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たいへん読みやすい。近年の「ていねいなくらし」ブームの正体が腑に落ちる感じ。個人的には、「家具の本」というアイディアを知れた第3章が白眉だった。
併読はジェフリー・ミラー『消費資本主義!』、牧野智和『日常に侵入する自己啓発』あたりがおすすめ。エシカルとはなんぞや、「正しさ」とは……とモヤつく読後感をもった方には開沼博『漂白される社会』も。
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面白かった!今のファッションはそれだけで成立しない傾向にあると言う話。多分誰もがちょっと感じている違和感を言語化している印象。実際筆者はくらしを重視することを否定はしないけど肯定してない、今の流れをなんでだっけ?と見直せる気がする。松浦さんは好きですが、彼の分析パートが1番おもしろかった、なかなかその視点で考えたことなかった…と言う発見がありました
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松浦弥太郎氏が提唱するストーリーあるくらしという名の,表層的で「心地よい」イメージ消費主義を,テキスト分析によって冷静(でいてかつ結果的には痛烈に)かつユーモラスに批評していて,最後のあとがきまで楽しませてもらいました.
たとえば第4章ライフスタイルというファッションの註17はこんな具合.
...『暮しの手帖』では、ヒルサイドパントリーで手に入れたパンや食材を使って晩御飯を楽しむことをすすめている。
笑.さすがにここだけ切り出すと,そこまで面白さが伝わらないか.たとえばこんな感じの批評とも解説ともつかない文章が,とくに4章は多い.
あとがき読むまで著者が男性だと思って引っかかっていたのが,あーこの批評性は女からみた男という側面もあるかもな,と納得.
この浅さ,はある意味で現代の日本のよるべなさを象徴しているのかもしれないですね.
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ナチュラル本を読んだ後にこれ、という順番が我ながら良かった。
ナチュラルさ、ていねいさは実は正しさなのだという分析が面白い。本が知的なライフスタイルを表すインテリアだ、というのは、無印良品の店舗を見たときの違和感をピッタリ言い当ててる。綺麗だけど、読みたいと思う本がない、というあの不思議さを思い出す。
ちなみに作者は松浦弥太郎と知り合いらしいが、ここまで酷評するんだな、と驚いた。松浦弥太郎の、空虚で実際には何一つ意味のあることを言っていない文章を、これでもか、と載せている。
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女性ファッションの遍歴と未来について著者の考察が主観的に述べられていた。
これからのお洒落は服装はシンプルになり外面を着飾るよりも内面の強さや美しさに価値が出る。
ライフスタイルの変化には敏感になりたいと思えた一冊。