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水素社会到来すると考える筆者が、基本知識、最新の案件についてまとめてくれている一冊。教科書として使えると思う。
①水素ステーションの主要事業者
・JXTGエネルギー
・日本水素ステーションネットワーク
・岩谷産業
この3社で半分以上を設置。
日本水素ステーションネットワークは、トヨタなどの自動車会社や、JXTG、岩谷産業など、水素ステーションを必要とする企業が立ち上げた会社。
②パッケージ型水素ステーションメーカ
・神戸製鋼所 https://kobelco.co.jp/products/hydrogen_station/
・大陽日酸
https://tn-sanso.co.jp/jp/our_technology/hydro-shuttle.html
・岩谷産業子会社のエーテック
https://a-teckk.co.jp/product/h-station.php
開発中
・日本製鋼所M&E
・キッツ
・巴商会
③水素の使用量
国内の年間水素利用量は約150億N㎥。その大半は、自家用。
石油精製⇒脱硫用。6~7割
石油化学⇒プラスチックなど樹脂製造時の添加剤。1~2割
アンモニア製造⇒原料。1割
外販されるのは、約3億N㎥。2%程度。
④燃料電池の分類
PEFC 個体高分子形 個体高分子膜 70~90℃ 30~40%
PAFC リン酸形 リン酸水溶液 35~42%
MCFC 溶融炭酸塩形 溶融炭酸塩 6~700℃ 40~50%
SOFC 固体酸化物形 ジルコニア系セラミックス 700~1000℃ 40~65%
⑤水素製造の方法
・副生水素 製鉄所や化学プラントで製造プロセス上出てくる
・化石燃料改質(水蒸気改質) "都市ガス、天然ガス、ナフサなどの化石燃料を改質。
吸熱反応なので、外部からの加熱が必要 CH4+2H2O → CO2 + 4H2"
・水の電気分解 福島水素エネルギー研究フィールドで旭化成が最大級を納入。 最大水電解電力10MW、最大水素製造量2,000Nm3/h
・下水・汚泥処理
⑥水素の主要な輸送・貯蔵方法
①気体
高圧に圧縮して車ではこぶ(タンクコスト大、輸送法規対応)
中くらいの圧力でパイプラインでつなぐ(初期投資大)
②液体
-253℃にするエネルギーコスト
③化合物
アンモニア(脱水素が大変)
有機ケミカルハイドライド(いろいろ大変)
④個体
水素吸蔵合金に吸蔵