0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
エキゾチックジャパン!という感じの一冊。きらびやかで、金と赤の印象が残ります。濃い。読んでいてちょっと食傷気味。しかし、例えば縄文文化の遮光器土偶と、雪舟の水墨画などは連関があるものなのでしょうか。
紙の本
日本の「かたち」
2019/06/05 20:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の伝統文様と装飾の意味や歴史を幅広ーく解説してあります。
天平文化、源氏物語、戦国時代、江戸の庶民文化などなどなど。
投稿元:
レビューを見る
装飾と文様への解説者の哲学から述べられている。
・文様は2つのものの衝突や交叉によって出来る。
・具体的な物に生きるが抽象的な形として流通する。
・縄文:立体→弥生:平面
…時代を渡っていく文様の変遷をダイナミックに。
・実際の絵画、文物、建築物などを写真で紹介。理解と想像の一助にしている。
・解説者は人の手からなる様々な“形”に魅了されているようだ。
・絢爛豪華な迫力あるカバーデザイン。天・地・小口の赤も鮮やか!ページをめくるたびに、その赤を感じる。
装飾文様の歴史
縄文時代から江戸時代を文様で見ていく。
☆比叡山の至宝が高野山に避難していたとは。そこで、和解したのかな?
☆継紙の美しさ!
☆源氏物語が愛されたのは、その絵巻の美しさもあったのだなあ。筆者だけではなく、絵師にもファンがいたのでは。当時の人は文様と色目でもっと濃く意味を読みとれただろうし。
☆乙姫さまが着ていた小袖が神社に。すみれやたんぽぽ、つくしなどが描かれている。溌剌とした少女のようなデザイン。
☆衣服や防具を見ると、謙信は現代の感覚でも漫画的だ。当時の人も心酔するか遠巻きにするかだったのでは。
☆襦袢は外来語。ポルトガル語由来。
☆江戸時代に星図が!
☆動物文は千鳥と猿が好きだ。
投稿元:
レビューを見る
文明以前から現代に至るまで、日本における主要なモチーフの変遷について、貴重な写真とともに紹介されている。
文字が読みにくいところが多いし、解説もかなり主観的と思うので、図を見て楽しむのには良さそう。
個人的に着物に関心があるので、後半では資料が多く提示されていて良かった。
投稿元:
レビューを見る
繧繝(うんげん)…天平時代から。同系色の濃淡による色の「ぼかし」、または赤系、緑系、紫系など、それぞれの濃淡を組み合わせた階層をなす色調。
かさねの色目と源氏物語。玉鬘の衣配りの場面。3色での表現が美しくわかりやすい。
源氏雲…源氏物語絵巻に出てくる洲浜(すはま)の形に似ているので源氏雲と言われる。時間の仕切りでもあり漫画の吹き出しのように頭の中のことや、別のシーンをそこに示すことができる。画面を分割し大きく切り替える効果がある。
片身替わり…日本の着物は背中で縫い合わせるが片方を片身という。普通は同じ片身を合わせるが、別の片身を合わせる例が現れる。早い例は室町期の能装束に見られ、演劇的な変身の仕掛けである。
尾形光琳…道楽者で40歳を過ぎ雁金屋の財産がなくなったので趣味でやっていた絵で生活をすることになった。大胆に簡略化し強弱のついた柔らかな線でモチーフを表現する光琳紋や光琳水が人気に。
小紋…江戸時代、贅沢禁止の抜け道に。水玉で、家内安全や縁起物や洒落の効いた言葉などの文字を散らした小紋なども。
能役者は屋号をつけ武士の真似をして紋を作り宣伝した。役者の衣装についている紋で誰かわかる。市松模様など
投稿元:
レビューを見る
筆者の主観があまりにも目を引いたので、作品鑑賞に専念。教科書や図説でおなじみの美術品も含めて江戸期まで一挙に紹介、でも学生時代はここまで見入ることはなかったはず。知らぬ間に情緒が育まれでもしたのか。
昔正倉院展であれだけ見たのに今さら天平の美に圧倒されている。自分達だけの美を見出した国風がフォーカスされがちだけど、直輸入のオリエンタルビューティーを熱烈歓迎していたこの時代も案外良き。(憧れる気持ちも分からんでもないし)
正倉院蔵『黄金瑠璃鈿背(でんばい)十二稜鏡』は装飾や黒・緑・金の配色が個人的に好み。直径18.5㎝らしいがこれはコンパクトで欲しい笑
源氏物語効果も凄い。時代を経ても根強い人気を誇り、その世界観を着物にまで映し出した。天平時代よりぐっと淡色に、曲線もより滑らかになっている。今見ても違和感ないけど、自分達にフィットするスタイルをここまで相当模索したんだろうな。
室町後期〜安土桃山にかけては文様の種類がとにかく多い。こういうのはぼちぼち覚えていくしかないだろうけど、着物の柄を知るきっかけにはなる(と信じている)。着物と言えば武将らの召し物デザインが豪奢…というか大胆。やっぱり裏切らんな〜笑
江戸前期と中期の変わりようは見もの。前期の友禅染を「ウィリアム・モリスの更紗染の遥かな先駆」と表されていてなかなか思い切っているなと思った。中期はストライプやチェック柄等いよいよ現代的に。好きな人にはたまらないだろうな。
「王朝文化への憧れ」から江戸の粋を生み出すくだりが天平→国風の時と似ている。こちらは奇抜な柄が目立つが…(中でもコウモリはビビった。若干バットマンみたいでカッコいいと言えばカッコいいけど笑)
江戸後期〜森羅万象の文様にかけての力の入れようが凄かった。本書は何か作品を作る人の参考資料にもなりうると思ったけど当時の博物学大名やアーティストも同じ想いでスケッチしていたのかも。未知との遭遇を少しでも綺麗に記録しておきたいって聞こえてきそうな位皆んな筆遣いが丁寧だった。
色々書きすぎた汗
実物に接するよりも珍しく紙上でときめいたわ笑
投稿元:
レビューを見る
日本の伝統的な和柄や家紋などの意匠を解剖した一冊。
ボリューム満点なのもそうだけど表紙が箔押しだったり小口がおしゃれだったりこだわりがすごい!
視覚的に楽しいのもあり、日本文化に1番触れやすい一冊かと思う。
投稿元:
レビューを見る
まず装丁が素敵!
真っ赤な小口染、サイコー!!
インテリアとしても戦力になる。火力がすごい。
中身については、それぞれのモチーフについての物語が紹介されていて図鑑のように読める。少しずつ、何度も開きたいと思わせる本でした。強い。