紙の本
機械と人間との闘いが始まります!
2018/11/19 09:19
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『機械との競争』及び『ザ・セカンド・マシン・エイジ』を世に送り出し、大きな反響を呼び起こしたMITの名教授のコンビが刊行したシリーズ第3巻目です。今や、現代社会では高度にテクノロジーが発展し、人々の仕事が機会に奪われようとしています。将来は一体どうなってしまうのでしょうか。機械と人間の戦いについて詳細な分析をもとに様々な視点から未来の社会を語ってくれる書です。
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「機械との競争」の二人が描くテーマはプラットホームを制している企業がAIを始めとした機械を利して如何なる世界を創り上げようとしているか?について記されている。プラットホーム企業のキーワードは無料・完全・瞬時。この3つを制することが市場を制する。マシン・プラットフォーム・クラウドが可能にする世界は想像を超えるものであるが、であるが故に人間の存在が求められると著者は語っており、この姿勢は前著から変わらない。テクノロジーを活用してどのような価値を見出していくか?が求められており、そこの人間の判断が肝要となってくるという主張はわかりやすい。が、仮想通貨の例にもあるように元来求めた価値が歪んでしまうケースは往々にしてあることを考えるといつも行き着くところはアダムスミスが道徳感情論で唱えた道徳的なふるまいに帰すことになる。
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Machine,Platform,Crowd
ビジネスの世界を変える3つのトレンドはマシン、プラットフォーム、クラウド
プラットフォーム;フリー、パーフェクト、インスタント
ロボティクスの近年の進化は5つの要素が同時並行的に発展した。
DANCE; Data,Algorithm,Network,Cloud,Exponentially improving hardware
ポランニーのパラドックス
我々は語れる以上のことを知っている。
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前作「ザ・セカンド・マシン・エイジ」に続く、引き込まれるような面白さ。free, perfect, instantなテクノロジー・ベースのサービスに無限の希望が拡がる。500頁の大作が苦に感じさせない、疾走感がある。
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「人間はテクノロジーを使って何をしたいのか、目的を明確にしなければならないし、人間の価値について深くかんがえなければならない」
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◯企業は人間とマシン、モノやサービスとプラットフォーム、コアとクラウドのバランスを見直す必要がある。(39p)
◯企業が存在する根本的な理由の一つは、市場参加者が必要に応じて都度集まるやり方では完備契約が結べないことにある。(467p)
★世界を変えるテクノロジーを3つの切り口で整理。訳が良いのか読みやすい。
★各章の終わりにまとめと、自分の仕事に応用するための質問があるのがよい。
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日本語のタイトルが内容を必ずしも正しく表していない。が、プラットフォーム、AIなど、最近のデジタルトレンドや今後の方向性についての知見が語られている。その中には、プラットフォームの二面的・多面的なネットワーク効果や補完財の需給関係といったタイトルどおりの内容も含まれてはいるが、それがメインではない。むしろ、人間とAIなどマシンの能力、直観と論理的推論をどう組み合わせるのがベストなのか、ということを主題としている。その意味では、サブタイトルの方が本書の内容を的確に表している。
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■人間とマシン
・人間の強み
「窓の外を見る」
偶発的要因を考慮、常識。
・ルールより統計へ
コンピューターは子どもと同じ統計的パターン認識、
大人はルールに基づくシンボリック手法で習得。
英語の形容詞の順序ルール
自分の意見、大きさ、年齢、形状、色、原産地、材質、目的の順。
ルールが多すぎ、守れない。
■物理的なモノ・サービスとプラットフォーム
・ここ20年間の地殻変動「オンライン プラットフォーム」
Free 無料、Perfect 完全、Instant 瞬時
O2Oプラットフォーム
オンラインを介したオフラインビジネス
UXが武器とし、情報の非対称化を解消
2面市場:売り手と買い手の価格弾力性
■コアとクラウド
・専門家(コア)に頼るな
大前提に固執、組織の硬直化、機能不全に。
クラウドの門外漢をネットで結び付ける。
・ビットコイン・ブロックチェーン
中央権力とは無縁のコミュニティ
分散型公開元帳
・マネージャー
数学的スキルよりソーシャルスキルが必要に
複雑で早い変化への対応への橋渡し
数値だけでは納得しない
人間は一緒に働くのが好き
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(前著)『セカンド・マシン・エイジ』
