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人間とはなにか 脳が明かす「人間らしさ」の起源 下 みんなのレビュー
- マイケル・S・ガザニガ (著), 柴田裕之 (訳)
- 税込価格:1,430円(13pt)
- 出版社:筑摩書房
- 発売日:2018/03/06
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文庫
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紙の本
進化心理学を体系的に学ぶにはもってこいの良書
2023/02/23 22:11
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投稿者:Toshi - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻では、人間と動物との違いを、芸術と意識という2つのトピックでさらに深掘りしていく。
そして最終章では、遺伝子工学やサイボーグ工学の発展から、これからの人間の未来予測をしている。
音楽や言語の基盤となっているものは他の動物も持っているが、人間だけが音楽や言語の「文法」と呼ばれるものを持っている。
人間の生み出す音楽や言語は、いくつかの要素をある規則に沿って組み合わせれば、無限に意味のある旋律や文章を生み出すことができる。そんなことができるのは人間だけだ。
また、意識に関しても、左脳がもたらす機能により、人間だけが混沌とした状況の中からあるパターンを見出し、さらには、無意識の中で繰り広げられるあらゆる思惑を1つの筋の通ったストーリー(自己)に組み立てることができる。
また、その左脳は自分や相手、そしてあらゆるものに意図や信念を見出し、それが行動予測の精度を向上させるのだが、その代わりに、人間には物理的な制約を受けない魂やクオリアみたいなものがあるのではないかという誤ったスピリチュアルな考えを生み出してしまうことにも繋がっているとのことだ。
さらには、他の動物は入ってきた感覚を受け入れるだけだが、人間だけが過去の記憶に基づいた予測をすることができ、それを入ってきた感覚と照らし合わせることができる。
そして最終章では、人間は知能だけでなく、身体と情動、特別な経験が組み合わさって構成されているが故に、コンピュータをモデルにした今のサイボーグ工学は上手くいかないと述べている。
また、遺伝子工学に関しても、ある現象や機能にはいくつもの遺伝子が関与していることを述べ、自分の好きなように編集する事は難しいと締めくくっている。
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