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伊坂幸太郎の作品ではチルドレンが一番好きで続編のサブマリンを楽しみにしてました!
サブマリンは事故の加害者や被害者の友人の立場に立って考えさせられる作品で チルドレンに比べて少しだけ重いテーマのような気がしました。
やっぱり陣内好き!
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物語中で明確な答えのようなものを提示しないことで、明確な答えがないことが世の中にはたくさんあることを描いている。
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話の構成とまとめ方がうまい。
散らかして片付ける、だからとってもスッキリします。
洒脱な登場人物たちなので軽く感じるけど、
話自体はとても重いです。
罪、大なり小なり何かは皆が起こす中で、
いったいどうすれば良いのか。。
難しい問題です。
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常識的で平凡な武藤と、破天荒で本音で物言う陣内のコンビが最高に面白かった。
裁きには答えはない。善悪にも色づけできないのと同じように。
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チルドレンの陣内が帰って来たー
家裁の調査官である陣内という男。一見すれば破天荒で無茶苦茶でいい加減な事ばかりを言っているように思えるのだけれど、その行動と発言には愛が隠されている事は前作のチルドレンで証明済み。その愛は偽善や欺瞞などでは決してないのだけれど、かと言って犯罪を犯した少年や少女の力になりたいと陣内自身が真摯に思っている風にも見えず、自然にさらりとやってのけるのが陣内という男なのだ。
陣内の後輩である武藤と友人の永瀬は、そんな陣内にいつも振り回され、この人はなんなんだ、と呆れながらもそれでも陣内が実はとんでもなく愛に溢れた人だという事に気付いている。
未成年者による無免許運転の自動車事故を担当する陣内と武藤。自動車の痛ましい事故が多発している昨今、高齢者ドライバー、煽り運転、超過勤務、様々な問題が溢れていてこれからも自動車による事故は増えるだろうと感じる。自動車は便利で現代に於いて必要不可欠なものとなっているけれど、利便性と隣り合わせで私達の誰もがいつでも被害者や加害者になるリスクが潜んでいる。自動車を発明した人達は心を痛めているかもしれない。自分達が発明した自動車という文明の利器が沢山の人達の人生を奪ってしまっているー
陣内の自動車を発明したのはどうせ平賀源内だろう、という言葉に何故か救われた。
タイトルがサブマリンなので、陣内の事だから自動車は使わずに潜水艦で移動すれば良い、的な発言をするのかなと想像していたけれど違っていて、サブマリンは加害者達の罪悪感の比喩表現だった。誰かを傷付けた罪の意識はやがて薄れていき忘れてしまったかの様に思えても、それは潜水艦の様に心の奥底で潜んでいて、時々顔を出す。被害者や遺族の悲しみは癒える事はあっても決して消えない。だから忘れるな、許されるな、故意でなかったにせよ、致し方なかったにせよ、誰かを傷付けたという事実を決して忘れるな、目を逸らすな、と。
私は陣内自身が潜水艦なんだなと感じた。罪を犯した少年や少女の心の中に潜んでいる潜水艦。忘れかけた頃に顔を出し、少年や少女を正しい道へと導いていく。陣内自身にはそんな自覚は無いと思うし、もうそれは天性の素質としか言いようがない。面倒臭い事が大嫌いなのに面倒臭い事に巻き込まれ、そして誰かの救いになる。救ったという自覚も陣内には無い。救いたいとも陣内は思っていないかもしれない。自分がされて嫌な事は他人にしない、ただその信条だけで陣内は生きているけれど、それは自分がされて嬉しい事を他人にする、という事の裏返しなのだと感じる。
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人物描写も会話も、軽妙なタッチで描かれているので、最後までとても面白く読めるのですが、扱っているテーマは非常に重たいので油断大敵です。
この世の中、不条理なこと、理不尽なことが多すぎます。取り返しのつかない出来事だって多々あります。何が善で、何が悪なのか、白黒はっきりしないこともたくさんあります。それでも耐えて生きていかなければなりません。不条理なことだらけの世の中を、理不尽なことだらけの世の中を、歯を喰いしばって、耐えて生きていかなければならないことこそ、そもそも不条理で理不尽な状況だといえます。
子供だって、大人だって、みんな手探りで生きているんですよネェ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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この人が書くめちゃくちゃなこと言いまくる人が好きなので、出てくると嬉しくて一気に読んでしまう。
