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平成最悪のテロ事件を描いた鎮魂の全三巻、完結!教団幹部が自白を始め、身を隠していた教祖阿佐川が逮捕された。一方、長官狙撃事件は容疑者を絞れぬまま、迷宮入りが囁かれ始める。捜査情報の漏洩と内部告発で公安部は揺らぎ、鷹田はある決断をするが――。
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中までは面白かったんだけど、下は警察ものにありがちな内輪の人事話に終始。結末も尻すぼみで残念。中までのオウムに関する半ノンフィクションは(自己弁護も散見されるが)ぐいぐい引き込まれた。
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これは恐るべき本だ。オウム真理教事件の全てがここにある。まさにそういうことだったのかと痛感する。警察庁長官銃撃事件がなぜ解決しないのかも良く分かった。
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最終巻。
教祖や幹部たちの逮捕・自供の描写以外は警察内部のゴタゴタったらゴタゴタ。
事件が発生して犯人逮捕したら、自供内容くらいしか特筆することがないのもわかるんだけど……上中と面白かっただけにがっかり感が際立つ。残念。
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オウム真理教による一連の事件を題材に再構成されたフィクション全3巻の下巻。教団本部の強制捜査による教祖阿佐川光照の身元確保、逃亡信者の逮捕の後に次第に一連の事件の真相が明らかになっていく様を描いています。
本書は文庫書下ろしで2016年12月刊行ですので、つい数年前にあった逃亡信者が大晦日に自首したことや、現天皇陛下の退位を受けて平成の終わりとともにこの事件を俯瞰するシーンが描かれるなど、下巻の後半はつい最近の事象まで言及しています。
平成の時代を振り返るとき、決して忘れることのできないオウム真理教事件に関するノンフィクションとして読める作品でした。
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教団関係者が逮捕され、自白を始める。
そして、教祖の阿佐川も逮捕される。
そんな中、公安からの情報漏洩や内部告発が起こる。
ルポルタージュであるかのような話の流れに戦慄する。
あの大事件の裏側には、多くの黒い闇が漂っていたのがわかる。
もう二度と起きてほしくない…そんな著者の強い気持ちも感じる。
2024.3.7
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地下鉄サリン事件の実行犯や幹部、教祖の逮捕、自供がすすみ、事件は終焉を迎えます。
そのなかでも、警察庁長官狙撃事件は宙に浮いたまま。
警察を退職した鷹田は、事件数年後、あらためて関わることになります。
教団の裏にある真相は?
この結末は、一連の本当の事件の真相にも近いかもしれません。
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三部作が完結。オウム真理教の事件をたどっていた上下巻があまりにも退屈でつまらなかったので読むかどうか迷ったが結局手に取った。最終巻になってひょっとして自伝なのかなと気が付いた。何が描きたかったのかが不明で、なぜこの量と思った次第。
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オウムの裏に北が絡んでることをどれだけの国民が認識しているだろうか?警察組織の闇も絡んで読み応え充分だった。
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オウム真理教による一連の事件捜査に従事した元公安による小説。
小説というより、実在の人名や地名を少し変えただけのノンフィクションであり、著者の回顧録。
面白くなってきたと思ったら、著者が昇進試験のため現場から離れ、他部署に異動になり、挙句に警察を辞めたため、尻すぼみに終わってしまった。
20年後、残された謎を追う話はフィクションのようだが、結局は解決されないままだった。
「13人の死刑員がまだ息をしているうちは・・・」
「平成が終わろうとしている今、その時期は迫ってきていると?」
2017年刊行、タイミングを狙ったような話だった。
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教団幹部が次々に自白を始め、ついに身を隠していた教祖阿佐川が逮捕された。一方、長官狙撃事件は容疑者が絞れぬまま、迷宮入りが囁かれ始める。度重なる捜査情報の漏洩と内部告発で公安部が揺らぐ中、鷹田はある決断をする。貸金庫の大金と北朝鮮の関係は。
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宗教は何のためにあるのか。
人を救うためだ。幸せになるためだ。
釈迦も、キリストも、ムハンマドも、その大情熱から人に法を説き、その弟子たちがその教えを世界に広めた。
だが、その宗教者が人を殺した。猛毒のサリンを通勤電車に撒くという、想像もつかないようなテロ行為を行った。
1995年5月16日。
麻原彰晃こと松本智津夫が逮捕された。
人類史上に例を見ない凶悪な犯罪の解明のため、取り調べが進んでいく。
だが、あってはならない捜査情報の漏洩が度々発生してしまう。
警察の威信が地に落ちていく。
「かつての公安部にこんな情報漏れなんてありましたか? 現場の多くは命懸けで仕事をしているんです」
「上を信用できなくなったら現場は死んでしまいます。大げさでなく、本当に死人が出るかもしれない。それが警察捜査の現場というものではないでしょうか」
その後警察を辞し独立した主人公は、事件の調査のためロシアと北朝鮮に赴く。
そこで知るのは驚愕の事実。
欲望に狂った宗教指導者と、世間知らずのエリートたちが巻き起こした平成最悪の事件。
結局彼らも、更に強かな巨悪に利用されただけだった。
出家などしても人は幸せになれない。
日々、現実と格闘していくしかないのだ。
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下巻読了。
中巻読了時から感じていたが、下巻では事件当時の警察内部の状況を中心に、ほとんど著者の自叙伝として描かれてしまっている。
これはもう小説とは言えないのではないか。
後半に出てくるオーム資金源としてのロシアや北朝鮮が関係する部分を発展させ、フィクションとして創作されれば面白いミステリになったと思われるだけに本当に残念。
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最終巻。オウム事件をモデルにした物語。作者自身が警察OBであり、事件の真相をより近くで知る人物だからこそ、描かれる物語にはとても臨場感を感じることができた。オウム事件が社会に与えた衝撃と恐怖。そして、この事件の発生で屈辱に滲んだ警察の奔走と複雑な組織体制。騒然とした風景が目の前に浮かんできた。
もうすぐ平成も終わる。それを前にして麻原をはじめ教団の重要人物が死刑に処せられたものの、平成の世を恐怖に陥れた衝撃的なこの事件の記憶に終わりが来ることはないだろう。
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最後まで興味深く読めた。
固有名詞は置き換えられてはいるものの、自分としてはオウム真理教事件の記録簿を読むような心算での読書となった。(おそらく、多くの読者が同じだろうけど)
どこまでが事実に即した描写でどこからが創作なのかは不明・・・だが、なんとなくではあるが、「あの事件」の流れを知れたつもりにはなれた。
★3つ、7ポイント半。
2018.09.18.新。
※やはり、自分には濱嘉之 作品は合わないのかもしれない・・・・上巻ではなりを潜めていた「紙芝居っぽさ」が、いつの間にか復活していて・・・・。
上記のように「オウム事件の解説書」というつもりで読むにはかなり貴重な情報が満載の一冊であるにもかかわらず、中巻の中盤以降は「小説」を読んでいる感じが全く感じられなかった。