる。
だけど個人的には、ワクワク感よりも不安感の方がちょっと大きかったりもする。
年齢や所属から属性を割り出すこれまでのグメンテーションから、一人ひとりの嗜好に合った「1人のセグメンテーション」に、そして一人の人間すら細分化して、その人の「今、その瞬間」のニーズに答える「0.1人のセグメンテーション」に。
よりマッチしたサービスが生まれてくるだろうけど、それらができるのは、購買履歴から位置情報まで、個人の一挙手一投足の情報を吸い上げることができるから。
無人コンビニからAIスピーカーまで、領域を広げていくどのサービスからも、消費者の情報が取れる。
プラットフォームというより、もはやインフラ化しているので、消費者もあらゆる分野で頼るようになっていく。
一国家並みの経済力を企業が持つようになっていく中で、(良い国家なら)国家が国民に果たすような義務感を、企業は持っていけるか、という視点は大事だと思う。
労働状況やESG(環境・社会・ガバナンス)状況の不安面も書かれていたので、利便性だけじゃない面のイノベーションにも注目していきたい。
しかし描いている世界観や構想力は本当にすごい...
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居住地単位での合意形成ではなく、自分がどう生きたいか、という生活スタイル単位での合意形成が行われていく未来は遠くないはず。それを担うのは、もろちんAmazonだけではなく、経済圏を作ろうとしてるどの企業にも当てはまり、○○ユーザーであるというアイデンティティがより強く形成されていく。最後に選んでもらえる為のキーファクターは何だろう。
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Amazonの強さの源泉と、今後の戦略展開を読み解いた一冊。Amazonの凄さは、いろいろな記事で特集されているので見聞きした話も多いが、こうやってまとまった考察を読み込むと、改めてベゾスさんの凄さが分かります。超長期的に100年先を見据えつつ、超短期的に今日やるべきことに落とし込み、高速でPDCAが回せるってのが凄い。
ビッグデーター×AIにより、One to Oneマーケティングからさらに進んだ「0.1人マーケティング」に到達するという話が印象深い。個人を更に分解し、TPOに応じてセグメンテーションして、その時その時に最適なソリューションが提案できる時代になるんだよね。
意思決定に関する4つのルールも参考になる。①後戻り出来ない判断に集中し、修正可能な判断は人に任せる。②70%の情報で判断する、100%集めるのは却って効率悪い。③反対してからコミットする。④部署間の利害対立は起ることを前提にし、利害対立は上位マネージャーの責任で判断する。
アマゾンが凄い企業であることは間違いないけど、ただアマゾン一強に集約され過ぎると、何かと生き辛い世の中にもなってしまうような気がして。幾つかの対抗馬が育ってくれると良いなーなんて思うのでした。
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ベゾス氏の事をよく調べて書かれていると思った。
宇宙開発、新たなインフラの設立。テスラのイーロン・マスクとの共通点があり興味深かった。
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思わずアレクサを購入してしまった。
自分は間違いなくアマゾンに取り込まれていると実感。これは悪いことではない、と感じた。
ところで著者の考えるフレームワークを前面に使いすぎるところが第三者的な考え方を少し阻害している気がした。
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2018.01.03読了
0.1セグメンテーションで、その瞬間の個人に合わせたサービスの提供を目指しているのには驚いた。
「顧客第一主義」を貫き、学術的な理論に則って、理想を実現しつづける。
早く失敗して、早くやり直す。
戻れるものと戻れないものに二分し、戻れないものについては、安易に妥協はしない。反対して、議論を尽くし、決定したらのめり込む。これこそ、今の会社とは対極にある姿勢だ。
私自身も、失敗したらとっとと認めてやり直せばいいじゃないか。結果として、高速でPDCAを回し続けているのもすごい。
と同時に、問題提起をしているのもとても良かった。
たしかに、アマゾンの「要塞」の中だけで完結するのはぞっとするし、果たして幸せなのか?
安くて早いが、全てになってしまうのだろうか?