ほんとはチルドレン読み直してからがよかったが、旅行中に買ってしまったので身動きが取れず。
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チルドレンを読んだのはだいぶ昔で、陣内さんってどんな人だったっけ…なんて思いながら読み始めたけど、一気に引き込まれた。
悪い人間なら殺されても良いのかなど、簡単には答えの出ない問いばかりで考えさせられるけど、重くなり過ぎずに物語として読ませるところはさすがだなと思った。
明確な正解があるわけじゃないけど、温かい気持ちになれる本だった。
めちゃくちゃなのに、一本筋が通ったような陣内さん、振り回される人たちがとても好き。
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家庭裁判所調査官の武藤と陣内コンビ活躍。
憎むべき犯罪と情状酌量の余地がある犯罪との境界はどこなのか。
犯意を持って行われた犯罪と偶発的に起こってしまった犯罪のどちらの罪が重いのか。
マニュアル化が不可能であることは考えればわかる。
犯罪を犯す人間の数だけ犯罪の原因となる事情がある。
が、社会的に反響の大きい犯罪がテレビのワイドショーなどで取り上げられる時、コメントを出す識者の多くは常識派あるいは被害者側に立っている。どの番組でも同じような論調である者は激しく、ある者は冷静に正論と思われる言葉を放っている。
そんなに簡単には片付けられないんだよな。
もし自分や自分の身内が犯罪を犯し、TVやネットの俎上に登ったなら多分叫びたくなるだろう、「お前達に何がわかるんだよ!」
ところでタイトル「サブマリン」は何を意味する?
そしてこの作品伊坂作品にしては読みづらかったなあ。
文章の流れが私に合わないのだろうな。
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少年犯罪を扱っているが、成人の犯罪も同じだと思う。「犯罪者」とは?「罪」とは?「贖罪」とは?
被害者感情、遺族、復讐…。救いの少ない話だが、伊坂幸太郎特有の軽妙な会話、魅力的な登場人物で物語が進む。
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2019/5/11 読了
何が悪で正義なのかは本当に難しい。本当に難しいけど、陣内さんみたいに勝手な理屈をつけてでも、自分の意見を持っているのはかっこいいと思った。
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『チルドレン』が面白かったことは覚えてるけど内容は忘れてたことを、再確認。
陣内さんと武藤さんを、併せ持った人になりたいなー。
陣内さんみたいな物の見方をして、それを素直に表現できるようになりたいけど、いかにもそのままて生きてく自信はないので、そこは武藤さんの感じをもってね。
そしてそして、陣内さんみたいな人と接するときの武藤さんのしなやかさが欲しいのだ。
帯にあった「伊坂ワールドでは、どんなに孤独な魂にも光がそそぐ!」
はまさに!!
オンラインもオフラインもなんだかんだで攻撃的に感じてしまってハートが塞ぎ込む今日この頃。
陣内さんに元気をもらいましたとさ。
『チルドレン』読み直そう。
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ものごことは、どこからどう見るか、がほとんど。
絶対的な姿はあるはずなのに、全てを見ることはできない。結局のところ切り取り方次第。
だからそこそ、希望もあるのだ。
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陣内さん
クセが強いんじゃ(笑)
でも嫌いじゃない
普通、そういう時にそういう事言わないでしよ
とか、そういう事しないでしょ
のオンパレード
例えば、飲酒運転をしようとしている怖そうな若者に
いいか、言うことを聞かないと
こいつを、その車に投げる
と、ポケットから○○○○を取り出す
えー!何でそれがポケットに入ってるのー!
からの、何でそれが脅しになるのー!
ということになる
それでも
犯罪を犯した少年と正面から向き合い
真剣にひとりひとりのことを考えているところが
いいね
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生きる葛藤が書かれている。井坂本のなかで好きな部類。
それぞれの事情があって、そのなかで生きるしかない。でも、それは諦めではなくて、不幸でもなくて、受け入れて前に進むことに他ならない。
前に進むために受け入れる。受け入れるためには全力で向き合うしかないのだ。
陣内サイコー!