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実践的な内容でありながら難解なポイントはなく、フレームワークや考え方は突き詰めるとシンプルになる。ということが体現されていると感じました。
・プロダクトアイデア/コミュニケーションアイデアがマーケティングの成否を左右する
・N-1の顧客理解をしないと外す(スマホ時代はパラレルワールド化しているため特に)
・顧客セグメントは「知っているか/使ったことがあるか/その頻度は」の3つ。
・加えて「次回使いたいか」のプレファレンスも知るとベスト。
┗ブランドスイッチされるリスクに気づけないから
┗逆にブランドスイッチできるチャンスも気付ける
・N-1は顧客セグメントごとに知る。その差異を分析する
・顧客セグメントは競合と比較をする。その差異を分析する
特に顧客セグメントはシンプルでないと理解がしにくいので、本質的で最小限の区分の留めていることが大事だと思います(アイデアを生むために必要最小限の顧客の差を捉えることが大事)
顧客セグメントを切る理由は、施策効果検証=セグメント間の人数の移動、だけではなくむしろ、セグメント間の心理的な差を分析することによる仮説を生むためにある(ロイヤルと非ロイヤルの購入・非購入理由のGAPなど)
一つ気になったのは、顧客セグメントはシンプルなので汎用性高い商品によっては、顧客の質(アイデア・施策が機能するか)が異なる可能性あるので、その軸は入れ込んだ方がいい気がします。例:年代によって、商品の良いところのポイントが違うなど
また、定量分析ではなく調査メインで実践ができることも重要だと思います。定量分析は環境構築に時間と負荷と専門性を要するため、ハードルが高い。その点、調査で実践できる敷居の低さは魅力的です。
最終的には、定量分析×調査を有機的に組み合わせていかないとマーケティング示唆は出せない。定量分析だけでなく、調査スキルを身に着けつつ、解決策の幅を広げないといけない。と気づきを得ました。
調査だと競合分析ができることが強いですね。競合離反→自社ロイヤル化理由やその逆に自社離反→競合ロイヤル化(ないしは利用)理由を探ると具体的なきっかけが見つかる可能性を感じます。
その他の気付き。
・アイデアとはマーケティング的には「独自性」×「便益」の組み合わせである。という点はシンプルながら逃してはいけない点だと思います。
・オーバーラップ分析は過去との比較による市場動向の変化キャッチに使う。離反が自社・競合ともに増えている→第三者の脅威の可能性。→N1で理由調査も有効
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良著。
顧客ピラミッド、N1分析、9セグメントマップというとても分かりやすくかつ導入しやすいフレームワークを用いて汎用的かつ有効性が高そうなメソッドに落とし込まれている。
特に、SaaSビジネスにおいて最重要とも言える顧客化後をスコープに含んだ統合的なファネル戦略になっている点、選好度合いを折り込んで「ブランディングかコンバージョンか」という論争を無意味化できるようになっている点が非常に今日的。
BtoBにも取り込めるエッセンスは豊富にあると感じた
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顧客セグメントを5つのピラミッドに分け⇒ブランドの選考を軸に9つのセグメントに分けるMECEのアイデアが秀逸。
ブランドの選考を単純な好き・嫌いでなく、次回購買するかしないかで判定する視点は確かにと思わせる。
N=1も カスタマージャーニーとの絡みでいうとあたりまえの考え方ではあるが、プロダクトアイデアはそこからしかでないという考えには納得感がある。
スマートニュースや自動車業界の例などが出ているのも参考になる。
BtoBのデータなどがあると、尚良かったがそこまでは流石に難しいか。
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おわりに、に書かれていた西口さんの失敗経験がとても印象的でした。データばかりを追い求めていた結果、うまくいかなかったが、その次のプロジェクトで今までのやり方を捨て、徹底的にN1分析をしたことで成功し、このメソッドに至ったという経緯。
データだけではわからないことって本当にたくさんあるんだろうと、未熟な経験ながら最近感じているところです。どれだけ当事者になって、その一人一人の行動、生活、感情を理解できるかが、ゼロフリクションの世界への近道だろうと思いました。
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◾️アイデアは具体的なN1から得られる
マーケティング上で機能する強い「アイデア」を導き出すには、実在する一人の顧客を深掘りすることが唯一有効な方法。
◾️アイデアとは、独自性×便益の四象限で表せる
便益ない、独自性ある…ギミック
便益ある、独自性ある…アイデア
便益ない、独自性ない…資源破壊
便益ある、独自性ない…コモディティ
【成功の三要素】
①プロダクトアイディア
独自性=便益
でないと継続的に売れない
RTB=reason to believe
②コミュニケーションアイデア
話題になる広告には独自性がある
広告自体の面白さが便益として伝わってくる
しかしそういったCMの多くが、広告が購買に結びつかないという問題をかかえている
あくまでもプロダクトアイデアを固めた上でコミュニケーションアイデアの役割が決まる
③早期の認知形成の重要性
⒈そもそも知らない
→ マーケティング投資対象のターゲット顧客層と訴求内容の見直し
→ メディア戦略の見直し