社会はどこへ向かっているのか、もっと情報を集めて、考えたいと思った。
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ネット通販の覇者からホールフーズマーケットの買収をはじめとしたリアルの世界(位置情報の取得)での覇者を目指していくAmazonに関する書籍。AmazonはAWSで十分に稼いでおり、そのお金を他の事業に投資している。本書の中でももっとも興味深かったのがアリババとの比較である。Amazonも他企業から嫌われる節があるものの、アリババには中国企業であるという点と上場していない子会社が乱立しておりコーポレートガバナンス上の問題があるという特徴がある。今後これらの企業の闘いがどのような展開を迎えるのかが見ものである。また著者はおわりにの章でメルカリについて語っている。メルカリはC2Cのサービスではなく、P2Pのサービスであり、シェアリングエコノミーを達成している企業だという。メルカリが覇権を握ることはあるのだろうか。こちらにも注視していきたい。
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アマゾンを使って初めて購入したのが、確か1999年だったと思います。本当に頼んだものは宅配されるのか心配だったのを覚えていますが、今では留守がちで何度も届けてくださる宅配業さんに申し訳なく思っているこの頃です。
この本はタイトルにある通り、遠くはない未来(2022年)には今とは違った暮らしをしているだろうと予測した本でもあります。昨年日本の宅配大手業者が値上げに踏み切り、それを受けざるを得なかったアマゾンですが、この本によればアマゾンは独自で既存の宅配業者に頼らない物流ネットワークを構築中とのことです。
アマゾンのホームページにアクセスすると、なぜこんなに私の興味があるものを提示してくるのだろう、とアクセスする度に何か(本が多いのですが)を買ってしまいます。それもそのはず、アマゾンは私が購入を始めた20年前からのデータをすべて蓄積していて、それをベースに私に推薦してくるのですから。
この本はタイトルからすると、アマゾン礼讃本のように思えますが、著者の田中氏はビジネススクールの教授だけあって、アマゾンを取り巻く分析をしっかりと行っています、フレームワークを使って一枚にまとめ上げた図表も載せてくれているので、私の業務にも役立つと思いました。さらに、この本では、アマゾンの好敵手と思われる、アリババ、についても同様の解析を行い、両社の強みを比較する形で述べられています。アマゾンに対抗するには、このような部分に着目したら良い、というアドバイスも書かれていました。
10年前の私が今日現在の状況を想像できなかったように、10年後には全く異なった世界に私は生きていると思いますが、様々な技術・ガジェットに惑わされることなく、自分は何をしたいのか?を、念頭において今年も暮らしていきたいなと思いました。
以下は気になったポイントです。
・アマゾンのクラウドコンピューティング部門である、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)のオープンプラットフォームを利用して仕事をする、仕事を不特定多数の人に細かく分割して行うクラウドソーシングも、最近では付加価値の高い仕事が増えている、人と人がつながってやる仕事こそが、最後まで人に残される仕事である(p7)
・アマゾンは2017年に宅配危機(PEST分析:政治的要因、経済的要因、社会的要因、技術的要因)を経験し、ヤマト運輸から4割にもおよぶ値上げを短期的にせよ受け入れざるを得なかったことで危機感を強めた、その結果、独自の宅配網を侵攻宅配業者とともに整備、宅配ロッカーも設置するだろう(p10、12、20)
・5ファクターメソッドは孫子の兵法の影響を受けている、道(戦略目標:ミッション、ビジョン、バリュー、戦略)・天(天の時:SWOT,PEST分析)・地(地の利:3C,業界構造分析)・将(リーダシップ:グローバル、社会、組織、セルフ)・法(マネジメント:PDCA等)の面から解析する(p42)
・コストリーダーがもつ選択肢には2つある、1)低価格で商品やサービスを提供可能、2)ほかの競合と同じ価格にして大きなマージンをとる、アマゾンは1)を選択して低価格という形で顧客に還元している(p59)
