投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
作者さん、感受性が豊かで想像力が豊かで、何より真面目な人なんだなあという印象。こうやって知らない国に打ち解けてゆけるのはとてもスゴいと思う。
「フィンランド語は猫の言葉」という同タイトルのフィンランド語で書いたという作文、どんな内容なのか読んでみたい。フィンランド語が読めたらなあ。
あ、フィンランド語の会話を聞いてみたら良いのかな?聞いてみようかな。森と湖の国のお話。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
語学を学ぶ人のエッセイってあまりない? あるかもしれないけど初めて読んだ。国に興味はあるけど言語を学ぶ程ではない私にちょうど良かった。フィンランドの文化にわくわくした。ちょっと他の文献の引用が多いかなー。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
海外体験、言語学に興味がある人なら、より楽しく読めると思います。
何十年も前に書かれてるのに、古くささを感じないことに感動しました。海外体験エッセイなのに、なんでだろう。。。
たまには、ブラジル以外の国も読んでみるといいもんだなぁと思ったので、コロナで海外いけないのでので、読書で海外旅行したいと思います。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
言語習得には果てがない。ダラダラ続く上り坂を永遠に登るようなものだと思う。ラクになることはないんだろうなと観念しながら進む。
言語学も文学も音声学も、どこかの教科と同じように「一体何の役に立つのか」と問われる機会は多い。ただ、言葉の裏には歴史があり、文化がある。人間として生きている以上、切っても切り離せない複雑な繋がりを、豊かに、残酷にしっとりと含む。
70年代の留学は現在と状況は大きく異なるだろうが、言葉を学ぶ人たちの想いはいつの時代も変わらないのだと感じながら、フィンランドの厳しく愉快な生活を思った。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
学生時代、英語ですらいまいち理解できずにいた自分からすると、稲垣さんの向学心は凄い、としか言いようがない。
辞書すら無いような言葉を修得するためにその国へ乗り込んでいく行動力も、凡人は「奇人変人」の領域とみる。
フィンランド語の難解さも、軽快な日々の出来事を織り混ぜた巧みな文章でとても興味深いものに思えた。
一番印象に残ったのは、周囲の魅力的な人々と楽しそうに過ごす留学生活。
人が好きだから、言語を学び、人の輪を拡げ、人と繋がっていく。
素敵な人だと思った。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
海外旅行はまだ一般的はなく、「北欧」というフレーズもまだメジャーではなかった1970年代、フィンランドへ留学した女子のエッセーです。
1981年に出版されて以降、今も読み継がれているとても楽しいエッセーです。フィンランドの素敵な留学生活とフィンランド語についていろいろと書いてあります。
「海外適応の時間的経過」について、フィンランドで食べるじゃがいもの味の変遷を例におもしろおかしく記載してあります。海外で暮らしていくと、現地の味にどのようにして順応していくのかよくわかりました。
フィンランドで相槌をうつ時に「ニーン」という言葉を使うそうです。著者の稲垣さんによるとこの「ニーン、ニーン」という言葉が猫の言葉に聞こえるとのこと、カモメ食堂を見直してみましたが・・・わかりませんでした。次回、フィンランドに行った際には、聞いてみようと思います。
もし学生時代にこの本に出合っていれば、フィンランドを旅したかも??とか、留学したらこんなキャンパスライフが待っているのか??などいろいろと妄想が広がってしまいます。
フィンランドへ留学を考えている方には、ぜひおススメの一冊です。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
大相撲では琴風と栃赤城が注目され、友人からはYMOのカセットテープが送られて来る70年代後半にヘルシンキ大学に留学した著者によるエッセイ。
フィンランド語を学習する苦労に混じり、フィンランド人の生活、気質、街の様子、白夜の様子など盛り沢山な内容。
定番エッセイ集として版を重ねている模様。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
フィンランド語学留学を題材としたエッセイ。細かい言語の説明は正直ほぼ読み飛ばしたが、エピソードや言い回しが明るくコミカルでとても面白い。また今でこそ遠い国のフィンランドの様子も調べればわかるのだろうが、40年以上も前となると、この本でしか当時のその様子は得られないのではないだろうか。何度も新装版が出るのも納得の一冊。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
先日読んだ津村記久子の『枕元の本棚』でも紹介されていたので、積読棚から順番を繰り上げて読んでみました。
最近の話なのかと思ったら、もう40年も前に出版された本が、何度目かの出版社のお引越しで出版されたものなんですね。
つまり従来から相当読まれている本なんですね。ふむふむ。
のっけから「解体新書」をなぞらえているように、手がかりの少ないフィンランド語の学習はとても大変だったと思います。
が、それを感じさせないユーモアが、とにかく愉快。
「大変だ~」「全然わからん~」と言いながら、着実にフィンランド語をものにしていく姿は、読者に勇気を与えるのではないでしょうか。
実は私、高校生の時に半年ばかりフィンランド語を習っていましたので、ちょっとは音読ができます。
が、意味は全然分かりません。
何とか格とか何とか格とか、とにかく文章構成が日本語と全然違うので、もうちんぷんかんぷんだったのです。
それでも、楽しくかつ意欲的に学習できる人が、何かを為す人なんだなあ。
見習おう。
文章も視点も面白いのですが、一点だけ。
ひとつのパラグラフに複数のトピックが書かれているので、いったいこれは何について書いているんだ?と混乱する部分が何か所かありました。
頭のいい人特有の、話が走りすぎるってやつですね。
これは最初の出版の時に、編集の人が何とかしてほしかったな。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
「電子書籍がセール価格になっていた」「最近気になってるフィンランド」「表紙がかわいい」と三点セット揃ったので買って読んだ。著者稲垣美晴さんは1952年生まれということで私からするとだいたい親世代。1970年代終盤、東京芸大(芸術学)在籍中にフィンランドへ留学したさいの、語学習得奮闘記。フィンランドに魅せられたきっかけは音楽、芸大生としての研究テーマはフィンランド美術史、と書いてあったはずだが、ヘルシンキ大学では言語学で学位をとることにしたようで(そのあたりの細かい経緯は書いてあったかもしれないけど忘れた)、こんなとっつきやすげな、そして実際ユーモア溢れる楽しいエッセイにしては、格変化やら構文やら母音と子音の種類やら、フィンランド語の説明となると本格的である。
最後の章で「フィンランドへ行こうと思ったきっかけは舘野泉さんの紹介する音楽、特にパルムグレンのピアノ協奏曲『河』」と出てきて、パルムグレン!私が最近フィンフィンしてるのはまさにパルムグレンきっかけなので、あいや~引き寄せるもんだなあと驚いた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
フィンランド語と格闘する作者の苦闘ぶりが軽いタッチで楽しく描かれています。でも、一つの言語を学ぶのに、そこまで、突っ込んでいくものなのかと、作者の敢闘精神には驚いてしまいます。一方で、ヘルシンキ大学では、70年代から言語学という切り口でフィンランド語が学べる体制があったことも少し驚きました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
面白かった!