⒉知っているが買う理由や動機がない
→ ターゲット顧客と訴求内容の見直し
→ 便益に対して価格が適切かどうか見直し
→ そもそものプロダクトアイデアの改良
⒊知っていて解体が販路がない
→ 販路自体の拡大強化、どこで買えるのかという販路自体の認知形成の強化
「絞り込むとニッチ化する」×
経営者の多くは「自分が欲しいものをわがままに作ってきたら会社が大きくなった」
絞り込まないから平均的で最大公約数的な提案や企画しか打てずに、鳴かず飛ばずの結果になる
◾️顧客ピラミッドの作成とその意味
ロイヤル顧客
一般顧客
離反顧客
認知・見購買顧客
見認知顧客
セグメントごとに
・顧客数
・年間売上
・費用
・利益
を把握し、
・どのセグメントをターゲットにするか
・何を目的に投資すべきか
・いつまでに何を達成すべきか
◾️RFM分析
recency(直近でいつ購買したか)
frequency(購買頻度)
monetary(購買金額)
の3軸で顧客セグメントを分析する方法
→顧客状態を知るには有効だが、離反顧客をどうするかなど中長期の成長に欠かせない視点が欠けている
◾️行動データと心理データの分析
行動の裏側には、そのブランドやカテゴリに対するなんらかの認知や心理状態が理由とし���存在している。
その心理が形成された理由やきっかけを理解すれば次の新しい打ち手や戦略構築は容易。
ロイヤル顧客が持っている認識を、一般顧客に理解させれば一般顧客→ロイヤル顧客になる
カスタマージャーニーをインタビューでN=1×10つくる
◾️競合分析とオーバーラップ分析
自社ブランドの顧客が競合のピラミッドのどこにいるのか
→ CDの大手小売同士がオーバーラップ分析していたら、デジタルに移行する層に気づけたはず
◾️積極的ロイヤルティと消極的ロイヤルティ
amazonは、小売業者同士が近さの競争を繰り広げる中で、その距離の概念を打ち砕いたことでブランド選考が低い消極ロイヤル顧客を一気に奪った。
→ 消極ロイヤル顧客のブランド選考の理由、つまりその積極性を支える独自性と便益を見つけ出すこと
◾️9セグマップ
ロイヤル顧客、一般顧客、離反顧客、認知・未購買顧客の4層をブランド選好の有無で8つに分類する
そこに未認知顧客を足して9
ブランド選好は、購入者本人の次回のブランド購入ないし使用意向。
見認知顧客を何かをフックに一般顧客にすることは容易だが離反する。
→ ロイヤル化する仕組みを作る
◾️分析
・自社と競合の認知、使用経験、使用頻度を聞いて顧客セグメントのどこに属しているか聞く
・そこまでの認知や招待券に至ったきっかけや理由や生活の中での体験を聴きながらカスタマージャーニーを理解
・上記から出てきた疑問を老若男女30人以上にN1分析をしてアイデア候補を出していく
◾️アプリのビジネスモデル「AARRRモデル」
A acquisition:ユーザー獲得
A activation:商品使用とユーザー活動の活性化
R retention:継続使用
R referral:他者への紹介や推奨
プロダクトアイデア自体の完成を前提とせず、「プロダクトアイデア」そのものを磨き上げるためにユーザー行動のデータを使用している
「頭で考えるのではなく心で感じることを頼りにしなさい」
「ユーザーを対象物としてみてはいけない、その気持ちに共感し"自分ごと化"しないといけない」
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※やはりまずは「プロダクトアイデア」が大事。独自性と便益を意識していきたい。
※1人ひとりを分析し、どの施策が効果的かを見極めることが重要。
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マーケッターの業務理解に役立つ。企業に従事する人の多くが実はマーケティング活動に携わっている。知っていて損はない。
本書は、著者が使っているフレームワークの紹介+スマートニュースでの事例紹介、で構成される。実際に使っているフレームワークということで理論書より一段具体的。
マーケティングは成功事例が多くあるが、どのようにしてそこに行き着いたか、手法と葛藤は見えてこない。企業のノウハウになっている。新規参入では手探りにならざるを得ない。
■「アイデア」は2つに分けて考える
・商品やサービスそのものとなる「プロダクトアイデア」
・商品やサービスを対象顧客に認知してもらうための手段である「コミュニケーションアイデア」
(→商品サービスとそれをどう訴求するか)
■アイデアの質は「独自性」と「便益」の2軸で決まる
■マーケティングの成功に必要なこと
1.プロダクトアイデア
2.コミュニケーションアイデア
3.認知形成
・認知形成が必要な理由
ほとんどの商品はターゲット顧客の半分に存在すら知られておらず、実質的に新商品である。認知を獲得する前に競合他社の侵入を許すことになる。
■アイデアを生み出すN1分析
N1分析では、顧客化したときの重要なきっかけ、さらにロイヤル化した重要なきっかけが何だったのかを見つける。アイデア創出のために有効な調査は統計学とは違う。個人の体験やコミュニケーションまで深掘りが必要。N1にすることで強い独自性と便益を生む。N1には実在する顧客を元にカスタマージャーニーを設定する。
■顧客ピラミッド・・・5つのセグメント分類。ロイヤル顧客、一般顧客、離反顧客、認知・未購買顧客、未認知顧客。セグメントごとに顧客数、年間売上、費用、利益を把握する。「どの顧客セグメントをターゲットとするか」「何を目的に投資すべきか」「いつまでに何を達成すべきか」というセグメントごとの戦略の議論
■RFM分析では、認知・未購買の顧客をどう顧客化するか、未認知顧客の認知をどう上げるかといった中長期の成長に必要な視点が欠けている
