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こちらもボリュームとしてはやや物足ない感があった。
反面、内容はユニークで、特に聖遺物が不動産から動産化して移行は面白い。今で言う展覧会みたいなイベントが開催されたり、土産物のグッズ作って売ったりと、なかなか俗っぽいエピソードには笑ってしまう。人間って今も昔も変わんねぇな……。
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聖遺物のキリスト教における位置づけの変遷、産業、美術に与えた影響、そして熱狂の終焉とその後についてコンパクトにまとまっている。聖遺物にも様々なものがあるが、より価値の高いものは聖人そのもの、はっきり言ってしまえば殉教者の遺体である。それらを巡って宗教関係者や王侯貴族、民衆が熱狂し、ひと目見ようと押し寄せていたのである。遺体を見に押し寄せるというと一見奇妙な行為に思えるが、日本においては現在も即身仏を祀り拝むことが続いていることを思い出せばそれほど奇妙とは思えなくなる。また、洋の東西を問わず聖人の遺体を崇敬するという行為が行われてきたということは興味深い。宗教、文化は違えど信仰の根本にあるものは同じものであるのだと感じた。
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難しい題名が付いているが、内容はむちゃくちゃ面白かったです。
教会とか大聖堂の好きな人はきっと楽しめるし、そうでない人にもおすすめできます。