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『「やる気」を科学的に分析してわかった小学生の子が勉強にハマる方法』
2019/07/21 19:05
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもが勉強に楽しんで取り組むようになるコツ“ARCSモデル”を紹介
「注意」Attention
「理由」Reason
「自信」Confidence
「満足感」Satisfaction
・「知っているものを好きになる」というザイアンス効果で理社好きに
・「どうやるか」を子どもに選ばせると学習意欲を引き出せる
・子どもに言葉で説明させて思考力を伸ばすには「質問」が有効
などなど、ケラーによって科学的に実証され、主宰する塾でも効果のあがっている技術で子どもを勉強好きに!
著者の菊池は、毎年40%以上を第一志望校に合格させている中学受験専門塾「伸学会」代表
共著者の秦は「伸学会」で学び、開成、東大を経て現在は「伸学会」開発部主任
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「「やる気」を科学的に分析してわかった小学生の子が勉強にハマる方法」
子どもだけでなく大人にも必要。
取り上げられているのは、勉強を楽しんで取り組む“技術”として知られる、アメリカの教育工学者J・M・ケラーがまとめ上げた集大成とも言えるARCS(アークス)モデル。
A:注意Attention、R:関連性(Relevance)、C:自信(Confidence)、S:満足感(Satisfaction)から成り、各要因に対応した動機付け手立てや設計の手順が提案されている。アメリカでは実用性の高さから、評価の高いモデルとなっている。
ビジネス(社会人の勉学)では、「面白そうだ→業務に使えそう→やればできる(現実より少し上の達成レベルを設定)→よかった」という流れを目指す。また、学習に対しては、「面白そうだ→やりがいありそうだ→やればできそう→やってよかった」というプロセスに準ずることを目指す。対象者は子供から大人まで。応用が効くこのモデルは理にかなっている(偉大な人が提唱したのだから当たり前かも知れない)。
問題はいつの時代も理論的にはイケるものをどうやって実用化するか?。モデルが提唱する内容にケチはつけるつもりは無く、次なる課題として、じゃあ、どうやれば実践できるのか?実践する為に解決すべき問題は何か?と言うこと。やってこそ意味がある訳で、とくに大人になると、Aに関して言えば、面白いを感じるよりはやんないといけないからやる、みたいなことが多い。その場合、Rはかなり大切だ。
どう実用化するか?に対しての答えのひとつが、本書で取り上げている「自ら伸びる力を育てる」メソッドである。あなたのお子さんを勉強好きにしましょう!をテーマに、ARCSモデルの理論を子供学習に応用している(よく見るとRはReasonにもなっている)。
AからSまで、子供を勉強させるためではなく、子供自身が進んで勉強に楽しみながら、時に悔しがりながら、取り組むためのアプローチを解説している。どれも良く練られている。実際の指導では、本書で提示しているアプローチが常に通用するわけではないだろうが(うまくいったものは残して、ダメだったものは捨てることを念頭にしているとある)、それは当然。
大切なのは、「何のために勉強するのか」と言う本質を見失わずに指導していること。また、将来を見据えて子供が知るべきことはなるべく情報を提供する等、人生と言う長いスパンで勉強する意味を見ていること。特に、受験に対する意見や完璧主義ではなく最善主義を!と言うメッセージは、非常に大切に思う。
塾は、体力的にも精神的にもかなり大変というイメージだが、そんな中、上記のような目には見えにくいもの(特に受験に必死な親は見えないだろう)を忘れずに指導し続けているのは凄いと思う。塾の授業料も其れ相応ではあるが、トライする価値はあるかなとは感じる。まあ、自分には子供はいないんだけど。こういう見方が出来る教育機関は必要だ。
因みに、前述した大人はどうするの?には、当然答えていない。これは子供の教育に関する本だからだ!しかし、当てはめることが出来る部分はある���子供の時は自分はどうだったかな?と反芻しながら、使える理論は、第2の子供期だと考え、大人でありながらも、自らの改革を推進したいところだ。
【目次】
はじめに 「やる気」を分解するARCSモデル
1章 Attention〜勉強に「ワクワク」させる〜
2章 Reason〜勉強に「やりがい」を感じさせる〜
3章 Confidence〜「自分もできそう」と思わせる〜
4章 Satisfaction〜「勉強してよかった」と実感させる〜
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実践したいこと
・決まった時間で家族全員で勉強する時間をつくる
・勉強は子供がもっと続けたいのに…というタイミングで打ち切る
・知育おもちゃで遊んで気がついたら賢くなっているように誘導
(かるた、トランプ、カードゲームなど)
→家にある都道府県トランプをつかう、科学すごろくを早速購入
・おでかけは科学館や博物館で遊ぶ
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勉強をレベルアップゲームにさせるような遊びにさせたりとポイントカード理論のさらなる発展系の話が斬新。
また、運や才能で駄目と子供が考えると努力をしなくなるので、いかに努力をしたからいい点がとれたと、努力の価値を認識させる記述が認識できてよかったです。早速実践です。
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やる気を引き出すメソッドの羅列。ほめるだけじゃだめ、ご褒美だけじゃだめ、やっぱり勉強する理由だよなー、と思わせてくれる。一つ一つのメソッドは陳腐なものが多いが通読すると、親としての在り方を教えてくれる。コロナ時代の家庭学習に必見。
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これなんで読もうと思ったか忘れたんだけどずっとkindleに入ってていい加減読もうと思い読了。ざーっとなぞる程度。塾の先生が短期的に効果を出す施策を並べてくれている感じ。
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今まで感じていた学習意欲を促すポイントが整理されてる。読んですっきりした。娘の教育と自分の成長に活用したい。
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子どもに勉強をさせるには?