イノベーションのジレンマ クリステンセン 電気などの破壊的イノベーション だ
AIによる決定が人間による決定よりよい(自動処理)
Googleでも2015年頃からディープラーニングによる成果が他を圧するようになった。
日本でも、きゅうりの選別にGoogle のTensorFlowを使った例がある。7000枚の画像を入力して70%の精度を達成したという。
アルファ碁を開発したDeepmindでは、Googleのデータセンターのエネルギー効率の改善に
コンピュータが車のデザイン、レシピ、ビルのデザインをしている
プラットフォームは、アクセス、複製、配布の限界費用がほぼゼロのでデジタル環境で、フリー、パーフェクト、インスタントという優位性がある。
最近は、プラットフォーム経由で物理的なモノ・サービスを提供するのが増えてきた O2O オンライン・ツー・オフライン Lyft, Uber, Airbnb, Grubhub, Caviar, Honor, Rent the Runway
B2Bプラットフォーム:トラック Transfix、倉庫 Flexe、フリーランサー Upwork、イベント会場のマッチング Cvent
中国:洗濯、洗車、シェフ
Slack グループコラボレーションツール:情報交換、ファイル共有、チャット、文章編集、アンケート調査、組織内、組織横断型、製品開発などのプロジェクトチームでの活用事例が多い
Topcoder ソフトウェア開発を主な対象とするクラウドソーシングのコミュニティでプログラミングコンテストも人気。Kaggle データ解析を行うプラットフォーム
クラウド:ヴェロニカ・マーズの映画作成
ビット・コインの中核技術はブロックチェーン。本物の証明(スニーカーにスマートタグ)
イーサリアムはスマートコントラクトを実行するためのプラットフォーム
DAO(道)はスマートコントラクトを実行するオープンソースの分散型ソフトウェア
機能変更は参加者の過半数の同意が得られたら。しかし、イーサリアムに脆弱性があり、ハードフォークした。
企業の本質 The nature of the firm, coase 1937
デジタルスキルは普及しているが、ソーシャルスキル(調整、交渉、説得、社会的認識能力)が求められている。変化が速い、人はストーリーやエピソードに弱い、助け合うの好き
新しいマネジメントスタイル:平等主義(アイデアを出す、聞くことに関して)、透明性が高い(多くの情報を共有)、ミドルマネージャーがプレイングマネジャーを務める(部下と同じように仕事をすると同時にコーチ役もこなす)
Ioa Health:病気の診断、食事療法・適度の運動・薬を飲むのを助けるヘルスコーチはすばらしい成果で15-20%のコスト削減
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経済学の観点で、デジタル技術、特に人工知能(AI)やクラウド(cloudとcrowd)で企業を含めて私たちの経済活動がどのように変わるのかを解説している。キーワードとなるのは「無料(フリー)、完全(パーフェクト)、瞬時(インスタント)」だ。無料(フリー)とは、物理的な物体を扱わないデジタルの世界では、コンピューター費用や端末の費用が限りなくゼロになる(性能に対するコストが下がる)ことを示し、完全(パーフェクト)は複製したものは劣化がなく、ネット経由だと瞬時にユーザー体験に結び付けられることを示している。
正直なところ、ネットワーク効果などどこかで読んだ話ばかりではあるのだが、iPhoneはなぜ大成功したのかを経済学で説明しているのは納得しやすいし分かりやすい。プラットフォームが強くなる理由を論理的に理解しやすい。翻訳であるが読みやすい。経済学にあまり馴染みがない人の方が、本書を読んで面白いと感じるかもしれない。
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☆3.5くらい?。間を開けすぎて読んだので結局何だったの?という印象が一番強かったが、ブロックチェーン等、所々興味のある箇所はあり。原著のタイトルはMACHINE,PLATFORM,CROWD :HARNESSING OUT DIGITAL FUTUREなので、ちょっと日本語のタイトルは違うかなぁ、と。
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プラットファーマーの時代となった現代における、企業のあり方について考えさせられる本。
人間にもまだまだ活躍の場所があるという事だと理解したが、会社がこの先うまく対応していけるのか、世界の動きについていけるのか心許ない。
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プラットフォームの日本語訳って”舞台”とか基盤”って意味がり、ビジネスでいうとアメリカのGAFAやUber、Airbnb等、需要者と供給者を結びつけるプラットフォームを構築して莫大な利益を上げています。そんなプラットフォームについて人工知能やロボット、ビットコイン等の科学技術を絡め解説されています。全部で13章の構成となっているのですが、それぞれの章末に”この章のまとめ”と”あなたの会社では?”の項目が有り、一方的な知識のインプットに終わらない様、著者の優しさが感じられます。500頁程と読み応えのある本ですが、その内容の面白さに一気に読めちゃいました!
