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母と友人とその後輩と、女四人の穏やかな暮らし。
いや、実際は事件やら何やらで少しも穏やかじゃないんだけど、なんか空気は穏やかで、それがスゴいところだなぁと。
しかし、まさか河童とかカラスとか○○とか出てくるとは、おいおい、やり過ぎだよー!と思いながらも楽しく読みました。
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ほのぼのとした物語だった。
少しラストはスリルあるけど、全体的に穏やかで平和的。
人物を覚えるのが苦手なので、四人も同居している女性を区別できるか不安があったけど、すぐに区別がついた。
個性的に描かれているし、丁寧に性格を描写してくれているので、自然とわかってくる。
途中、カラスがしゃべる場面があるのだけど、そのシーンはかなり当惑した。
なぜいきなり非現実なことが起こるのか、まったくわからず意味不明。
ちょっとちょっとどういうことなんだ!!って思っていたら、最終的に必要なんだね。
最後まで読んだら、カラスも物語を構成する重要人物。
わからず途中でげんなりするところだったけど、辛抱して読んでよかった。
人間関係の大切さが4人の女性を通じてわかってくるので、読んでみてほしい作品です。
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三浦しをんが書くと「細雪」もこうなる。…とは言うものの、ご本家のほうだって相当にヘンテコなお話で、「優雅」なばっかりじゃないよね。同じように本書も「女たちの絆」みたいなおさまりのいい話じゃないと思うけどなあ。
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三浦しをんのあの家に暮らす四人の女を読みました。
杉並区の古いお屋敷に住む老母と娘、そしてその同居人の二人の女性の物語でした。
お嬢様と呼ばれていてももう若くはない女性が主人公で、自分の屋敷の中で趣味と実益を兼ねた刺繍教室を開いているという地味な設定のためか、物語もあまり起伏がなくちょっと物足りなく感じました。
物語を読んでいて私の脳内ではヒロインが朝ドラの芳根京子になっていたのは面白いと思いました。
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東京の片隅にある屋敷に住む4人の女の物語。
刺繍が趣味の主人公、その母、ひょんなことから同居を始める友人とその同僚、そして昔からなぜかそばにいる山田。
それぞれの人物はとても繊細に作り込んで描写されており、不思議な共同生活も親近感を持つことができた。だが、途中で突然差し込まれるカラスと亡き父の語りにどうしても違和感があり、それまで入り込んでいた世界観から引き戻されてしまった。この語りが作品の肝だとは思うのだが、もう少しベースの流れに沿った現実味のある表現をしてほしかった。
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カッパという、思わぬ伏線があり、
これにより、この物語は、喜劇となっている。
こちらが、こう思っても、
むこうは、こう思っている。的な、
すれ違いな部分と、意外にも、物語が絡む辺りが、
よい感じだな。って思った!
個人的には、まほろ町より、面白く。
舟を編むには、かなわないなぁー。
という作品でした。
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三浦しをんと言う人は、「新しい絆を作ること」を隠れテーマとして繰り返し書いてるなあ、と常々思っていたのですが、これはまさにそれがストレートに現れさた小説。明るくて愉快で、おとぎ話のようだった。でも、面白いけど、いつもよりはグイグイ引き込まれる感じではなかったかな?作為的すぎるのか…。これを読む前に読んでた本が静かでリアルな本だったので、落差についていけなかっただけかもしれないが。ラストに向かって収束するあたりはさすがに面白かった。最後は少し、じわっと来ます。
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家持ちの娘鶴代、その娘佐知、水難の相のあるストイックな雪乃、夢見るダメ男に弱い多恵美、4人の女(+山田老人)の暮らし。明日なにがあるか、10年後どうなっているか、何となく不安で、でも考えても仕方ないし、ってことで日常やら事件やらが起きつつも、それぞれがある意味自然体で過ごしている。何かいいなぁ、この感じ。
カッパのミイラに乗りうっった霊やら、カラスの集合体やらの突然のファンタジー要素、ちょっぴり恋の予感もありつつ、佐知と山田の関係が一番ほっこりした。
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4人の女の視点であるのが基本だが、第三者の語り手が時々出てくるが毒気があって小気味好い。中盤以降に登場する新たな語り手が絶妙。タイトルがあの家、なのはそーゆーことか。と腹落ちするのも気持ちいい。
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谷崎潤一郎さまの細雪の現代版らしいですが、細雪なんて読んだこと勿論ありません、イメージは映画海街ダイアリーかなあ。ドラマ化も楽しみです。
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4人姉妹が登場する「細雪」のパロディ調かと想像して読み始めたのですが、そもそも4姉妹という設定ではなく、母娘の住む古い屋敷にそれぞれたまたま知り合った他人の女子2名が同居しているという設定でした。淡々と過ぎて行く日常風景に、ちょっと読み飽きた感じがする頃、母の過去の秘密が暴かれるや、突然、森見登美彦ワールドのような展開になるのですが…ひとつひとつの場面には可笑しみが漂うものの、全体を通すと人物の描き方が散漫な印象が否めませんでした。
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女子が公正さに敏感なのは 公正に取り扱われていないと感じる局面が多々あるからではなかろうか。
女子だからといってあるいは若いからと言って侮った言動に出るやからのことを女子は表情も変えずにしかしよく観察して末代まで忘れずに居るよ。
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相変わらず嫌な人が出てこない、安心して読める物語。
周りにいそうでいない、善良でやさしいひとたちが一つの家で繰り広げるさしてドラマティックでもない日々の暮らし。
時折変化する語り部が非日常を添えてくれました。
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ゆっくり進んでいく中で、突然非日常が顔を出し困惑。でも自然と引き込まれ、読み終わると穏やかな気持ち。
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男性同士の少し意味深な友情が得意な三浦さんですが、女性同士の物語も非常に上手なんですね。
穏やかで、温かくて、少し切ない雰囲気の中に、ユーモアがたっぷり織り込んであり、良い作品だなと思いました。