・全社レベルの戦略は3つ、コストリーダシップ戦略、差別化戦略、集中戦略(コストに集中、差別化に集中)、アマゾンはコストリーダシップと差別化戦略を両立させている(p64)
・4Pはもともと商品の提供者側の概念であるのに対して、4C(カスタマーバリュー、コスト、コンビニエンス、コミュニケーション)は顧客側からの概念である、アマゾンの顧客第一主義は、ここにも周到に練りこまれている(p67)
・アマゾンの時空価値(今・ここで、すぐにできる)における3つの経済とは、規模の経済(スケールエコノミー)、範囲の経済(スコープエコノミー)、速度の経済(スピードエコノミー)であり、参加者が増えれば増えるほど、相乗的にネットワークの価値が高まり、参加者にとって便益が増す(p71、84)
・超長期x超短期の組み合わせ(100年単位で1日を見直す)を事業化しているのがアマゾンである(p89)
・アマゾンが提供するプロモーションは、レビューがかける、など顧客との双方向のコミュニケーションになっている(p117)
・データの属性によるビックデータの分類、マクロ・ミクロ軸と、バッチ・リアルタイム軸がある、1)マクロ情報バッチ(統計分析バッチ)、2)マクロ情報リアルタイム(統計分析リアルタイム)、3)個人特定情報バッチ(1対1マーケティング)、4)個人特定情報リアルタイム(0.1マーケティング)(p137)
・ビックデータxAIを使いこなし、検索上位の商品、人気商品は低価格であるが、ロングテールやあまり数のでない商品はマージンをきちんんととっている、ビックデータxAIx3Dプリンタの組み合わせでは、世界でただひとつ、あなただけの商品が提供可能(p149、159)
・ユーザーの位置x行動範囲x時間データ、がそろえば、より正確なその人のプロファイリングが可能になる(p161)
・ベソスの宇宙事業において、ミッション:多くの人々が宇宙にすめるようにする、ビジョン:(アマゾンが)宇宙ビジネスのプラットフォームを構築する、バリュー:一歩ずつ、果敢に(p168)
・知的な仕事ほど、AIに奪われやすく、中途半端な専門性では通用しなくなる恐れがある、確たるミッションとビジョンをもたずに漠然と仕事をしていると、仕事を失うことになりかねない(p196)
・AI時代においては、未来を創る力、つまりは自分で課題や問題を見つけ出して解決に導く力が必須である(p197)
・企業幹部が身に着ける重要なスキルは、自ら意思決定すべき問題と、部下に任せる問題を見分ける能力である、グーグルとアマゾンのトップマネジメントが意思決定のルールとして共通に指摘している(p225)
・アマゾンは創業当時から、豊富な品揃え・低価格・迅速な配送、につねに意識を集中して、それが実現できるようにプロセスを整備してきた(p229)
・自分で仕入れて自分で売る、直販型がより主体であるアマゾンに対して、マーケットプレイス型主体で、中小企業や個人をサポートするビジネスモデルが、アリババと位置��けられる(p244)
・専門家筋によれば、フィンテック最先進国は中国、その最大のプレーヤーがアリババ、アリペイのアリババである。アリペイがこれほど普及したのは、リープフロッグ(新興国が先進国に遅れて新しい技術を手にしたとき、一足飛びに最新技術の導入が進む)のためである(p249)
・アマゾンは協力会社を、どこか業者扱いするが、アリババはビジネスパートナーとして尊重する態度がある、世界中どこでも72時間以内に配達というポテンシャルを持っている(p258)
・米国、英国といった大国が閉じていく時代、ビットコイン等の仮想通貨の興隆もそれを後押しする(p268)
・特定分野における、集中・差別化戦略が、アマゾンに対抗するための唯一の手段になると考えられる(p286)
・マーケティング4.0の時代において、若者・女性・ネティズンの3つの層がとくに重要であると指摘する、ピアツーピアという関係性のなかで大きな影響力を発揮するから(p292)
2018年1月21日作成
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アマゾンCEOベゾスが考える2022年がどういったものかをビジネス観点で考えるお話。5ファクターメソッドで捉えることが特徴。
なんでこの本を読みたいと思ったか:
アマゾンと仕事をするようになって、彼らの組織性やオリジナル性に興味を持った。とても合理的だし、無駄がないように感じていて、どういう思想でそれができているのかを知りたかった。
得られたこと;
