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紙の本
新改訳式「聖絶」を批判する
2018/09/21 21:14
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本には新改訳聖書も新改訳聖書を翻訳した「聖書は一字一句も間違いなく神の御言葉」という「聖書信仰」の福音派の翻訳者達が造語した「聖絶」も出て来ないが、以前秦氏が出した本で岩波版の「ヨシュア記・士師記」を批判していたから、どういう解説を書くのか、見当はついていた。「七十人訳ギリシア語聖書入門」で氏の翻訳は岩波版の読者を想定しているとあったから、岩波版が「聖絶」という新改訳式の婉曲用語を使って、「ヨシュア記」に書かれている侵略と絶滅を「神々の戦い」という、それ自体は間違いではない当時の世界観を現代の読者に導こうとしたのが我慢出来なかったのが、解説と「あとがきに代えて」で読み取れる。
「書物としての新約聖書」で秦氏の訳した「教会史」や「新約聖書」の七十人訳の解説で名指しはしないが氏の翻訳(秦氏は新共同訳の「旧約聖書続編」の翻訳を担当しているから、こちらを指す可能性はある)を否定的に書いているので田川建三ファンならどう思うか知らないが、本文自体は、まっとうなものだ。河出書房新社から講談社に紙の本が移籍したトーラーでは注釈に使っていたフランシスコ会訳が使われているが、教皇庁聖書研究所の方針転換で合本では「主」になった神の名前を「ヤーウェ」となっているから、分冊版を使っているのが分かる。
「七十人訳ギリシア語聖書入門」ではマルゴリス版校訂本をラーフルズ版からの翻訳と対照にすると書かれているが、おそらく分量の関係でマルゴリス版からは翻訳されたが、「他の機会」になったとの事。「七十人訳ギリシア語聖書入門」では「サムエル記」の翻訳が終わっているとあり、「あとがきに代えて」には「歴史書として分類される書物の原稿を三か月か四か月おきに、メガ・ファイル便で青土社に送り続けることを氏と読者に約束しよう」とあるので、年末か年始に「士師記」(とおそらく「ルツ記」)が出て、春先に「サムエル記」が出るのだろう。
「わたしが翻訳する《七十人訳》シリーズのサムエル記上・下でも、ルキアノスによる校訂本の翻訳が付される予定」と「七十人訳ギリシア語聖書入門」にある。
マルゴリス版から訳した「ヨシュア記」は、いつだろうか?付録みたいに青土社から出るのだろうか?それとも他の出版社から?
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