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紙の本
なぜ歴史を学ぶのか
2019/08/12 22:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
講義録形式で語り口調の文体なので、よみやすい。
「ジブリ作品から」とあるが、ジブリアニメを歴史として受け止めているのではなく、ジブリの作品に描かれたことを、歴史学の視点で説明している。
歴史の教科書の資料集としてジブリアニメを使うようなものだが、もちろん本当の資料はちゃんと明示してあり、作品世界を、歴史に基づく部分、制作者の解釈に基づく部分、制作者の思いを表している部分と区別して見られるようになっている。
共産主義の短い歴史を概括した後
「しかしだからといって、私たちが共産主義の歴史を学ぶことに意味がないとはなりません。その歴史は、暴走した善や正義がいかに残酷に人びとを抑圧するかを教えるからです。」
と書くあたりは、なぜ歴史を学ぶのかという疑問への一つの答えである。
また
「戦争といえば、太平洋戦争下の物不足に対する人びとの生活困窮や不平不満が頭に浮かびますが、それだけが当時の大衆意識だったわけではなく、ある時期までの人びとは戦争景気のもとで娯楽を享受してもいました。この点を見損なうと、戦時日本人を最初から最後まで一貫した暗黒時代の被害者としてのみ描いてしまいます。」
という記述は、平和教育を進めるうえでも留意すべき点です。
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