投稿元:
レビューを見る
何かの比喩だと思ったら本当にデブを捨てに行く話しだった表題作をはじめ、血と吐瀉物にまみれた作品ばかり。それなのに読み終わって微笑みが浮かぶのはなぜだろう。
投稿元:
レビューを見る
デブがカッコいい。でも猫はあかん。
グロいのに、酷いのに、何故か綺麗なものを見たような気持ちになる。
悲しい事があった日に読むとよい本。
投稿元:
レビューを見る
単行本を読んだので再読です。
表題作「デブを捨てに」の合い言葉を聞いたときの会話とラーメン屋の名前を聞いたときの会話がなぜか狂おしいほど好き。
このまま「ヤギ」も読んでしまおうか。
投稿元:
レビューを見る
『デブを捨てに』。すげえタイトルだなあ。表現にあれやこれやと制約がかかることも多いこのご時世、かなり攻めている印象です。タイトルからして受け付けないっていう方はスルーしたほうが無難かと思われますが、センスを感じた方には一読をお勧めしたい短編集です。
「いんちき小僧」は少年との心温まる交流と家族愛が感動的な作品です。なんて書くと誤解を招くかも。ある種自業自得とはいえ、ラストがえげつない・・・。
「マミーボコボコ」はアンデルセン童話にある『裸の王様』をモチーフに、感動ポルノを演出するテレビを皮肉った作品です。ビックダディの設定はやや月並みですが、こちらもラストがえげつない・・・。
「顔が不自由で素敵な売女」もタイトルで攻めてます。顔が不自由とはそういうことですか。救いがないという意味ではこれが一番かも。やっぱりラストがえげつない・・・。
表題作「デブを捨てに」はちょっと長めですが、これが一番面白かったです。腕を折られる代わりに役立たずのデブを捨てにいく、というタイトル通りのお話ですが、道中のやり取りが最高に笑えます。ラーメン屋では読まないほうがいいですね。そしてラストは・・・あれ?結構綺麗にまとめてきましたか。と思ったのもつかの間、続けて雑誌バージョンの<無修正版>を読むと・・・。
以上4(+1)編、大変楽しく読ませていただきました。でも本作の笑えるポイントって、解説にもあるように読み手側のいわゆる「差別意識」から来るものなんですよね。それをいつの間にか露にさせる平山さんは凄い人だと思いました。
投稿元:
レビューを見る
DINERに続き、平山作品を拝読。
タイトルからも心魅かれる短編集は、仄暗く苦い世界の中で繰り広げられる、なんとも数奇なお話たち…。
短編らしいテンポの良さと、独特な世界観にあっという間に虜に…。
なんとも言えない切なくもスッキリした読後感に驚く一冊。
これは続編も必読!
投稿元:
レビューを見る
「いんちき小僧」嘘でもいいんだが切ない。なんくるないさぁ~が、これほどおぞましいとは。「マミーボコボコ」正しいことをなそうとする勇気には社会的な地位とか関係ない。勇気さえあれば簡単に手にすることができる。簡単なことではないけれど。「顔が不自由で素敵な売女」ちょちょ美、タイトル通り。素敵過ぎる。「デブを捨てに」デブ、名前で呼ばれることなかったのね。フードファイター&スタンド・バイ・ミーのゲロの復讐など想起しつつも夢さん流希望が溢れ胸を打つ。文庫本で再読だけど、やっぱりオンリーワンの傑作だなぁ!
投稿元:
レビューを見る
年明けに「ダイナー」を再読した波に乗っている。
これは山本周五郎もかくやの極上の人情噺4編。
「いんちき小僧」
どん底へずっと下降し続けるジェットコースターのような話。夕日に照らされる疑似家族が哀しくも美しい。
「マミーボコボコ」
この短編集は全部好きだけど、一番好きかも。
松恋さんの解説にもある、聞く人の顔を顰めさせる不謹慎さ(つまり夢ちゃん節)の真骨頂。巷に溢れかえるゴミのような感動ポルノにクソぶっかけまくって最後に残る宝石のような一文。
「顔が不自由で素敵な売女」
内容からは離れるけどこの短編集、タイトルページのデザインも最高なんですわ。英題が「CHASING MANQ」
「デブを捨てに」
ラーメン〇郎のようなラーメン屋「クソ豚野郎」のところだけで2時間は笑える。
映像化されたものを是非とも見たい。これぞ内藤瑛亮監督などでいかがでしょうか?
