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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
凪子の甥っ子で中学生の輝也がビルから飛び降りて自殺した。輝也は凪子の姉の未央子の息子で父親がいない非嫡出子であった。凪子と姉の未央子は口も利かないほど仲が悪かったのだが、元警察官で探偵の凪子に未央子は輝也の死の真相を探って欲しいと依頼される。乗り気ではなかったが、凪子は調査を始める。輝也は学校でイジメにあっていたのか、それとも他に原因があったのか・・・・・。
松嶋さんのシリーズは本当に面白いですね。最後の最後にド肝を抜かされました。そこまでやるかといった感じで、衝撃的でした。
女副署長シリーズ、野路明良シリーズとも読み応えがあってよかったが、逆に刑事を辞めた梓凪子シリーズや三星京香の作品がより面白く思えました。
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元警官の探偵が身内の事件の捜査を依頼されるという設定はいい。
ただストーリーも文章ももたついているので、ちょっとイライラしてしまう。
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第10回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。
著者初読み。
元警察官であり、日本初の女性白バイ隊員と言う異色の経歴の持ち主。この「福ミス」は島田荘司が一人で選考を行っており、過去に受賞した吉田恭教の作品も面白かったので、読んでみることに。
元警察官だった梓凪子は、不正により警察を退職し、興信所で調査員をしている。そんな凪子の甥が百貨店のビルから飛び降り、死亡。シングルマザーとして育てていた姉からの依頼を受け、甥の死の理由を探る凪子。しかし、その死の裏にはたくさんのしがらみがあり、なかなか本当の原因に辿り着けないだけでなく、凪子自身も狙われることに…
とにかく、大人の登場人物の性格が全員悪い。ハードボイルドを意識して、冷酷に描いているのかもしれないけど、最後の島田荘司の選考理由がなければ、ただの読後感の悪い印象しか残らない。
事件の真相に辿り着くまで、いろいろなミスリードも多く、話が散らばり過ぎ。刊行に当たって、タイトルも変えたようだけど、その意味が本当にあったのか?
元警官の経歴もあまり活かされていないし、シリーズ化を狙ってか、凪子の過去も明らかにならないし、かなり期待を裏切られた気分。
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元警官の女性調査員が身内の事件を調査する。キレやすさにいらっとくるものの、熱くなりすぎず冷めすぎずのキャラは面白かった。シリーズ化してほしい。
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警察辞めてる…とまず当惑する。「貌の〜」を先に読んだせいかな。私はこちらが圧倒的に面白かった。姉とのゴタゴタは読んでいて辛い部分もあったけど、これは姉が悪い気がする…。自殺か、他殺か、事故か、イジメか、はたまた薬物か…と思わせておいて真実も犯人もとても意外。そこに落ち着けたのか、と唸ってしまった。最後はかなり切ない。ただ、「彼女ならやるだろうな」と思えるくらい、姉も色んな意味で怖い人だった。ハードボイルドな描写も読み応えあって良かったです。
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第10回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。元警察官、現在探偵の梓凪子。犬猿の仲の姉の一人息子の自殺の真相を解けとの依頼(命令)に、嫌々ながらも学校という聖域に乗り込みます。途中で鉄パイプのようなものを持った男たちに襲われたり、ハードボイルドな一面も。聖域は学校ばかりではなく関係者にもありました。姉妹の確執が読んでいて辛いほどリアルなのも印象的です。先へ先へと一気に読まされてしまいました。帯の煽りの部分は全く予想していなかったのですが、納得している自分もいることに気づき背筋が寒くなりました。
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梓凪子が母親役を務めてくれシングルマザーとなった未央子の息子 輝也の死亡原因を調査する物語だが、元警察官だった凪子の縦横無尽の活躍が楽しめた.探偵会社の調査員である凪子が輝也の中学校に乗り込んで事情を聞くが、芳しい結果は得られない.ようやく輝也の親友だった澤下拓人から話を聞き、調査が軌道に乗る.様々な情報を得た凪子は未央子と大埜豊久の関係を突き止める.豊久は婿養子で弟 樫木久志がいるが、健康を害して余命が少ない.拓人の兄 翔平らが絡む薬物問題、さらには相続問題が背景にあり、意外な人物が輝也の死に関わっていることが判明する.凪子がその人物を追い詰める場面が秀逸だ.面白かった.
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*
幼い頃に母を亡くした凪子の母代わりは
姉である未央子だが二人は愛憎が絡み合い、
会えば取っ組み合いの喧嘩になる程の
荒々しい姉妹関係だった。
大卒後、警察に入職した凪子は訳がありで
警察を退職し探偵事務所に勤めていた。
犬猿の仲である姉はシングルマザー
その一人息子、輝也が百貨店の屋上から身を投げる。
警察は自殺とみなす。
未央子は学校でのイジメを疑い、死なせた相手を
突き止める様に凪子へ依頼する。
輝也の死は苛めを苦にした自殺なのか、
それとも、、、。
普段、浮気調査が主な案件の凪子は
輝也の死について一つ一つ糸を辿ってゆく。
読み始め、主人公の凪子の著しく激しい気性や、
姉の未央子の高圧的で頑なな人物像に違和感があり
ストーリーを追いづらかった。
話が進むうちに登場人物の強烈な設定より
複雑で生々しい人の隠れた本性が魅力に見え、
物語を面白く感じはじめました。
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08月-04。3.0点。
元女性刑事の調査員。姉の息子が自殺し、姉から「自殺の原因を調べろ」と命令される。
前半、犬猿の仲の姉とのやり取りが、感情のぶつけ合いで辟易したが、中盤以降は謎解きが重なり、スピードアップ。
デビュー作、結構面白かった。次作に期待。
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島田荘司と知念実希人絶賛の女性ハードボイルド系小説らしい。その謳い文句だけで手に取ってしまった。元警察官の梓凪子が、甥の死因を調べてくれと長年不仲の未央子に依頼され、調査が進んで行くうちに解明されていく、人間関係や警察の介入できない「聖域」と評される学校の謎。登場人物が少し多い割に理解が難しい時もあり、一瞬読むのに体力を要したが、「聖域」を切り崩すために、凪子にヒントを与えた達子や長谷場など、それぞれの立場と主人公との関係で高度な心理的やりとりがあり、読んでてハラハラし、面白かった。
最後は最後で、すごいイヤな終わり方をして、もう救いようのない結末だと思ったが、これがハードボイルド系イヤミスというのか、モヤモヤした気持ちが何ともいえない読後感を味わえた。
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甥っ子のことを調べるって気分が安定しなさそうで難しいだろうなぁ。学校の中のことを調べるとなるとさらに難しそう。
スルスル読める文章であっという間に読んでしまった。
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訳ありで警察を辞めた女探偵。甥っ子が自殺し、原因を調査するよう姉から依頼される。学校という聖域、いじめなど絡めて進むのですが、お話は意外な方向へ進んでいく。母親代わりで自分を育てたくれた姉との葛藤。血の繋がりゆえの複雑な心境など多様な面を見せてくれました。最後に起きる悪の連鎖が衝撃で…ただ行動に移すかどうかは別として、気持ちは痛いほどわかるなあと、いたたまれずに読了。面白かった。一気読みでした。