紙の本
今、私たちは何をすべきかを教えてくれる書です!
2018/12/13 12:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、刻一刻と変化する現代のグローバル時代にあっては、ITを使えば、どこにいても何時でも他者と繋がれ、自分自身が独自で行えることも大幅に増加している現状において、私たちは一体何をすべきかを教えてくれる画期的な書です。現代の社会では、私たちがこれまでに獲得してきたスキルや能力がすでに役に立たなくなっているものも多くあります。そういったスキルを捨て、これから役立つ、必要となるスキル・能力とはどのようなものか、それを考えさせてくれる一冊でもあります。
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価値観、気軽さ、しくみ。コントロールを手放すことは、ティール組織とも通じるところ。
長期に渡る自らのコミットメントが足りていなければ難しい。
動いてもらうためには規範を示すことが重要とあり、納得。
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■要約
・オールドパワーとニューパワーのどちらに所属するかがはっきりとすることはあまりない。連続している。
・価値観と組織モデルの2軸で考えるべき。
価値観×組織モデル
ニュー×ニュー 「クラウド」wiki、オキュパイ運動
ニュー×オールド「チアリーダー」ガーディアン紙、パタゴニア
オールド×ニュー「懐柔者」Facebook、ISIS
オールド×オールド「キャッスル」Apple、安全保障局
・ミームで人を動かすにも法則がある。ACE(Actionable Connects Extends)を利用してうねりを作り出すことが求められる(一発で終わらせない)
・コミュニティの形成には、「報酬」「ステータス」「フィードバック」「信頼」「采配」のデザインが必要。
・参加者との距離を縮め、継続的な関係性を築き、さらなる参加者を増やし、参加特典を与えつつ、パワーバランスを取ること、これらがニューパワーの資金調達スキル。
・常にニューパワー型である必要はない。群衆を巻き込むかという「戦略」、自身もしくはやりたいことの「正当性」、権利を譲ったり予想外もしくは次善の結果を受け入れる「コントロール」、群衆への長期にわたるエンゲージメントを覚悟する「コミットメント」、これら全てにYESと答えられる場合にニューパワーを利用するべき。
・ニューパワーとオールドパワーは対立させるものではない。むしろ組み合わせることが大切で、それぞれのパワーを使い分けるタイミングを見極めるべき。
■学び、意見
・(学び)オールドパワーとニューパワーは、価値観・組織モデルのどちらにも存在し、マトリクスの関係がある。自身は、価値観のみしか考えていなかったので、「ニューパワーの価値観を持つ、オールドパワーの組織」(例ではガーディアン紙、ユニリーバ、パタゴニアが挙げられていた)という存在そのものに驚きを持った。
・(学び)ニューパワーを動員する手法が確立されており、実際に運用されているが、一方でこれまでのオールドパワーによる動員ほど、運用されていることに気付かない。ここに一種のニューパワーらしさがあると感じた。
・(意見)事例紹介が長い。海外書籍にありがちといえばそうだが、それにしても冗長に感じた。
■読むことになったきっかけ
本屋のポップを見て。
■気になったワード
オールドパワー ニューパワー
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貨幣 潮流
少数の人が握る 多くの人が生み出す
ダウンロード型 アップロード型
リーダー主導型 仲間主導型
閉鎖的 開放的
・組織がニューパワーに転換するために必要な4つ役割
「シェイプシフター(変身能力者)」変革を推進する人物。大規模な構造改革に日常的には携わらない。伝統に根ざしつつも組織を新しいアイデンティティへ導き、コミュニティと新たな関係を築くための精神的かつ象徴的な存在。破壊者ではなく、伝統と革新、過去と未来を、巧みに融合させる技量が求められる。
「ブリッジ(橋渡し役)」新旧二つのパワーの世界を軽々と行き来できる人物。構造改革を自ら推進し、他部門のスタッフ���ちと一丸になることができる。肩書きだけの存在ではいけない。
「解決策の探求者」「スーパー参加者」記載省略
