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烏兎の庭 第六部 8.29.21
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto06/doc/bo.html
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私は日々些細なことにまぁまぁ絶望して生きている絶望側の人間だと思う。カフカは自分の絶望をそのまま語ることができる素直さがあるが、私にはそれがない。でも、希望に満ちた言葉より絶望を表す言葉のほうが居心地がよく、なんか落ち着く。
「悲しいときは身一つ」という言葉がかなり心に残り座右の銘にしたいくらい。なんというか、自分だけの悲しみを抱きしめて生きていきたい(笑)
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タイトルに惹かれて読んだ。副題「苦悩の時期、私を救った本」
悲しい時には悲しい曲を、とあるように、絶望した時には絶望の書を読もう、というのが趣旨の本。絶望した時に無理にすぐに立ち直ろうとすると返って立ち直れなくなる。どっぷり絶望に浸るのが一番の近道なのだと書かれている。
なるほど共感できる。
後半でおすすめが紹介されているが、もっと「読書」に特化して紹介してほしかった。映画やドラマなども紹介されていて、それはそれで興味深いのだけれど、本書のタイトルが「絶望読書」であるからには、本に限って紹介いただいても良かったのではないかと思う。
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もうすぐ閉店の東京駅前八重洲ブックセンターで出会った本。 絶望する前に会いたかった… ドストエフスキーや太宰治の価値がちょっとわかったように思う。
懸命に生きていると絶望してしまうこと まま あるで。
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今年の3月、自分を育ててくれた祖父が亡くなった。辛すぎて辛すぎて仕方がなくて、文字どおり絶望的な状況に陥ってしまった。
そんな状態の人間を救ってくれるのは、同じくネガティブな内容をテーマにした文学だと述べる著者。
ある種の共感を支えとして、時間をかけても良いから焦らずにゆっくりと立ち直ることを心がけたい。
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本は漢方薬のように、じんわり強くしてくれる。
難病によって長い期間、絶望の中を過ごした著者自身の体験から「読書は命綱である」というメッセージが込められたベストセラー。エッセイが全体の半分、もう半分はブックガイド(映画やTVドラマも含まれる)といった構成です。日常的に本に触れてない人、まさに今絶望の只中にいる人に向けられていて、とても易しい、かつ優しい文体で読みやすいです。
絶望からの立ち直り方の指南書ではありません。絶望の期間をどう過ごすのかに焦点を当てていて、それには読書がピッタリ、とりわけ絶望的にネガティブな作品がよいと著者は語ります。確かに絶望している人間に、ポジティブシンキングを押し付けてもうまくいかないかもしれません。自分と同じように後ろを向いてくれるような作品の方が自然と体が受け付けることもあります。他人から悪趣味と思われるようなものが、メジャーな価値観から漏れてしまった人間を優しく受けとめてくれることもありますよね。
著者は絶望にフタをしたり、絶望してないふりをしたりする方がかえって危ないと言い、絶望を認めて、絶望に浸って、絶望している自分と向き合うことが大事だと説きます。絶望を受け入れて付き合っていく時に、本がそばにいてくれるだけで救われると語り、私もまさにその通りと深く頷きました。人間のように変なアドバイスもなく、急な来訪もない。こっちが勝手に求めれば、ページを開いてくれる。本は人間に寛容です。
私も10代から20代頭までは読書を趣味としていましたが、いつの間にか本を読まなくなっていました。しかし30代のある時に思い悩み、もう何年も離れていた本にすがりつきました。理由は分かりませんが、なぜか必死に本に手を伸ばしたことを覚えています。いつも絶望が頭の容量の大半を占めているため、文章が長かったり、少しでも小難しいと頭に入ってきません。目で文字は追えますが、視線が通り過ぎたそばから意味が散らばってしまい、「あれ、なんだっけ?」ともう一度ひとつ前の文から読み直すほどに、絶望中の読書は難しいです。しかも一冊をやっと読み終えて、自分の糧になったと実感できるのは内容の1%にも満たないかもしれません。それでも必死になって本を読んだことを思い出しました。
この「絶望読書」を手に取った時の私の目当ては、作者オススメのブックガイドだったのですが、全部でたった10作品と少なく思いました。そして著者の文体の熱量もひかえめに感じました。普段本に触れない人や絶望中の方の負担にならないよう薄味にしたのかなと思うのですが、個人的にはブックガイドは個人の偏執や思い入れたっぷりに、コレも紹介したいアレも紹介したいという情熱が溢れているものが好みです。この本の続編『絶望図書館』が私の好みにおそらく応えてくれそうなので、そちらもチェックします。
人生の問題に即効性と有効性がありそうな、生き方指南やビジネス教養などの書籍もありますが、自分の人生に一見なんの関わりのなさそうな本ほど、時間をかけてじんわりと効いてくる実感があります。私にとって読書は漢方薬のようなものです。少しずつ強くしてくれます。
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本当につらい・苦しい思いをしている人にしか書けない文章で、だからこそ届くものがあった
今までと同じ物語を生きられなくなってしまった、絶望してしまうような人生の転機が訪れた時にこそ、命綱のような物語が必要になる
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長期入院患者の間でドストエフスキーが回し読みされていて、というところが印象的。実際、若い時にはドストエフスキーなんか何が面白いんだなんで読むんだって思っていたもんなぁ。。実年齢にかかわらず、自分が下降線に入ってきたり、孤独を感じたり、”絶望”とまではいかないかもしれないけどその片鱗を感じたりすることが、いつかあるでしょう。いかにいま自分が”絶好調”であっても、こういう本があることを頭の片隅に入れておいて、そんな時に読めるようにしておくといいと思います。
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良かったです。数々の災厄に見舞われている人々を物語が救う例を取り上げ、特に「鬱展開」と呼ばれる物語の効能について語られています。とはいえど、本当に絶望の渦中にある時は読書どころではないと思うので、「ワクチン」としていま読めて良かったと心から思います。
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本紹介本でした。
ただおそらく筆者は僕と同じ病気。
そして僕よりも重い。一応僕の絶望読書にはなった。