紙の本
スズメ、元気にやってるかい?
2019/03/26 15:29
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
秋風羽織という少女漫画家をご存じだろうか。
1980年代以降の日本の少女漫画を牽引し、その作品が多くのファンの心を鷲掴みにした。
中でも代表作『いつもポケットにショパン』は累計5000万部を売り上げた。
最初はその性別さえも明らかでなかったが、1989年に突如その正体を明らかにするとともに、全国から弟子を募り、「秋風塾」を立ち上げる。
その塾生、わずか3名であったが、彼らに語ってきかした「教え」が一冊にまとまったのが、この本である。
といっても、秋風羽織はドラマの登場人物。
2018年上半期に放映されたNHK朝の連続テレビ小説「半分、青い。」で、「東京・胸騒ぎ編」に登場する人物。
つまりは脚本家北川悦吏子による想像上の人物で、それは漫画家を目指す主人公楡野鈴愛(スズメ)にとって師であるとともに、ドラマ上では主人公の心の変遷を左右する重要な役どころである。
しかも、この秋風先生はドラマの中でいいことを言っていて、それはドラマを視聴している時から心にひっかかっていてのだが、やはりそう感じる人も多かったのであろう、こうして架空の人物の名言集という異例な刊行になったわけである。
実際北川さんも「モノをつくることへの考え方はすべて秋風羽織に託し」たと語っていて、ドラマ作りを目指す人は秋風先生の「教え」はしっかり聞いておくべきだろう。
例えば、「うわっつらな言葉を並べても、感動を与える作品はできない」とか「物語には、人を癒やす力があるんだ」とか、やっぱり書き留めておきたい。
そうだろう? 鈴愛。
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書店で見つけ、即、買いました!
「半分、青い。」
秋風羽織、最高!!
くらもちふさこさんの漫画読みたくなりました。
この本、豊川悦司さんのインタビュー以外は、北川悦吏子さんが書いてるんですよね?
すずめへのインタビューとか…。
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朝ドラ『半分、青い。』に登場した巨匠・秋風羽織先生の名場面、名言とその解説などをまとめた所謂「キャラクター本」。あの朝ドラの、特に「芸術活動と家庭生活は両立できない」かのような線引きや、広いけどどこかシニカルな上に雑駁な登場人物への目配り、そして終盤の震災絡みの展開にはあまり納得行っていないのですが、秋風先生は中の人の名演もあって朝ドラ史で10位以内に入る良き師匠であったと思います。真正面から秋風羽織という人物に向き合い真面目に作られた本だという印象ですが、欲を言えば中の人であるトヨエツさんのコメントにはもう少しページが割かれていても良かったように感じました。
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朝ドラ 「半分、青い」のなかでひときわ魅力的だったのが、主人公の師匠である漫画家・秋風羽織。豊川悦司さんが実にイキイキと、それはそれは楽しそうに演じていらっしゃいました。この役、豊川さんでなければこんなにオモシロクならなかったと思う。佐藤健さんも「カッコよくて面白い。最高です」と言っていたほど。
秋風羽織の名セリフと写真を一冊にまとめた本です。
「地を這う蟻になるな!天をかける龍になれ!」
「勝ちを急ぎましたね」
「作品は、生き物だ。いかようにでも育つ。」などなど。
秋風が、激しく温かく、ユーモアたっぷりに弟子たちを励まし指導する場面は、ずうっといつまでも彼らを見ていたくなるくらい、楽しかった。
この本のおかげで、半分青いのあの場面この場面が、今でもありありとよみがえってきます。(秋風=豊川悦司さんがメインですが、佐藤健さんや中村倫也さんの写真も数点あり)。
秋風のことばには、脚本家・北川悦吏子さんが仕事への想いをこめているように思えます。この本は北川さんの作品論でもあるかもしれません。半分青いのファンのかたはもちろん、なんらかの作品を作るかたにもオススメです。
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秋風羽織の人生観は、つまり北川悦吏子さんの思いなんですね。
ドラマが終わってしばらくたちますが、秋風先生の存在の大きさ、インパクトの強さはいまだ健在。
数ある朝ドラの中でも、特に印象的な一作になりました。
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変人だからこそ、心に響く言葉が生まれる?(^^;)そんな秋風先生が大好き♪ドラマ中はくらもちふさこさんの作品を読みたくなったけれど、ドラマが終わった今はただ五平餅が食べたい( ̄¬ ̄)
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今まで、NHK朝の連ドラを余りみたことがなかった。
そう言えば「ちゅらさん」をよく見てたときがあったかな。
岐阜県が舞台となるドラマ。岐阜県人はみるしかないでしょう。
しかもドラマをみると、主人公の鈴愛は私と同じ1971年生まれ。律は大学受験に失敗して都の西北大学へ。ウチの長男も、この年に都の西北大学に進んだ。『半分、青い。』には共感することがたくさんありました。
そんな物語で強烈な個性を発して登場した秋風先生。
印象的な言葉をたくさん残してくれました。
この本を読んで、それを思い返させてくれますね。
わたしは、この言葉が好きでした。
人生は希望と絶望の繰り返しです。
人には想像力があります。
夢見る力があります。
明日を、これからを、
どんなにひどい今日からだって、
夢見ることはできます。
希望を持つのは、
その人の自由です。
もう、ダメだと思うか、いや、行ける、
先は、きっと明るい、と、思うかは、
その人次第です。
さあ、夢をみよう!
まだまだ、俺は行ける!