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企業やNPO、市民活動等、何らかの形で人々を動かすパワーは、中央集権的な組織形態を取り少数精鋭のリーダーによりこれまで行使されてきた。一方で、近年は分散的なコミュニティの組織形態で多数の人々を行動に巻き込んでいく新たなパワーの形態が登場している。本書では、前者をオールドパワー、後者をニューパワーと定義し、ニューパワーにおける組織モデルや、成功に欠かせないコミュニティの組成方法などを、多数の事例からの帰納的アプローチによりまとめた一冊である。
ただし、ニューパワーというものを単純に定義するだけであれば、その独自性はそこまで高くない。本書の価値は、”ニューパワー・マトリクス”という概念で、組織・意思決定のモデル×価値観の4象限で、様々な社会活動を整理している点にある。
分かりやすいのは、両方がオールド、もしくはニューの象限に該当する社会活動である。前者は”キャッスル”と名付けられ、具体的にはアップル、ノーベル賞、ブリタニカ辞典などが当てはまる。後者は”クラウド”と名付けられ、オキュパイ運動やWikipedia、AirBnBなどが該当する。
一方で、組織・意思決定モデルはオールドだが、価値観はニューという”チアリーダー”としては、伝統的な株式会社の形態を取りながら、事業運営にコミュニティを活用するようなパタゴニア、ユニ・リーバ等のメーカーが例示される。そして組織・意思決定モデルはニューだが、価値観がオールドな”懐柔者”として、UberやFacebook(一見、シェアリング・エコノミーの文脈でAirBnBと並べられることが多いUberが、このマトリクスでは異なる象限に位置している点は、この両者の違いを端的に表している)、そしてドナルド・トランプが該当する。”懐柔者”は主に分散的なインターネットをフル活用するが、その活動が表象する価値観は、権威主義的/伝統的なものである。
組織・意思決定モデル、価値観が共にニューパワーに該当する”クラウド”型の組織とは、いわゆるティール組織と共通する部分も多く、新たな組織モデルを考える上でも参考になる一冊では。
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センセーショナルなタイトル・帯文と、ベストセラーということで読んだ本。
IT時代の民主主義において、リーダーシップのあり方を考えさせられる。
本書によれば、リーダーの価値観とモデルを分類すると、4タイプの異なるリーダーシップが存在するという。
●クラウド·リーダーは、ニューパワーのリーダーシップモデルを用いるとともに、ニューパワーの価値観を明確にし、尽力する。クラウド·リーダーは群衆のパワーを利用するだけでなく、群衆にもっとパワーを与えようとする。
●チアリーダーは、協力、透明性、参加など、ニューパワーの価値観を支持するが、オールドパワー式のリーダーシップを取る。パワーを分配する能力も意図も持っていない。
●キャッスルは、オールドパワーの価値観を持ち、オールドパワーのリーダーシップ·モデルを用いる。我々の多くが育った、伝統的な階層制と権威に基づくモデルで、軍隊、ビジネス、教育といった分野に幅広く浸透している。
●懐柔者は、群衆を動員し、ニューパワーのツールや戦術を駆使するが、オールドパワーの価値観に基づき、自らに権力を集中させるのが目的である。
フェイスブックは懐柔者。
ウイキドぺディアはクラウド·リーダー。
よくわかる。
レディ・ガガはクラウド·リーダー。
トランプは懐柔者
なるほど。
プラットフォームの設計を企画するのに、参考になった。
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・(スマホによって)新しい参加の手段を手にした。
・成功するのは、人々の参加意欲を巧みに操れる者たちだ。
・拡散されるアイデアは、Actionable、Connected、Extensible
・「コネクティッド・コネクター」つながりを持ち、つなげる人。
・オーナーレス・ブランドにする。一貫性を持ちながらも変化し続ける。
・入会をできるだけ容易にする。その後、ハードルの高い行動のステップに上がってもらう。
・参加のステップの道筋を示す。TEDの事例。
・CFの研究を見ると、とにかく締切、切迫感が全てだということが分かる。
・ネットワークの参加者に対して、同志として協力を求める姿勢を鮮明にする。
・巻き込む相手に対して何を提供できるか。
・「問題解決者」と「解決策の探究者」
