紙の本
MEMは人間に必要なのか
2022/01/18 18:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JUN - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰かの記憶をなぞれ、
擬似体験まで出来るMEM。
一見魅力的だが、
一度でもそれを使った人の脳や記憶を
裏のネットワークで
全て管理できているとしたらどうなるのか。
そもそも人の脳が
ネットワークに繋がっているだけで
危ない世界なのだが…
それを知らずに使うMEMの
なんと恐ろしいことだろう。
死際に見る走馬灯(未来の記憶)を集め
統括する唯は天才だけど…
奇才で変わり者なんだろうな…
投稿元:
レビューを見る
面白い。筆者が本格SFを書いたこと自体が良いこと。
あえて苦言するならば、後半畳み掛けるように展開が急になる中で、小松左京のような大きなビジョンを提示すると見せて、あくまでも理知的に(ミステリー的に)決着することをどう考えるかか。100%私の身勝手なのですが、前者を期待したかった。
投稿元:
レビューを見る
SFだけどそう遠くない未来にもなりそうな世界観を満喫。記憶の追体験を生む憶え手、まさに未来のモノ創り。面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
他人の記憶を売買できる近未来。疑似記憶(リメメント)
by 日経新聞 2018/09/06 夕刊より
ということで読んでみた。いわゆる芸能人の記憶を一般人が体験出来るっていう、真っ当な使い道もあれば、制限しているという設定だったけど、アルコールやドラッグの体験も出来るよね、という倫理的な問題があったり、本作のキモである殺人の追体験が出来たりとか、一見夢のような技術だけど、問題だらけよなーと思った。
でも、複数人の記憶をまとめて再現することで、サッカーのような複数人で行うスポーツの何かが出来るというところには、可能性を感じる。
投稿元:
レビューを見る
SFというよりは近未来?
実際に記憶の切り売りが出来たなら、裁判で役に立つんだろうな。
PSYCHO-PASSの気配がある。
投稿元:
レビューを見る
他者の記憶を体験できる技術、それが産業化しエンタメにも使われている世界。
題材に魅かれ手に取り、最後まですんなり読めた。
一方で、題材が興味深い分物足りなさも感じた。
感情や感覚までが複製され、それが“忘れられない記憶”となった時のアイデンティティの行方といった、この技術が存在する世界ならではの人間の葛藤などさらに深く描写して欲しかった。
ソクラテスの言葉の引用や相対性理論・量子論における時間概念の説明がどこか表面的で、他人の言葉を借りてきたような陳腐さを感じたのも、物語に没入できず残念に感じた。
サスペンスの展開もご都合主義的に進む感覚があり、無感動に終わってしまった。
ここまであくまで個人的な感想ではあるが、題材に興味を持った方は読んで損ではないと思う。
スピーディな展開で読みやすいので、SF初心者なんかは取っつきやすいのではないだろうか。