紙の本
ブックガイド
2020/10/31 12:53
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投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る
一つ一つの作品の紹介が詳しいです。絵本から本への橋渡しになる時期に楽しい童話を読むことで読書の楽しみが感じられる、そのような作品がたくさん紹介されています。
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絵本後の本選びに迷っていたので図書館で借りました。面白い本がたくさん紹介されていて、役に立つガイドブックでした。購入しても良いなと思ってます。
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子どもの本選びの参考になる。
絵本。幼年文学。読み聞かせから1人読み。
まずはたくさん読み聞かせをし、本を読んでもらう楽しさ、世界が広がる楽しさを教えてあげたいと思った。
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内容説明
大阪国際児童文学振興財団が選書した、読む力をのばす本と絵本200冊。公共図書館司書、学校図書館司書、児童文学研究者、書店員など、子どもの本に関わるエキスパート65名が読みどころをしっかり紹介。読み聞かせから一人読みへ「役立つコラム」が10本。巻末に、ブックトークや本の紹介に使える「キーワード索引」つき。子どもの読みたい気持ちによりそった待望のブックガイド。」
[読んでもらう楽しさ、自分の力で読める喜び、どちらも子どもたちに届けたい! そんな思いから「一人読み」移行期に勧めたい本200冊を選びました。
たくさんの図書館司書さん、書店員さん、先生方、児童文学研究者の方たちの、「こんなガイドブックがほしい」という声から生まれた画期的な幼年文学手引き書です。役立つコラムや、幼年文学に寄せる思いを語る作家コラム(あまんきみこさん、神沢利子さん、たかどのほうこさんら)も掲載。本の紹介やブックトークに最適です。]
目次
1章 自分で読んでも読んでもらっても楽しい本―短めで絵がたくさん入っている本
2章 ことばっておもしろい!―詩、ことば遊び、なぞなぞの本
3章 絵本で楽しむお話の世界―お話絵本、絵童話
4章 知りたい気持ちを応援する―ノンフィクションの本
5章 語り継がれ、読み継がれてきたお話の力―昔話、神話、落語などの本
6章 短いお話を少しずつ―短編集いろいろ
7章 1冊読めば、つぎつぎと―シリーズ本いろいろ
8章 物語のおもしろさに入りこむ―1冊通してひとつのお話
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今回は、小学校3年生頃までのお子さんのいるおうちの方におすすめのブックガイド『 幼年文学おすすめブックガイド200』を紹介します。
この本は、著名な編者が選んだ絵本や幼年文学(基本的に文だけで物語が成立するもの)200冊を、古典から新刊まで幅広く紹介しています。「一人読みへの移行期」を支えてくれるガイドで、大人が子どもに読み聞かせたい本を選ぶ際にも、子どもが一人で読む本を勧める際にも役立ちます。
絵本の読み聞かせブックガイドは多数ありますが、幼年文学も収めたガイドは貴重です。読み聞かせの際に「絵本」を読むご家庭は多いと思いますが、「お話」や「詩」などの本もぜひ選択肢に加えてみてください。
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おすすめポイント① 本を選びやすい章構成
この本は全8章で構成されています。章ごとに「短めで絵がたくさん入っている本」「詩、ことば遊び、なぞなぞの本」「ノンフィクションの本」「短編集いろいろ」「1冊通してひとつのお話」などのテーマで本が紹介されていて、本が選びやすいです。
1話ずつ満足感を得ながら読み進めたいときには「短編集」を、ちょっとした隙間時間には「詩やことば遊びの本」を、知識にふれたいときには「ノンフィクションの本」を、長い本に挑戦したいときには「1冊通してひとつのお話」をというように、子どもの成長や親子の気分に合わせて本を選ぶことができます。
また、それぞれの本には、文字の大きさやページ数、内容によって3段階のグレード・マークがつけられており、これも本を選ぶ際に役立ちます。
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おすすめポイント② 読みものとして面白い「コラム」
名だたる児童文学作家たちの創作の姿勢や秘密が垣間見える「幼年文学とわたし」や、子どもの本や子どもの読書について学ぶことができる「コラム」も、面白く読むことができると思います。
例えば「幼年文学とわたし」(P186-187)の中で、神沢利子さんは『くまの子ウーフ』を、詩や童謡を書くときに近い形で作ったと述べています。つまり、「一つのものをじーっと見つめる。コップの詩を書くとしたら、コップを見つめて、自分がコップになった気持ちになる」という方法です。『くまの子ウーフ』は、「自分が子どもであった時の感覚」を見つめて書かれたそうで、「私が、ウーフそのものなんですよ。」とおっしゃっています。どのような「私」が「ウーフ」に反映されているのかは、ぜひこのページを読んでみてくださいね。
私は、「幼年文学とわたし」や「コラム」ページが面白く感じたので、本書の中心である本の紹介部分もそこそこに、まずはこれらを次々に読んでいきました。
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1冊ごとの紹介文は長めで、もう少し容易に本の内容を掴めるほうがよいかなとも感じるのですが、逆にいえば1冊1冊を詳しく知ることができます。これは好みが分かれるところでしょう。いずれにせよ、このブックガイドは、子どもに読み聞かせる本、子どもに勧める本のバリエーションに彩りを加えたいときの心強い味方となるはずです。
図書館だより等でこれまでもお伝えしてきましたが、文字が読める子どもにもぜひ読み聞かせを続けていっていただけたらと思います。その大切さは本書においても、「聞くことのコップ」が満ちたときに「ようやく自立した読者になる」(P3)という言葉や、「耳からたっぷり聞く体験が、読書家への道を拓きます」(P65)という言葉などで語られています。
本書は、福岡市立図書館で借りることも可能ですし、他の自治体の図書館にもあるのではないかと思います。ぜひ、お子さんと楽しむ本を選ぶ道しるべとして使ってみてくださいね。