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面白かったし、勉強になったけれど、いくつか不満も。
あまりに近代現代寄りで、バランスが悪い。筆者によりなんというか気合の入り具合?が異なる、などなど。相対的に中世と現代が良かった。
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<目次>
第1章 古代 倉本一宏
第2章 中世 今谷明
第3章 近世 大石学
第4章 近代 清水唯一朗
第5章 現代 宮城大蔵
<内容>
現代の日本史学会の「論点」となっていることをまとめたもの。勿論、論者の立場から書かれているバイアスを差し引いて考えなければならないが…。
現代史はちょっと難しかったが(特に経済史部門)、おおむね歴史を学ぶものならば、理解できる内容ではなかったか?
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2019/3/30読了。新書一冊に凝縮・網羅された日本史の論点整理。それぞれの世紀の論点切り口が面白かった。
あと2、3回読み直すと、それではこの部分を深掘りしてみようかとか知的好奇心のとっかかりになれば。
ちょうど、元号が改まる時期でもあって面白く眺めてみた。
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日本史の各論点についてわかりやすく
本格的に述べられていて、面白く読めました。
なんとなく正統的な知識・論述が読めたような
気がします。
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古代から現代まで、それぞれの時代の専門家によって、その時代の論点を上げて書かれています。論点に絞って歴史を学び直すことで、よりその時代を知ることができると思います。著者の重要と思われる点について書かれているのであって、いわゆる「日本史の謎」というものについて書かれたものではありません。世間や自分で思っていた歴史が、それを学んだときから時間がたって、実は違う発見があり、今はまた違う事実になっているということを知ることは重要だと思います。思い込みというものについて客観的にみる訓練にもなるのではないかと。
長い広大な歴史を1冊にて論じるという無茶なことをするなあと、期待せずに読み始めましたが、ピンポイントに絞ることでその問題が薄まり、面白く読ませていただくことができました。歴史は定期的に棚卸をして学び直すことが必要だと考えさせられました。
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答えが見つかるわけではないけれど、興味を持つのにとても良い企画だと思う。読み切るのに時間がかかったけれど、歴史にあまり興味を持てないと思っていた自分にとっては新しい感想を持たせるような一冊だった。
180915
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日本史の中で、識者によって意見が分かれている点などを、古代から現代までに分類し、それぞれの専門家が章ごとに執筆してい
ます。確かに面白い論点ばかりで興味深く読ませてもらいました。
特に近世以降は、現代につながる日本の特性が徐々に表れてきて、歴史の連続性・継続性を再認識しました。
<目次>
第1章 古代(邪馬台国はどこにあったのか
大王はどこまでたどれるか ほか)
第2章 中世(中世はいつ始まったか
鎌倉幕府はどのように成立したか ほか)
第3章 近世(大名や旗本は封建領主か、それとも官僚か
江戸時代の首都は京都か、江戸か ほか)
第4章 近代(明治維新は革命だったのか
なぜ官僚主導の近代国家が生まれたのか ほか)
第5章 現代(いつまでが「戦後」なのか
吉田路線は日本に何を残したか ほか)
日本史をつかむための百冊
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自分が学んでいたときよりも,研究が進み,その当時の見解とは大きく変わったものがあることに,まずは驚きました。
現代史は,自分が生きてきた時代と重なる部分もありますが,天皇陛下が象徴天皇制のあるべき姿を常に模索してこられたことを改めて認識させていただきました。
平成が終わろうとしている今,ざっとこれまでの歴史をふりかえるきっかけを与えてくれる本です。
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古代、中世、近世、近代、現代と日本史を5つに分け、各時代ごとに第一線の学者が執筆。
