紙の本
AI化で銀行が劇的に変わります!
2018/05/02 08:46
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、みずほフィナンシャルグループのアナリストである長谷川氏によって書かれた作品です。現在、社会ではAI化が進められていますが、銀行も例外ではありません。AI化によって銀行はどのように変わるのか。そうした業務変化の状況を予測し、丁寧に解説した書が本書です。AI化によって劇的に銀行業務が変わることを知らしめてくれる良書です。
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これまで人間の手で行われてきた銀行業務が、AIの出現によってどのように変化したかについて紹介されている本。筆者は「AIが人間の仕事を奪う」という思想には、やや批判的であり、「AIが得意なことはAIが行うべきで、人間はAIができない仕事を補完するべきだ」という主張の持ち主。その主張を軸に、銀行業務の具体例として、ヘッジファンドの投資やマネーロンダリングの監査、コールセンターの業務など、大量の情報を素早く収集、解析、判断することが求められる業務がいかに人間の手からAIに渡ってきたのかを説明している。
素人でも読みやすいように統計分析の中身については、まったく触れられていなかったため、若干の物足りなさを感じた。また、大事だと感じた内容は、日本とアメリカでは、「人手不足を解消するためのAI」の導入に差はないが、「稼ぐためのAI」の導入においては、日本が非常に遅れているということだ。これは日本の生産性の低さ、終身雇用に密接につながっているからだが、企業として競争力(稼ぐ力)をそいでいるのが現実であり、いつかその限界おとずれるのだろう。
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ゴールドマンサックス銀行で2000年に600人いたトレーダーが2人になってロボトレーダーに置き換わっている。
AI導入で人員削減が劇的に進んでるとのこと。
もちろん今後は役所も例外ではないでしょう。
でもそれは悲観的なことなのか。
その反面IT技術者は増えているそうです。
銀行業務がわかる技術者が要るってことでしょう。
そうなるとますます人材のミスマッチが起こりますね。
そうならないように今の若い子は一本道ではなく色んな仕事ができるように教育していく必要があると思います。
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これから銀行がどのようにAIを活用していくのか、その方向性がわかる。日経新聞等の記事で得た点の知識を、線で繋ぐことができた。巻末に、これからの銀行員が知っておくべきAI用語が載っているが、これはなかなか難しく、本書をきっかけに更に勉強したいと思った。
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AI化する銀行 2017/12/20
著:長谷川 貴博
AIの導入によって日本の銀行が、そして銀行員の働き方が劇的に変化する。
特別な能力が必要とされない単純作業は真っ先にAIに切り替わり、人間の手で行うよりもはるかに速いスピードと高い精度で大量の業務がさばかれていく。さらに、これまでは熟練した技術や経験が頼りだった属人的な業務でさえも、AIは膨大なデータから傾向と対策を導き出し、はるかに正確に業務を遂行することを可能にする。
上記の流れの中で、本書は銀行をはじめとする世界の金融業界では、どのような変化が起きていて、どれほどの業務がAIに切り替わっているのかを解説し、AI時代の銀行の未来像と今後求められる銀行員の姿を提言している。
構成は以下の4章から成っている。
①世界の銀行員たちが震撼。AIの導入で一大リストラが始まった
②リテールサービスから機関投資家向けサービスまで次々とAIに切り替わっていく銀行業務
③店舗に人間は2人で十分 無人化する2030年の銀行
④求められる能力が変わる Ai時代に生き残る銀行員とは
自分の仕事はAI・コンピューターには出来ない。
そう思っていたらあっという間にAIに取って代わられることになる。
しかし、自分の仕事を守るためへの変化をしていてもAIの進化の早さに適うわけはない。そこで求められるのはAIの進化の早さを認め、受け入れた上でその力を活用し時には利用することによって生き残ることが求められる。
個人での対応は限界ではあり、多くの業務がAIに奪われるのは確かである。今までとは違う付加価値の提供という点ではそのAIを活用すれば創りだすことは可能であり、それが金融並びに他の業界においても自分たち、企業が生き残る唯一の術なのかもしれない。
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AIへの置き換えが進んでいる銀行業務が10こあげられ、わかりやすく解説されています。あとがきの一番最後、「本書は、銀行に勤めながら自身の市場価値を高めたいと考える人へ向けて書きましたが、本当は経営者に一番読んでいただきたいと願っています。」とありますが、邦銀はそこにしっかりとリソースを割いて欲しいと思います。そうしない銀行は淘汰されるんだろうけど、金融庁なり行政がちゃんと淘汰できるかってのも重要だろうね。
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浅く広く、足下、金融機関の周りを囲み始めている新たな情報化、AI化の動きを整理している。金融機関で働く人間にとって、頭を整理するのに有用な一冊である。ただ、惜しいことに、ここまで整理していながら、次の展開を考えてみたり、本書の内容を自分でもう少し深く調べてみるための材料が示されていない。それがあればさらに深い議論に繋げられたであろう。
ここに書かれていることはおそらく現実になる。伝統的な金融業務とそこでの働き方に慣れ親しんだ身にとっては、非常に非常に厳しいところがあろう。しかし、避けられない。
銀行業務の知識を有する人の必要性はなくならないが、そのアプローチの方法が変わってくる。最後のところで、これから必要になるスキルがまとめられている。馴染みのないものばかりではあるが、これらを受けとめる姿勢が必要なのだう。
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最初の方はただの事実の羅列かと思うが、最後まで読むと、なんとなくこの先のアプローチが見えてくる。
情報処理の資格なんてなんの役にも立たないと思っていたが、自分の勉強の仕方を、少しだけITよりにしてみようと思った本。