俺は山本周五郎は読んだことないけど、きっと山本周五郎くらい面白いハズ。
投稿元:
レビューを見る
全部いい..泣ける 泣けることにビックリするような話ばっかり
「マミーボコボコ」はビッグダディのパロディ 漫才の題材にもしてしまった
投稿元:
レビューを見る
他の平山夢明作品に比べればグロさは低めかなぁという気もしたけど、血と暴力と嘔吐ありの下品でグロくて救いがない感じがあるのは事実なので相変わらずめちゃくちゃ人を選ぶ作品。
でも面白かった。
表題作が一番面白かったかな。
おわりかたも比較的爽やかだった。
猫が殺されるとこは読めなくてとばしちゃったけど…。
投稿元:
レビューを見る
アングラっぷりが凄まじい。
どの話もにやっと笑ってしまう箇所がありつつ、内容は超ヘビーで、読むのに体力がいる本だった。
「マミーボコボコ」が頭にこびりついてしまう…。子供たちの空虚な怒りみたいなのが子供たち視点じゃないのに伝わってきて胃がひっくり返りそうだった。
「デブを捨てに」はこの本の中では断然コミカルな話で、軽い気持ちで読めた。ゲロまみれになる描写は映像だったらやばかっただろうな…と思った。本で良かった…。
禍々しいものや入ってはいけない世界を覗き込んでいるようだった。その中で生きる人たちの生々しい感じが印象に残った。
投稿元:
レビューを見る
公園の葉っぱを麻薬と偽り商売する親子。
テレビの大家族番組に出続けるために子どもを次々に作る夫婦。
ハゲでブサイクだけど心は綺麗な風俗嬢。
借金が返せず腕を折られる代わりにデブを捨てに行く仕事を引き受けた男。
どれもこれも読んでいて気分が悪くなるくらい身も蓋もない。
救いようもない。
救われない。
こんなにも読後感が悪いどころか、読み進めるのに吐き気を伴ったのは久しぶり。
ここから何を感じ取ればいいのか、考える余裕すら持てなかった。
投稿元:
レビューを見る
最初は底辺の底辺、みたいなウシジマくんみたいのだったけど、段々と後半に向かって盛り上がるというか、救いのある話もある。ってウシジマくんもそーじゃねーか。
まずはチョチョミにグッとくる。ドブスにしてハゲの風俗嬢というぶっ飛んだ設定にして最後までインパクト大で、最後のデブも含めて男の方はどうでも良いのばっかりで、女子力高すぎである。もう惚れたとかそういう次元ではないんだけど、何しろ記録より記憶というか、頭にこびりついて夢に出てうなされそうなやつらだけど、評論家風に言うなら、それがまた愛おしいというか、いや違う、やっぱり単なるゲテモノ料理に対する好奇心レベルだけど、まぁそういうの全部ひっくるめて、パネーす。
投稿元:
レビューを見る
いつものように、ブックオフ100円コーナーをウロウロ。
なんちゅうタイトルや!こんなタイトル付けてええの?放送禁止用語というか何というか…あかんやろ!
…で!即ご購入!^^;
何か身も蓋もないというか…何というか…
の短編集4作品。
ほんまに、デブ捨てに行くんかい!
うんち巻いて、ヤクとして売るって…
ビッグダディーのパロディかな?
どれもこれも、うならされるわ。
きっと人選ぶ作品なんやろな。私は選ばれた者か…一気読みやん!ほんま!
解説に、平山さんは、身も蓋もない現実を身も蓋もなく書く天才だと。
確かに…
投稿元:
レビューを見る
インチキ小僧…平山夢明にしてはイマイチ。
マミーボコボコ…ビックダディーを痛烈批判。陳腐な教訓だけ書くと、扶養できないのなら産んではいけない。ただこの作品のミソは家庭内における歪みや凶暴性、それを隠し美談風に仕立て上げ番組にするメディアの二面性、そしてそれらがクライマックスに向けて狂気へと突き進んでゆく様である。非常に後味が悪く、私は好きだ。
顔が不自由で素敵な売女…ドブの街で生きる人間の泥臭さを描いている。社会の底辺にいる人間が毎日をやり過ごす為に必死でもがく中、そこへ射し込む希望と呼ぶにはあまりにも鈍い光に、不本意ながらも胸を打たれた。
デブを捨てに…全てにおいて汚い。奇想天外な展開になっているが、インチキ小僧と同様に雑な印象を受ける。
投稿元:
レビューを見る
ダークファンタジー
いつも平山さんは、私の知らない世界に連れて行ってくれる。
4つの短編が楽しめる本作。
「顔が不自由で素敵な売女」とタイトル作品である「デブを捨てに」が楽しめた。