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早坂吝の最新作は新潮文庫nexから。
探偵役、犯人役ともにAIというのが今時だが、内容はかなりガチなミステリで楽しめた。個々の登場人物のキャラ立ちもいい。
上木らいちシリーズとはまた違った魅力があるので、本作の続編が出るのを期待している。何か続きがありそうなエピソードもあったしね……。
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AIをテーマにした推理小説。しっかりとAIの特性が推理の骨格に位置付けられているのが素晴らしい。内容も論理的であり、クォリティも高い。敵の正体が見えて、終盤ややグダグダ感があるが、推理の論理性にゆるぎはない。続編でAI探偵に会えることを期待。
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ディープラーニング型のAIの特徴とか弱点とかをうまく活かしてミステリーに仕立ててると思う。ただ、スマホでAIを稼働させると、むっちゃ熱くなって、あっという間に電池がなくなりそう。
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2018年64冊目。AIという素材を存分に生かして⌈フレーム問題⌋⌈シンボルグラウンディング問題⌋など耳慣れない用語も上手く説明しながらしっかりミステリに絡めている。探偵と犯人を用意したことといい、狙った仕掛けが一つも外していないのは本当に凄い。遊び心にも満ちていて満足度も高い。
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06/17/2018 読了。
著者作初。
AIの探偵と犯人、設定に惹かれました。
さくさく読める。
輔くん、ワトソン役似合う気がする。
同年代の女の子とか出てこないかなーなんて。
左虎さんもかっこいいんだけど。
続きあるといいな。
そして、VOFANさんの表紙が美麗…。
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2018058
双子の探偵のAIと犯人のAIがテロリスト集団も巻き込んで、推理と犯罪を繰り広げるというストーリー。
フレーム問題やシンボルクラウディングの話などAIについての知識や世界観も理解できます。
小説のAIの様にここまで人間の会話に対処ができるようになるのは、相当先の未来の感じもします。
展開としては、ひとも何人も亡くなるので、以外と重いストーリーのように感じます。続編もあるのかなという展開。登場人物が多いのか、少し消化不良ぎみでしたけど、続編がでたら、読んでしまいそうです。
日本では、ドラえもんや鉄腕アトムのようにロボットは友達だと認識するひとが多いとか。AIも体を持たなくても、そんな感じになっていくのかなと。
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ミステリ界屈指の曲者作家、早坂吝。どちらかといえば、おちゃらけた作風と認識している。今回、早坂さんが挑むテーマは、今話題のAI、人工知能である。しかも、AIが探偵役を担うという。前例はあるようなないような?
人工知能の研究者が怪死したところから、物語は始まる。高校生の息子・輔には、「探偵」のAI・相以(あい)が残された。一方、相以と双子の「犯人」のAI・以相(いあ)は、テロリスト集団・オクタコアに奪われていた。輔は、父の死に疑問を抱き…。
AIネタとはいえ、難解ではない。持ち味のおちゃらけた作風の中で、うまく料理している印象を受ける。処理量では人間をはるかに陵駕するAIだが、人間には簡単なことが苦手だったりする。AIなのに妙に人間臭い。SFに出てくるような完全無欠なAIではなく、課題があるものとして描いているのが、ポイントと言える。
事件を推理する探偵・相以と、犯罪計画を立案する犯人・以相。2つのAIの、斜め上を行く発想に、人間は仰け反るしなかい。本来、互いに成長し合う目的で作られた、相以と以相。オクタコアは、以相の成長のために、相以もほしい。
体裁としては連作短編集だが、読み進めるにつれて、輔VSオクタコア、いや、相以VSオクタコアという色合いが濃くなってくる。オクタコアの描写はテロリストらしく冷酷で、秘密を知った者は始末する。早坂作品としては、正直戸惑う面もある。
輔がオクタコアに捕らえられ、いよいよクライマックス。なるほど、そういう答えとは裏をかかれたが、結末が呆気ない気がしないでもない。作中に描かれたAIは、まだまだ未完成とはいえ、現実のAIよりははるかに進んでいる。結局、AIは人間の手に余るということなのか。予見的要素もあり、何だか考えさせられる。
そんな本作で、何よりもすごいのは、AIではなく、ある人物がとった行動だろう。極めてロジカルだが、背景には人間の情がある。この1編だけ読むと荒唐無稽だが、本作の作品世界では、説得力があるように感じられるから、不思議である。
作中に挙げられたある2作品は、たまたま読んだことがあったが、自分にとっては大いに難物だった。本作は、これら2作品へのオマージュなのだろうか。
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【本格現代キャラミス】
キャラミスというわけられ方も久しい昨今、本格キャラミスが現れた!
AI(かわいい)を現代のホームズvsモリアーティの構図にして、後期クイーン問題やAIの問題、オマージュ。
どの面も面白いし楽しい。
中でも第5話は秀逸!
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AIモノの作品の入門として良いかもしれない。これで作中紹介されている瀬名秀明の『デカルトの密室』に興味を持ってバトンが回ると良いなと個人的には思う。
内容としては人工知能が探偵であり犯人であるからこその展開は面白い設定だった。フレーム問題や中国語の部屋、チューリングテストなどの取り入れ方がうまく、わくわくさせる。
事件の緩さや敵の小物感などイマイチな部分も多いが続編を意識したゾッとするような伏線もちらほらあり、今後に一応期待はしたい。
何より読みやすく、興味本位で軽く読めるのが嬉しい。旬な内に読みたい作品。
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探偵AIのリアル成長物語。
なんか円居晩的な感じがするけど早坂吝。
早坂吝にしてはあまり尖っていない。むしろ本格。あ、でも最後のは早坂吝っぽかったかもしれない。
まぁそういうのってどうでもいいんだけれどね。読んでるときに作者なんて意識しないから。
そんなわけでまぁまぁ面白かった。
これって連載作品なんだね。書き下ろしならもっと面白かったかもしれない。
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人工知能AIの探偵と犯人の対決という今時っぽい内容。有効な部分もあれば、課題もあるという部分をうまく使ってミステリー仕立てにしていると感じた。
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探偵の機能を有した人工知能は人智を超えた完璧な存在...ではなく、抱えている課題は多い。
人工知能の諸問題と探偵小説のロマンを上手に絡めた新しい探偵小説。
陰謀の大き過ぎるスケールとか、意外にも古典ロマンな物理トリックとか
古くて新しいを地で行くのが本格ミステリらしい。
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早坂吝『探偵AIのリアル・ディープラーニング』読了。ベースとなるアイデアは我孫子武丸「プロジェクト:シャーロック」に類似していてこちらの方がラノベテイストでキャッチーだけど好みが分かれるところか。人工知能を巡る哲学問題がモチーフになっているけれど…推理が早いのは小気味よいですね。
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ペンネームの通り、柄刀一氏がお好きなのでしょう。かの名作「密室キングダム」の中の一作を思い起こさせる「不気味の谷2」が特に良かったです。
内外の本格好きの心をくすぐるキラーワードやシチュエーション満載でした。
次作も期待。
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実体を持たないAI探偵とその開発者の息子が犯人と対決する連作短編集。ミステリーではお馴染みのネタとAIならではの問題を取り込んでオリジナリティー溢れる本格ミステリーに昇華させているところが魅力的ですし、AI探偵が古今東西の本格推理小説や漫画から学んで推理の腕を上げていく設定は連作短編の体裁に合っていて秀逸な出来。推理小説としてもキャラ小説としても読み応えありで、是非とも続編を読みたいです。