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VRをどのように使っていくか知りたい人におすすめ
【概要】
●VRを用いたスポーツ選手の練習
●マイナスの影響
●仮想の身体
●エコツーリズム
●医療、教育への活用
●アバターの効果
●優れたVRコンテンツの三条件
【感想】
●今後、躍進するであろうVRについて詳しく書かれている。
●VRによって得られる効果が具体的に書かれているだけでなく、VRのデメリットや、作成に当たってどんなことに注意しなければならないかが示されているのは勉強になった。
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本書はスタンフォード大学の心理学者でVR研究に長年携わってきた先生による本です。大変面白かったですが、日本語の題名にあるような「VRは脳をどう変えるか」という質問に答えている本ではありません。著者が本書内で述べているように、脳にどういう影響を及ぼすかはよくわかっていない、というのが結論ですので、日本語のタイトルの答えを求めている人は気を付けたほうがいいと思います。むしろVRがどのような領域で活用されつつあるのか、それはどんなインパクト(脳というよりも人間の行動や健康状態などのアウトカムに対して)をもたらしているのか、ということで、原題にありますように「Experience on demand」(オンデマンドの体験)を提供するのがVRの重要な役割ということが、豊富な事例や研究をもとに紹介されています。
特に印象に残ったのはアメフトのシミュレーションで使われたところクォーターバックの成績が大いに向上したこと、またPTSD(心的外傷後ストレス障害)治療で一定の成果を上げているといったことでした。またVRが進化することで、人間の移動はおそらくコロナ禍直前ほどには戻らないだろうなという印象も強く持ちました。1つの打ち合わせだけのために数時間かけて出張する、といった行為は減るからです。
個人的には、VRが生み出す体験産業の存在が気になります。メタバースもその一環かもしれませんが、これはかなりの一大産業になるのではないか、もしかすると第3次産業と呼ばれているサービス業の次の第4次産業の座に座るのは体験業ではないか、という予感もしました。なぜなら体験業は、サービス業が満たす欲求とは違う、より上位の欲求(マズローでいうところの自己実現欲求)を満たすからです。VRはじめXRと呼ばれる技術動向を学ぶための良書でした。
1点苦言を呈するなら、アマゾンの本書のページを見ると、著者のところに、訳者の日本人のプロフィールが掲載されていますが、これは著者に大変失礼でしょう。著者のジェレミー・ベイレンソン氏のプロフィールに差し替えるべきです。
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VRの可能性と危険性について知ることができた。単なるエンタメの道具と思っていたが、インターネットと同等あるいはそれ以上に人間の行動を変えるインパクトがあることを知り、VRを早く体験してみたいと思った。