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あー……っていうか、うわー……っていうかw
これ、結構コワかったりするよね??
しかし、まぁ、なんだなぁ〜、本谷さんには、不可思議な魅力があるのよねぇ〜……。
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お酒を飲んだら足元が浮いた気持ちになって、
ふらつくみたいに。
どんどん沈んでいく。
ベッドの底。地面が抜ける。バンジージャンプ。
どれもそう。
私たちが落ちる高さは同じところ。
底の深さが違うだけ。
そこに気づけば男の人も怖くない。
解説はあまりよくなかった。
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夫婦という法律で型の決められた関係性に落ち着き、その安寧と倦怠に浸りきっているなかで、何でもないふとした瞬間に、身内も身内と思っている配偶者の全く知らない別人のような一面を垣間見た時の不安とグロテスクさ。毎日顔を合わせて食住を共にしても、相手を完璧に分かりきるということなんてあり得ないのだ。
本作は寓話だけど、誰にでも当てはまる現実を寓話にしているに過ぎないと思う。そもそも結婚というのは、生物学的に人間同士だろうが何だろうが、本質的には「異類婚姻」と言っても過言ではないのかもしれないし、そう思っているくらいの方が楽なのかもしれない。
お互いを分かりあって一心同体で一つになる二人よりも、そもそも完璧には分かりあえないということを前提として折り合いをつける別個体同士としての二人、という方がしっくりくる。
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不思議な世界、発想がすごいなぁ〜
異類婚でもハッピーならいいのになぁ〜
シェイプ・オブ・ウォーターを観た後だったので、なおさらです。
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前から気になっていた作家の、芥川賞受賞作品の文庫化。なるほど、こういう作風なんだ。ここに収められたのは、不思議な味わいの中短編×4編。あとがきの言葉を借りるなら、”こじらせ女子”に纏わる物語たち。表題作は、異類ってどういうこと?って思いながら読んだけど、なるほど化け物のことだったんだね(ちょっと違うけど)。他もなかなかに味わい深くて、結構楽しめました。
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斉藤美奈子さんが解説で、こじらせ女子のお話と喝破していたが、こじらせ女子の思考回路ってこういうことなんですね・・
分かるような分からない気がしますが、似た者夫婦のお話を、ここまで面白く読ませる筆力は大したもの。少しだけ「異類婚姻譚」の旦那に似ている私は結末が怖い。
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異類婚姻譚
トモ子のバウムクーヘン
犬たち
藁の夫
第154回芥川賞
著者:本谷有希子(1979-、石川県、劇作家)
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芥川賞作品なのに読んでいなかった。文庫本のカバーが石黒亜矢子さんで可愛すぎると購入。そして一気読み。異化の話は大好物です。日常が私たちの知る日常とは、違って少しずれた世界を生きている人たちの物語は大好物で、この中のいちばんは『トモ子のバウムクーヘン』最高でした!
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猫を用いた可愛らしい表紙。単行本は気持ち悪い(?)感じだったけど、内容が一歩間違えば不快感を持ってしまう人もいそうな小説だけに、これはアリだなと思った。
旦那がクソ過ぎてクソ。クソだなぁと思って最後までクソだったなと思ったら、そのクソと結婚した相手にもまぁ何かはあったわけで・・・という、極めて近い人間関係が齎す発酵が描かれる。もちろん、別の夫婦の登場もあり「結婚はクソ」みたいな偏狭な方向には行っていない。
気味悪さと美しさが同居する昔話的な妖しさを持ちつつ、家庭という人間関係の明るい面も暗い面も描かれてる。どん詰まりに見えるストーリーがいつしか突破口を見出す感じも、閉塞的なだけで終わらず読後感が良い。まぁ、突破口というか破綻というか、ハッピーエンドと言い切れない部分もあるので、もやもやはするけれど。
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偶然手に取った「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」(図らずしも本谷さんのデビュー作)でその色彩鮮やかなストーリーに感動し、気になる作家さんとなった本谷有希子さん。本作は芥川賞受賞作品。期待を抱いて読み始めたこの異類婚姻譚を含む四つの作品の短編集は、いずれも結婚や家族をテーマとするもので、皆が見て見ぬ振りをするズレや抑え込む違和感を毒々しい鋭さを持って表現しています。
顔が似てくる夫婦を現代的な寓話に昇華し、夫婦という関係性の仮面で隠しつつも、その腹の内は、互いに甘え合い、軽蔑し合い、依存し合う、実利的な関係で成り立つ現代の結婚への皮肉を感じました。
トモ子のバームクーヘンや藁の夫からも、理想的な夫婦・家族とされる日常の薄いヴェールのすぐ裏に潜む残酷さに戦慄しながらも、また日常に何食わぬ顔で戻る女の強さや図太さを感じます。
純文学ながらここまでヒヤヒヤわくわくした小説は初めてかもしれません!本谷さんのほかの作品も読みたいなぁ。
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今年28冊目。
芥川賞受賞作。
日常の風景が歪んでいく様というか、
日常に潜む、嫌な隙間を突くような話。
千と千尋の神隠しのような世界観っぽくて、
概念が妖しく描かれていて、
恐ろしくもあった。
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タイトルに惹かれ文庫化待ちでした。
面白かった。物語がどこへ行くのかわからない。
ホラーとも思えるし、めでたしめでたしとも思える。
わたしもよく雰囲気似てる夫婦だねって言われます……。
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これはじわじわ染みる毒。気付きたくなくて自然に目を逸らしていた夫婦の歪みに、むりやり向き合わされたような不安と恐怖を覚えた。
展開はどこか幻想的でありながら、心情はリアル。生々しい現実というよりも、乾いた真実ともいうべきか。生々しく劇的、そんなものではなく「あぁこんな風になっちゃった」という諦めにも近い、さらさらとした心になる。
私も境遇や性別が主人公たちに近いからだろうか。
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他者との婚姻なら,決して完全に判り合える関係にはならない.人類同士であったとしても同類なる関係などなく,その異なる類間でどのように関係性を築くのか,理解しようとするのか,を主婦という視点から描く.結局のところ,判り合えず,その違和感を相手の顔という境界の崩れによって表現し,物体に近づけることによって違和感を拭い去ろうとする.主婦から見た家庭の夫とは斯くも悲哀に満ちた生き物なのだろうか.
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主人公の「サンちゃん」って正しい名前は何だろうと思いながら、読んだ。
山芍薬になりたいと思っていたのなら、仕事はしないだろうな。
他の三篇も不思議な物語。何か寓意があるのだろうか。