■心理データ。
ブランドの認知(ブランド名を知っているかどうか)
ブランド選好度(そのブランドを買いたい、または使いたいと考えているか)
属性イメージ(どのように認識しているか、どのような機能イメージや便益属性を感じているか)
メディア接触(デジタルメディアを含めて、メディア接触習慣や信頼度)
広告の認知経路(いつどこでどんなメディアや機会を通じてブランドを認知したのか、ブランドイメージを形成したのか)
物理的な店舗網を持つ小売業がすべきことは、まず積極ロイヤル顧客のブランド選考の理由、つまりその積極性を支える独自性と便益を見つけることです。そして、ECプレーヤーが提供できないプロダクトアイデアを消極ロイヤル顧客に向けて提供する。
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#読書記録 #読了メモ2019 暫く書けてなかったけど読書はしてました。#顧客起点マーケティング #たった一人の分析から事業は成長する P&G、ロクシタンなどで活躍され、現在は千鳥のCMでも話題のスマートニュース執行役員、西口一希さんの著書です。定量的な顧客セグメンテーションと各セグメンテーションの中におけるN=1にスポットを絞り、徹底的な行動心理を把握することでコンセプトを導き、さらに定量的な評価と実践で最高の角度を高めていくアプローチは参考になった。特にN=1という視点での深掘りのアプローチは今まさに毎月取組んでいるお客様への直接インタビューの設計にも反映していきたい。 #ツゲ読書 #柘レビュー ★★★★★ #読書好きな人と繋がりたい #ビジネス書好きな人と繋がりたい
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ブレストではなかなか良いアイデアが出ない
N1からはじめる
感覚的にマーケッター としてやっていたことが記載されていて、すごく腹落ち感があった
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ちょっとチャラい感じの帯だったので、敬遠していたのですが、
想像以上に評判が良かったので、読んでみました。
今まで色々とマーケティング関連の本を読んできたけれど、
一番しっくり来る本でした。
読んでみて、とても実用性が高いように感じました。
ここまで出してしまってええんかいな、という感じ。
(まぁ、著者的には(著者が言う)アイデアの創出のところが一番のキモで、
これくらい出してもへっちゃら~という感じなのかもしれませんが。)
一番腹落ちしたのは、N=1に注目して、
色々なN=1の意見やアイデアを集めた後、
それらをどうやって統合させるのか?、というところ。
結果から言うと、統合なんてしていたら、
最大公約数的な当たり障りのない(=つまらない)アイデアになってしまうので、
そんなことしちゃダメよ、ということなのですが、
その部分が一番しっくりきました。
B2Bでも使えると思うけど、やっぱりB2C寄りかな。
それでも学びの多いマーケティング本であることは間違いないです。
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マーケティングの"アイデア"とは?
"顧客"とはどの顧客層?
共通フレームにしたい言葉がいっぱいあった。
そして一番ビビったのは参考文献。
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日頃からマーケティング に直前関わる人にはふむふむそりゃね、なのかもだけど、専門外の自分には今まで言語化出来てなかった顧客の構造が手に取るよう見える化。
いままでは顧客分析はどこのセグメントに注力、ターゲティングすべきか、データ分析に基づいて見極めるもの、と思っていた自分にとってN1と聞いて「いやいや1人に絞って外したらどうなんよ」と思っていたけど、顧客ピラミッド、9セグメントマップ×ブランド選好によってロジカルに攻めるべきが見えていき、インタビューを繰り返すなかでN1の深層心理を掴んでいく。
そのプロセスは実に明快でなるほどなるほど。
所々専門外だからか、文字ツラだけではわかりにくいところもあったけどとても勉強なった。
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シンプルだし言われてみれば当たり前に思えるけど、使い勝手よさそうなフレームワーク。
やる。
ビジネス本には珍しく、語りかけるみたいな文章が優しい。
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顧客分析とN1分析により成功につながるプロダクトアイディアとそのためのアクションを定める方法がかなり実践的に描かれていて、わかりやすく、自分でもやってみようという気にさせてくれる良書。
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N 1分析と顧客のセグメントやピラミッド構造など、マーケティングに関わっているので、頭に入ってきやすかった。しかしマーケティング初心者の方は構造化されて説明されてもピンとこないところがあるかもしれない。
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マスをとりあえず取りに行く手法から、N1という、ターゲット顧客の1人にフォーカスを当てて、利用に至るまでの心理的な面を汲み取る手法。
商品はまずはプロダクトアイデアの独自性があり、その上で便益があるものが、アイデアと呼べるもの。新規アイデアを作る際には気をつける。