各時代5~7の論点で「邪馬台国はどこにあったのか」「元寇勝利の理由は神風なのか」「明治維新は江戸の否定か、江戸の達成か」「戦争は日本に何をもたらしたか」「戦後日本はなぜ高度成長できたのか」などツボを得た興味を引く題目だ。一項目6~10ページ位で最新研究も紹介しつつ自説を述べている。短いのでとても読みやすい。関心のある論点、あるいは時代のみ読んでもいい。
近世は歴史ドラマの時代考証などで名前がでる大石学氏。
「大名や旗本は封建領主か、それとも官僚か」では、大名は江戸生まれ江戸育ちで、国元は国家老がとりしきり、在地性のない大名が増えたことで明治維新になり土地と人民を何の抵抗もせず返上した。また身分としての「家」はしっかり固定されていたが、「家」の中の個人は、比較的自由だった。農家の次男三男は江戸などの都市に出て町人になる、また町人はお金で侍株を買い侍になる、農家の子が武士の家に養子に入る、侍がいやで俳諧師や画家になる、などの例もあったなど興味深かった。
「明治維新は江戸の否定か、江戸の達成か」では、江戸の達成であるという。明治維新は、勝ち組負け組と簡単に二分できない、幅と深さがあり、幕府側の者も明治政府に登用され、それは250年続いた幕藩体制の平和がもたらした列島の均質化がなされた結果であり、そういう意味で江戸時代は旧体制として切り捨てられるものではないという。 同じことは「近代」の部の「明治維新は革命だったのか」でも述べられていて明治維新はきわめて大規模な「革新」であるとし、それは江戸の蓄積が生みだしたと述べられている。
2018.9.18購入 本屋でピックアップされていた。
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古代、中世、近世、近代、現代に分けて、色々な論点について書かれてました。
日本史の研究は日々蓄積され塗り替えられているというのが、新鮮でした。
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時代ごとに筆者が違うせいで、参考にできる傾向に差がある。
概して古いほうは、近年に修正された歴史像を大まかに知ることができたように思う。
もちろん新しい時代の分析も勉強になる。
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一般的な味方とは違った切り口で論じている部分もあり、なかなか面白く読めました。特に古代は元々知識不足なところもあって、逆に面白かった。
幕末維新もまだまだ色々な考え方というか、見方があるなと、歴史は面白いですね。
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良書。
今まで学校で教わった事、テレビ等で見聞きしたことは正しくない事が多いと分かった。
江戸時代、藩主は、江戸育ちが多く、領地に行きたがらない人が多かったとは、以外。
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近年の研究成果が過去と大きく異なることが多いのは興味深かったが、やはり、ページ数の制限でざっとした記述しかできず、物足りない。
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「邪馬台国はどこにあったのか」から、「象徴天皇はなぜ続いているのか」といった日本史で論点となっているテーマを、「古代」「中世」「近世」「近代」「現代」の5つの時代区分に分けて、5人の執筆者が書いている。
歴史の研究は常に進んでいて、こういう論点が史料の発見等をきっかけに、決着がついたり、これまで定説とされていたことが塗り替えられたりする。
日本の通史を270頁ほどに圧縮してるのであり、「今こんなテーマがありますよー」的なダイジェスト本と言える。巻末にずらり、執筆陣が紹介している「日本史をつかむための百冊」がある。これを眺めているだけで、興味をそそられるものがある。
「中世はいつ始まったか」というテーマは、西洋史の区分が取り込まれたとか、誰かが初めて江戸時代からを「近世」と呼んだのが始まりだとか、封建制のある時代の前半が「中世」、後半が「近世」だとか、封建制があったのかなかったのかとか、そもそも封建制ってなんぞやとか、歴史の究明というのは楽しいようで、実は面倒なものだなとも感じる。
気楽に趣味として読んでる分はよいが研究者は大変だ。
この本では、個人的には「近世」と「現代」が面白かった。江戸時代(明治維新の前に)に、ほぼ現代の仕組みの基礎が作り上げられているという展開が面白かった。大名や旗本をサラリーマンと見なしたり、官僚化していくプロセスに触れられてたり、江戸の改革を「大きな政府」「小さな政府」の志向の繰り返しと述べられてたり。「近世」を執筆している大石学氏の本は別に読んでみたいと思った。
「現代」は生きてきた時代の再現という意味で興味深く読んだ。確かに「象徴天皇」って抽象的だ。
1000年後、2000年後、数万年後の「近代」とか「現代」って、どういう区分になってるのだろうか?