・あるときは前面にでて強烈な印象を与えるが、次にはさっと後ろに身を引く。
・「箱をしっかり描く」その上でコミュニティの協力を求める。
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これからのリーダーのあり方についても一投する本。
著者の立ち位置が垣間見えるところが少々鼻につくところもあるけれど,そのあたりを削ぎ落としていきながらニュートラルなあるべき姿として見ると(著者も「敵」から学んでいるところがある),あらゆる立場で利用できる。
総量が結構あるからか,中盤だるいところがあったのはちょっとしんどかった。
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実例を交えての解説が分かりやすい。一方でやや冗長的な表現が理解を阻害してしまっている気もする。言い換えれば、もう少し文量を減らしてくれていた方が、ずっとポイントを理解しやすかったと思う。途中、大分斜め読みした。
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「オールドパワー」vs.「ニューパワー」という切り口でとにかく具体例が多く出てきます。例が多すぎて結論までが冗長すぎ読むのが途中からしんどくなりました。
例中には知らないことが多くあり、新鮮なものもありました。(特にNRAの例など…)
結局、言いたいことは「オールドパワー」vs.「ニューパワー」ではなく、共に短所・長所を理解して使い分けることが重要だということです。
それぞれの短所・長所については(枝葉の部分は多いですが)、よく理解できるので「オールドパワー」、「ニューパワー」を理解したい人にはお勧めできる本だと思います。
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旧来的な中央集権的権力(オールドパワー)が通じない世の中になってきていて、これからは群衆が生み出す潮流のような力(ニューパワー)が世の中の主流になっていく、ということが書かれた本です。口コミ戦略とかキャンペーンとかの参考になりそう。
アイスバケツチャレンジの例がわかりやすいです。このムーブメントには、アイデアが拡散されるための3つの条件が盛り込まれています。行動を促すActionable、つながりを生むConnected、拡張性があるExtensible。この3つの頭文字をとり「ACEの原則」と本では名づけています。確かにアイスバケツチャレンジは、チャレンジャーが次の人を指名して行動を促し、SNSシェアでたくさんの人につながり、人によってはパロディー的に少し違ったチャレンジをするなど拡張性があって、よくデザインされている取り組みだなと思います。
意外なのはオバマ大統領とトランプ大統領との選挙戦略の比較の話。二人を比較すると、トランプさんのほうは中央集権的スタンスのオールドパワーに分類されそうだが、モデルとしてはどちらもニューパワーに分類されるそうな(正確には価値観とモデルの2つの評価軸があって、トランプは価値観の軸はオールドパワーで、モデルの軸ではニューパワーになる)。
他にもローマ法王の話や、エアビー、ウーバーvsリフト、スターシチズンというコアな宇宙ゲームの資金調達、などなど面白い話が詰まっています。
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p.80「拡散」される3つのアイデア
・Actionable 行動を促す
・Connected つながりを生む。アイデアの共有が仲間と感じさせる
・Extensible 拡張性がある。各自が発展、アレンジできる。
ソーシャル物理学でフェイスブックの実験。情報は横に広がる。小さなグループが情報をシェアする方がインフルエンサーよりも拡散する。
p.113「群衆」を生む5つのステップ
・コネクテッド・コネクターを見つける。:世界観を共有し、周囲に影響を及ぼす。
・ニューパワー・ブランドをつくる:GetUp! 行動。
・参加の障壁を下げる。入会を簡単に。手間を最小化。
・参加のステップを上らせる。コミットメント。オフラインへ。徐々に。
・3つの嵐を利用する。嵐を巻き起こす。嵐を追いかける。嵐を逆手にとる。
p.164 3つの存在
・プラットフォーム・オーナー(スチュワード):方向性を決める
・スーパー参加者:コミュニティの原動力
・参加者
ウーバー対リフト (前者がオールドパワー)
p.180 コミュニティの5つの課題