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今後発展していくであろう、マシン・プラットフォーム・クラウド(crowd)について詳述している本書は、これからの未来を予知している様なものでもあり、将来を考えていく上で必須な知識であると思った。
特に、インターネットが発達した要因に、完全・無料・瞬時という3つが重要であったことは面白かった。
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総じて読みやすく、かつ、有用な本だと感じた。
経済学の観点からプラットフォームを説明していることが、エンジニアとしてプラットフォームの技術面に興味を持っていた私にとって新鮮だった。改めてタイトルを見返すと、たしかにプラットフォームの「経済学」であった。引用が豊富であり、その中には経済学の参考文献も含まれている。
事業提案をするときに、市場は将来こうなり[そう]だから、こういうことをやれば、こういう理由で儲かり[そう]という説明が必要だが、この[そう]の部分の検討材料や説明時の根拠として、経済学の観点が有効かもしれないと思った。
時間の都合でざっとページをめくっただけになった、第3部「クラウドとコア」も勉強になりそうなので、いつか読みたい。
第1部 第5章 まだ人間が必要とされるのは
技術の進歩に伴い、定量的なスキルよりも、高度な社会的スキルがますます重要になる。それら二つのスキルの組み合わせが求められる。
衝動や感情が絡む仕事は、これからも人間がやる方が良い。共感や思いやり、リーダーシップ、チームワーク、コーチングを伴う仕事がこれに該当する。
第2部 第7章 プラットフォームを巡るスマートな戦略
プラットフォームをオープン化し、幅広く多様な供給を募ることが、成功するプラットフォームの特徴の一つ。iPhone のオープン化されたプラットフォームは、多様なアプリケーションを生み出し、千差万別の消費者の好みを満たした。アプリケーションが補完材となり、価格を下げずに本体の需要を増やすことができた。【一般的に産業系では、要求も顧客もこれほどの規模やバリエーションはない。この場合、オープン化に顧客はメリットを感じないし、供給者も集まらない?】
第8章 なぜプラットフォームは栄えるのか
O2Oプラットフォームは、「アフターデジタル」で出てきたOMOとは違う概念のようだ。Upwork はO2Oプラットフォームの一例。試してみたいと思った。
第9章 そのビジネスにチャンスはあるか?
二面市場の特徴として、一方の側で料金を引き下げると、両方の側で需要が増え、双方にメリットがもたらされる。つまり、売り手側のメリットは、高収益化ではない。クレジットカードがこの一例。カードの会費を無料にするどころか、キャッシュバックやマイルでマイナスの値段にされることがある。
差別化要素の有無が、プラットフォームに駆逐されるかどうかのキーである。都市部の移動には差別化要素が乏しいから、既存事業者はUberから大きな影響を受けた。一方、宿泊は差別化要素が極めて大きいため、ホテル業はあまり影響を受けていない。