5ファクターメソッドで自分たちのビジネスを見返すことは、結構使えそうだと思った。アマゾンが考えている未来はかなり遠く大きい。宇宙や人間そのもののあり方を考えていると思う。そういった会社と目先のビジネスにしか目を向けていない会社だと自ずとスケールが小さいものしか出てこないのだと感じた。
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PEST分析
Politics/Economy/Society/Technology
3C分析
Company(自社)/Customer(顧客)/Competitor(競合)
4階層分析
国家/産業/企業/人
5ファクターメソッド
道(グランドデザイン)
天(タイミング)
地(地の利)
将(リーダーシップ)
法(マネジメント)
UX ユーザーエクスペリエンス最重要概念
4P(商品提供側)+4C(顧客側)
Product/Price/Place/Promotio
Customer Value/Cost/Convinience/Communication
0.1人セグメンテーション
超長期思考×超短期
エブリシングストア→エブリシングカンパニー
アリババ
アリペイ
銀行もコンビニも少ない中国で支払いを簡単に。
芝麻信用
ビッグデータから個人の信用度を可視化し、優遇。
ブロックチェーン活用と世界的信用
農村タオパオ
TAOCAFE 無人コンビニ
マカオをスマートシティに
課題
ガバナンス、中国ブランド、模造品、中国リスク
開くことがAmazonの生命線
閉じる大国、開く小国
囲い込み
他社のデータで商品開発し、
他社の価格を見て値下げ、シェアを広げる。
地域経済弱体、所得格差拡大、固定資産税少
amazonに対抗する唯一の手段
特定分野における集中・差別化戦略
LINEのコミュニケーションツールWAVE
何のため?でスイッチが入るミレニアル世代。
全方向戦略ではなく、若者、女性、ネティズン。
自己成長、自己実現。
メルカリ
C2Cプラットホーム
消費者より仲間、没個性なモノより個性的なコト、
アメリカ的よりも超日本的文化、精神。
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Amazonを日常的によく使い、気づけば本などはAmazonでしか買っていない。他にも定期的に必要になる日用品等もすべてAmazonで買っている。あまりにも普段使いしすぎていて、Amazonという会社自体に思いを馳せることは今まで無かったのだが、ふと気づけば世の中がAmazonとGoogleさえあればどうにかなるような状況になっていると思うと、この二社の事を知れば今とこの先に対しての不確定なものが見えてくるのではないかと思い読んでみた。Amazonがここまで顧客第一主義を徹底していることや、利益をほとんど新事業に投資していること、宇宙産業に入れ込んでいることなど、知らないことだらけであった。取り返しがつくものは即決し、取り返しがつかないものは長考すし、超高速にPDCAを回していく。アマゾン・ゴーやアマゾン・エコーの存在。アリババとの思想的な違いなど盛りだくさんでもう一度読まないとよくわからない内容だはあったが、再読の価値がある本であると思う。世の中が変わっていくときに傍観者ではなく、当事者としてその場にいたいと強く思う。
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自分の会社もネット通販の危機にさらされている。そう言った企業には共通するところも多くあり、対策など参考にすべきところも多いと感じた。
アマゾン要塞の中での不安感に関する部分は、自分のこれまで感じていたアマゾンに対する正体不明の抵抗感が、まさしくそういうことだったんだと思った。
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ベゾスの大戦略
まさにamazonは未来を描く企業なんやと思います。
どのように未来を描くかは本書を読んでもらうとして
個人的には利益を最小化する事で競争をなくすという点に共感しました。
AI×ビッグデータで情報の重要性が今まで以上に高まるんやろなあと思います。
ただ何でもかんでも個人情報保護ってお題目を唱える日本人には外圧でないと変わらないのかなと思いました。
アリババよりはamazonの方が信用できるので僕はamazon primeを使い続けます(笑)