紙の本
落語の別の楽しみ方
2019/01/18 10:37
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kater - この投稿者のレビュー一覧を見る
落語に疎い私としては落語に「芝浜」というものがあること位は知っていましたが、内容は知りませんでした。そこで今回の文庫の発売の機会に山本氏による「芝浜」を読みました。なるほどこのような筋建てであれば、落語として長く語り継がれるのも理解できるような気がしました。これを機会に今度は落語の「芝浜」を聴いてみたいと思います。また最近NHKで新しい試みとして、落語を映像で見せる「落語THE MOVIE」という番組があり、こういう楽しみ方もあるのかと感心した次第ですが、今後もいろいろな手法で伝統芸能ではる落語を楽しみたいと思います。
電子書籍
落語を楽しく読める本
2019/06/08 10:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
何度も聞いたり、おちを知っている落語でも、小説で読むとまた違った面白さを感じられた。
どの物語も、人間味溢れる、また思いやりや愛が溢れるものばかり。
読後はほっこりと心が温かくなること間違いなし。
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時代もの小説の山本一力が落語を小説にした。
最近、NHKでも、落語をドラマにしたりしている。
人情噺の「芝浜」「井戸の茶碗」「百年目」「抜け雀」「中村仲蔵」
うち三話は、落語で聴いている。
あて言う間に読めてしまった。
コメント
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古典落語・人情噺のノベライズ版。
子どもの頃、テレビで聞いた「抜け雀」が取り上げられていて、すごくうれしい。
文無しなのにえらそうな絵描きに、振り回される宿屋の主人が、気の毒なのに、妙におかしい。
宿代のかわりに描いた屏風から雀が抜け出して、また、絵に戻ってるなんて、考えるだけで楽しい。
幼い私の記憶では、前の絵描き以上にえらそうな文無しの絵描きがやってきて、せっかく評判になっていた屏風に絵を書き足されてしまい、とほほとなっている宿屋の主人に、「雀が死なないように止まり木を書き足した」という落ちになっていた。
この小説では、そうはなっておらず、思わずぐぐって調べてしまった。はて、幼い私が聞いた落ちは、なんだったんだろう。
ともあれ、人情噺は、なかなかによいものだ。
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タイトル通り、古典落語を時代小説に仕立てるという、時代小説短編集。企画も面白そうだし、作者が人情時代小説を得意とする山本一力ということで、期待して購入。
が、結果的には、落語の筋を単に小説仕立てで書き直しただけの、退屈な作品になってしまっている。古典落語の味も、著者の持ち味も消えてしまい、共倒れ。本の紹介文で「古典落語のノベライズ」とうたっているが、まさにダメなノベライズの典型。「落語では語れない、小説だからこそ描けた」という新しい視点がないと、ノベライズの意味ないじゃん!
多分、作者は真面目な人で、古典落語に敬意を払いつつ書いたんだろうことは伝わってくるんだけど、もう少し「パロディ」とか「パスティーシュ」とか、この手の企画に必要な手法を、もっと勉強してから挑戦してほしかった。
山本一力は好きな時代小説作家のひとりだけど、この本はダメだった。
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いやぁ合うねえ合ったねぇ。山本一力さんと落語とが徒然なるままに。落ちがちゃんと生きてた、しっかりした語り口だからかなこんな読み易いって思わなかったし、誰とは言わずに噺家のそのものでした。お題の芝浜に惹かれて読もうと思ったけど、確かにそうですね。なんなら詳しく街の情景とか棒手振りからお店者になった親方の仕事ぶりが見えるので。落語だと噺家によって変わる印象だけど、本で落語を読むのいいですねとても。もっとあるからもっと出て欲しい。無骨な山本一力さんに期待したい