紙の本
ダメな父親と息子の不思議な交流
2021/01/26 12:40
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投稿者:ねこすき旅人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
妻に愛想をつかされた父親のもとに、小さな息子が訪ねてきたことから始まる交流のお話です。家族を一番にできなかったダメな父親の視点となぜか別れて暮らす父親が気になってしまう息子からの視点が、生き生きと描かれています。責任から逃れたダメな父親が少しずつ、息子とわずかな時間交流することで、父親としての自覚が芽生えそうになりますが、本気になれないまま、ずっと時が流れていきます。息子と父親がそれぞれお互いを必要としながらも、一緒に暮らすことを選択せずに、微妙な距離感を保つことで、親子の絆を確かめ合っているように感じました。
読み終わって色々な家族の形があってもいいと思うとともに、父親のコンと息子のユウがこの先も小さな交流を続けてほしいなと思いました。
電子書籍
優しい息子のおかげで、親心を知った人
2022/08/07 15:36
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投稿者:M★ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンは、愛情とか、自分の中の情というものを知覚できない、心の表現が苦手な人。
結婚して、子供が生まれて、女房の方から別れを切り出されてしまう。
別れて二年後、元妻が再婚。
優しい義父と暮らしながら、息子が実父を思い出し、独りでコンを訪問する。
ドアを叩き続けて手を怪我した息子を見て、コンが感じたのは、恐怖。
人として不完全なこんが、遊君と接することで、人らしい情を学習していく物語。
遊君が三回訪問。
最初の訪問で、「おとうさんだったとき コンが好きだった」と告げる場面で、
こんが遊君に「抱きしめてくれ」と両手を広げる
・・こんな感じで、コンの壊れっぷりに違和感を感じて、泣けない物語だった。
紙の本
切ないけど
2023/07/14 21:23
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み進めていくページごとに、なんだか、このダメ父親に嫌気がさしました。いらいらするというか…。本当に、よほど、この息子のほうがかしこいし、健気ですよ。まぁ本人が、それをわかっているようで……。
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本当に、駄目な30代の男 奥田狐 通称コンと、呼ばれているのだが、、底へ、別れた子供8歳の遊(ゆう)が、やって来る。
切符を購入し、電車に乗り、そして急な坂道を登りながら、付いたコンの扉を何度も、叩くのに、何も気づかない駄目親父。
何でこんないい息子が、駄目親父を慕うのか?
なみだが止まらない感動作と、書かれているのだが、こんな大人になり切れない、無責任な親に、従順で、素直な息子が切ない。
ユウは、大人になり、結婚しても、コンの事を心配するが、お嫁さんにも、ファザコンのユウは、少し身を引いてしまいそうである。
感動作よりも、子供が、そのまま純な気持ちで、成長したことに、こんな子は、本当に希であろうと思うし、駄目親父を、少しでも良くしようとしない別れた妻も、何か不自然であった。
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帯に騙されたなぁ。
泣けないし。感動もしなかった。
文章がブツ切れで読みにくい。
こういうのたまに見るけど今の流行なのか?
登場人物のほとんどに魅力がなく、共感できない。
親子の愛情も、男女の愛情も感じ取れなかった。
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これは立場ではないと思う部分、思うところに辿れないかもなあ、父の思い、息子の思い
キャロンちゃんの母性ではない女心ってやつ
「少女とサボテン」は好き
ほのぼの系で良かったと思います
ドラマにしたら面白いかなあとも思いました
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テーマは家族。
舞台は大阪、奈良。
A玉ではなくB玉。
かなりダメなお父さんが主役。
それでも子供にとってはかけがえのないもの。
成長にともなう3編の中編集でした。
おもしろい本でしたが、完全には感情移入はできませんでした。
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最初はパッケージを見て買ってみたんですが、読んでみてとっても感動しました。
親子とは何か、大事な人とは何か、一緒に考えてついよみいってしまう作品です。
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帯では感動して泣けると書かれていましたが、
そこまで感情移入は出来ませんでした。
ただ幸福になる器がなく、幸福になることに自信がなく
それを避けて父親という役割を回避してしまったところが
何となくもどかしい気持ちが残りました。
母親が子供に対する愛情というのはどちらかというと
一般的な印象ではまっすぐな愛情表現だと思いますが、
それに引き換えて父親の愛情というのは