フィンランドでの経験を、あれだけクスッと笑えるような、知的でユーモアのある文章で読者を惹きつけれる稲垣さん、素敵すぎる。
今まで読んだエッセイの中で1番好きかも^_^
寒いの苦手な私でも、「マイナスごっこ」してみたいと思ってしまった。
フィンランド語を少しかじった人間なので、フィンランド語がどれだけ難しい言語かは重々承知してますが、その言語を使って新たなことを学んでいた日本人が、50年以上も前のヘルシンキにいたなんて、、
コロナ禍が明けたら、フィンエアーに乗ってヘルシンキへ行き、サウナに入ったり、コーヒーを飲んだり、森の中を何も考えずに歩いたりしたい。
太るだろうけど、どうやらおいしいらしいジャガイモもいただこう。
彼女を取り巻く人たちも素敵、、
類は友を呼ぶのかしら
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
著者のフィンランドでの学生生活をかかれた作品です。ただただ、著者の勤勉さに感心していました。フィンランド語は猫の言葉も読み進めていくとわかります。寝る前にkindleで本書を読むのがここ最近の楽しみでした。楽しく読めました。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
タイトルの猫という言葉に惹かれて購入。
著者自身のフィンランド留学時の奮闘ぶりを綴ったエッセイ。
フィンランドと聞いて思い出すのはシベリウスとサウナくらいで、フィンランド語は聞いたこともない。猫の言葉とはどういうことか?と思い読み始めた。
彼女はフィンランドの美術を勉強するために留学を決意したようだが、当時の日本にはフィンランド語の指南書的な本は皆無に近くとても大変そうだが、その大変さが楽しく読める。
ヘルシンキ大学での奮闘ぶり、フィンランド語の文法の難解さ、日常生活のこと、おそらくとても大変だっただろうことでも楽しく読める。
そして時折、語学の本質のようなものも書かれている。
そしてタイトルの猫語。フィンランド語では話をしている相手に相槌を打つ時に「ニーン、ニーン」というらしい。コレは聞いてみたい。猫の言葉とはそういうことか。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
タイトルがとてもいい。
思わず手に取ってしまう。
しかし、この著者は、いわゆる「自分大好き」な人で、そういう人が書く文章というのは、文章力がある場合はものすごくおもしろいものになるのだけれど、文章力がイマイチだと、読む側には苦痛をもたらす。
残念ながらこの著者は後者のタイプで、文章がやたらはしゃいでいて、常に「私って、ユニークで、とってもおもしろいでしょ!!!」という自己愛が前面に出ていて、読んでいてしんどかった。フィンランドからすぐ話がそれて、自分の厚顔おとぼけエピソードについて延々と語られる。
「もうこのへんでやめてもいいかな・・・いや、頑張ってもう少しだけ読もう・・・」と、最初は忍耐力を試された。
そんなわけで、途中まではこの人のことを完全にあなどっていた私であるが、後半の勉強の話はすごくおもしろかった。著者の頑張りには深い敬意を払わずにはいられなかった。
卒業時、フィンランド人でもなかなか取れない「優秀」を取ったなんて、すごい。
しかも、一度合格したのに再チャレンジして。
方言の授業の話などはめちゃくちゃ興味深く、そういうどう考えても外国人にはハードルの高そうな授業にもいくつかチャレンジしていて、しかもちゃんと習得している。尊敬しかない。
フィンランド語についての非常に興味深い話の途中でも、あいかわらず、自分大好き話にすぐ話が逸れていくので、心の中で「あーもう、キミが素敵だっていう話は十分聞いたから」と舌打ちしたくなったが、、、、
フィンランド語はテキスト中の子音対母音の頻出度が96対100、という事実にはとても驚いた。
笑えるくらいエストニア語に似ている、ということも初めて知った。
単語が長い、というのは薄々気づいていたが、やっぱりそうなんだ。おもしろーい。
フィンランド人は自分たちのことを「今しがた森から出て来たばかりの民族」と呼ぶらしい。
私も、山に囲まれて育ち、夜、家の周囲は真っ暗で、静寂に包まれて眠っていた人間なので、彼らの精神性についての描写にはひどく共感してしまった。
サウナの話もすごく心ひかれた。
フィンランドにはこれまで特に興味はなかったが、いつか旅行してみたい、と強く思った。
この人にはゴーストライターをつけて、自分大好き話をもう少し控えめにする形でもっと書いてほしいと思った。
あ、そういえば「東大さん」の話はおもしろかったから、そこはもっと語ってくれても良かったのに。