・報酬はだれがどれだけ
・誰がどんなステータスを獲得
・どんなフィードバックで牽引するのか
・信頼をどのように構築するのか
・誰が采配を振るのか
p.262 4つの問
戦略:ニューパワーが必要か
正当性:信頼関係は築けるか
コントロール:予想外を受け入れるか
コミットメント 腰を据えて取り組めるか
p.311ニューパワーのリーダー
・シグナルを送る
・仕組みをつくる 参加と自主性をうながす
・規範を示す 方向性
TEDxは各地のオーガナイザーが実施。
ソリッド バーナーズ=リー
デ・コレスポンデント ワインベルグ 読者の貢献
p.422参加型の予算編成:ブラジル ポルト・アルグレ、パリ イダルゴ市長、アイスランド レイキャビック
訳者によると、p.65とp.341の図が役に立つ
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オールドパワーとニューパワーは対立軸ではなく、お互い補完しあうことによって、新たなリーダーシップになると理解した。
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主にソーシャルメディアを活用して、多数の人々(群衆)が同じ目標や目的をもって行動する力(ニューパワー)についての本。
いろいろ事例が書かれてあって、なるほどそういうことかと思ったけど、そういうのって10年ぐらい前には言われていたことなので、今頃こういう本をだすのかという印象もある。事例の中にはオバマさんの大統領選もあてまるということも書かれてあったから、著者もそれは分かってるとは思うけど(ただし、オバマさんの場合、大統領になってからはニューパワーを生かしきれなかったらしい)。後、事例が多すぎて、もう少しページ数減らせなかったのかなと思う。
ただし、そのニューパワーというのは決していい方向に働くというわけではなく、悪い方向にも動くと書かれてあったのは新しいと思った。例えば、ISISの活動なんかがそうらしい。あくまで、価値観にあった行動だろうしね。
途中、ニューパワー・マトリックスというのがでてきて、面白い考え方だなと思った。ニューパワーかオールドパワーかというのを、ビジネスモデルと価値観で表した図とのこと。直感的には理解しにくいけど、説明されたらなるほどなと思った。アップルはビジネスモデルも価値観もオールドパワー寄りだとか、フェイスブックはビジネスモデルはニューパワーだけど価値観はオールドパワー寄りだとか。
後、UberとLyftという二つの配車サービスについて書かれてあって、似たサービスだけど価値観は全然違うということを知った。Uberの価値観はオールドパワー寄りだけど、Lyftはニューパワー寄りなんだとか。Uberは最近は赤字続きらしく、株もだいぶ下がってるそうだけど、価値観が今の時代とあわないのか。今後はLyftのほうがよくつかわれるようになるのかも。
後、群衆の行動というと、やっぱり最近だとクラウドファンディングが思いつくけど、この本にもクラウドファンディングの事例が多数載ってあった。感情を揺さぶられるものはお金が集まりやすいらしい。自分も興味はあるのだけど、今だに募金したことはない。何か面白そうなものがないか今度探してみようかな。
そういえば、オールドパワー型からニューパワー型に切り替えた成功事例としてレゴについて書かれてあったのだけど、その書き出しが、「レゴはテーマパークに財力を傾けすぎた」と書かれてちょっと笑った。最近全く耳にしなくなったけど、日本のレゴランドはうまくいってるのだろうか。
他、TEDについても書かれてあったのだけど、カンファレンスの参加費が2万5000ドルと書かれてあって驚愕した。さすがに高すぎじゃないのかと。それでも買う人がいるらしいので、すごい。
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【後付】
常に変化は起きています。
いつからがオールドで、いつからがニューという境い目は、後になってわかるもので、進行形で確認するものではないです。
したがって、どうしても古い感じになってしまいます。
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これからはニューパワーの時代で、オールドパワーは古くてだめということではなく、この激変の時代で、ニューパワーもオールドパワーの本質を理解し、効果を最大化にしていくくにはどうすればいいのかヒントを得られた。