反対に不器用で無骨な気がするので
それに対してはこの作品ではよく表しているかと思いました。
どんなに父親が自分のことしか愛せせなくても、
子供がこんなに我慢強く賢い子供だったとしたら
父親に対して適切な愛情で答えてくれるものだとも思えました。
けれどいくら良い両親だったとしても
一つ言えることは子供は決して口に出しては言わないけれど
離婚ということが心の何処かで
傷を負っているのだなと思ってしまいました。
いくら子供の了解を得てから離婚をしたとしても、
その後の子供の心のケアやカバーを今まで以上にしてあげるのが
親の務めだとも思ってしまいました。
「うれしいこと、めでたいことがあった時に
みんなで食べるんだから、
ケーキっていうのは幸せの象徴かもしれないわねえ。
そう思わない?」
ケーキは食べている人だけじゃなくて、
それを見ている人のことも幸せにしてくれるってことか。
という言葉がありましたが、まさにこれが家族の幸せな象徴とも思えて
今まで子供の頃に食べていたケーキ、
そして大人になってケーキを食べた味わい方を
思い出してしまいました。
これからケーキを食べる時にはしみじみと
考えて食べてしまいそうです。
文章が独特な言い回しで少し読みにくかったり、
表現が伝わりにくい箇所もありましたが、
それぞれの登場人物のものの考え方がユニークなのが印象的でした。
家族の絆を感じられてほのぼのとした世界観を味わえる作品でした。
阿月さんはこの作品が作家としてのデビュー作なので、
これからの作品に期待してみたいと思います。
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読んでて悲しくなるようなクズ人間のコン。
職もなく、そこに焦りもなく、フラフラとクラゲのような人生を歩んでいる。
離婚をして、遊という息子もいた。
ある日、コンの元に8歳の息子、遊が現れた。
どうして遊はやってきたのか。。。
クズ人間だし、目標も焦りもないコンに読み始めた時はイライラした。
全体的にみんな、関西弁で口調もなかなか穏やかじゃない。
素直に正直にぐさっと突き刺さることも平気で言う。
帯では泣けるって書いてたけど、自分には合わない作品なのかなと思ってました。
でも、ある瞬間から、グッと感動モードに入る。
それは、言葉にするには恥ずかしいことの一種で、それを伝えられた時。
この瞬間から入り込んで、一気読みです。
幸せになる勇気とか、自分で決断する責任とか。
ここから逃げてフラフラすることもあるだろなと思って読んでました。
相手の気持ちを理解してない訳じゃないけど、それを無下にしてしまうこともあるし。
そんなこと気にしすぎてたら生きられないよとも思うし。
だから、ぶつかる時にはぶつかって交わればいいのかな。
いつもいい格好をするのではなく、さらけ出すことも大事だなーって思わされた作品です!
コンはおじさんになってやっと心の成長がありました。
こんな大人でも別にいいと思う。
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同じ主要人物で時を経ていく3部構成の話。
主人公はクズ父、反してよく出来た息子がいる。
クズ…と言うのは作中の表現だけども、そこまで言わなくとも、と思う。私の中で、クズっていう表現の評価は、もっと低い。
つまりは大人として父として良いとは言えず、きっかけがあっても変われないほどの自己愛の塊、父性に目覚めたところでそれを1番に出来ないほどに臆病者で面倒くさがり。
第一部に当たる物語は、始めの物語なのでまぁ良かったけれど、時が経って第二部、第三部、読み進めて行けども行けどもダメな男はダメなままで…もやもやもやもや、もやもや…そういうお話しなのだろうけれども、いい加減にしなさいなと叱咤したくなってしまった。
受身シンデレラ中年、とはよく言ったものだが、シンデレラに失礼な気もする。
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大切なものはずっと変わらない。
心の中に秘めたものはその人だけの宝物。
親子の絆を感じられる素敵な本でした。
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阿月まひるさんがクズ元親父と天使息子の父子愛を描いた感動作です。最初に著者は女性ですが最近は性別を示す表記が曖昧で読者に推測を促しているのか必要がないと判断されているのか解りませんが何れにせよ出版社に対し苦言を呈したいですね。さて主要キャラの名前がとてもユニークで主人公・奥田狐(コン)と彼の離婚前の息子・遊と伽論(キャロン)ですが、きつねやきゃろんの名には苦笑いですね。コンは言い得て妙な受身シンデレラ中年だから生き方は一生変わらないでしょうね。けど遊も一時的なさよならで決して父を見捨てはしないでしょうね。
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読みやすい本ではあった。
正直、少女とサボテンの話で終わりで良かったんじゃないかなと思ってしまった。
終わり方ももらしいと言えばらしいけど、あまり納得出来ずでした。
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2019.10.21
クズ親父がほんとうにクズすぎて思考回路も理解できず、全く感情移入できませんでした。
子どもができればわかるものなのかな…
帯には「泣ける」と謳われていましたが、泣けませんでした。