→物事に対して、やる気を出させればいい
ARCSモデル:注意、理由、自信、満足感の4つの要素が揃うとやる気が出る
【注意(Attention)】
・子どもの前で一緒に勉強する
・勉強をゲーミフィケーションする
新鮮な刺激がある
クリアすべきミッションがある
ちょうどいい難易度である
結果がすぐに目に見える
・スーパーでクイズを出す
・知育おもちゃを遊ばせる
親自身も一緒に楽しむこと。
・YouTubeを活用する
【理由(Reason)】
内発的動機に基づいた勉強のやり方を身につけることが大切。
・自律性の欲求を満たすために、「自分で選択した」という感覚を与える。
(勉強するための6つの動機)
○報酬志向
→叱るのではなくほめる。
○自尊志向
→近いレベルの競争相手と切磋琢磨する
→スコアを可視化する
○関係志向
→目標を共有し、チームの連帯感を作る。
→親も勉強する
○実用志向
→現実に授業内容が役立っている場面を教える(ハードルは高い)
○訓練志向
→他者ではなく、過去の自分からの成長に着目する
→「前回との差」に重きを置く
○充実志向
→面白く学べる施設にいく
→学びを楽しくする工夫をする
・なぜ〇〇をしているの?、これからどう〇〇をすればいい?など、問いかけによってその子に考えを言葉にしてもらう
・誘惑を目の前から遠ざける
→ゲームを決まった位置に片付ける
→漫画は本棚の後ろの列に置き、手前には真面目な本を並べる
→テレビにはカバーをかける
・子どもが自分で目標を立てられるようになるために、知識を与えてあげる。たいていの子どもは、よく知らないため漠然とした夢、目標を立てがち。
夢を親が設定するのではなく、情報を与えて夢を持つ手助けをしてあげる
・日常生活の会話において、子どもが親の2倍は喋っている状況を作る→言われたことをそのまま繰り返す。主観的な感情の発露に、「なぜそうなのかな?」と問いかけの形で会話する
【自信(Confidence)】
・自己肯定感(自分は愛されている)と自己効力感(自分はできる)を身に着けさせる
自己効力感を養うには
成功体験を積む
他人の成功を見る
成功体験を積むためには、「ギリギリ」クリアすることが大切。最初は難易度をぐっと下げて、少しずつ目標を達成していく。
失敗しても責めない。できるだけ情報・教訓として扱うこと。
・勉強レベルには、子どもが成長できる最適の勉強レベルがある。(今の実力ではやや難しい程度)それを超える難しいものはやっても伸びないし、勉強がキライになってしまう。
・子どもがチャレンジに失敗しているところに、「慰めの言葉はかけてはいけない」。報われなかった努力を褒められると、無力感がさらに強くなるから。
厳しい内容であっても、「まだ勉強が足りなかった」「別の勉強方法を試してみよう」など、改善のために必要な情報を伝える必要がある。自分の能力・性格が悪いのではなく、勉強の量・内容・やり方といった行動がいけなかったと教えてあげること。
【満足(Satisfaction)】
・褒めるときは、結果ではなく行動を褒めること。
・褒めるときは、すぐに褒める
・人と比べて褒めない。自身の成長を褒める。(努力と結果は必ずしもリンクしないので、誰かと比べて出来た出来ないは語らない)
・ご褒美で釣るやり方はいいのか?→低いハードル、小さいご褒美、近い目標、回数多なら平気。
ゲーム機など大きいものではなく、どこかに遊びに連れて行く、などいった、その次の目標に向けた行動の邪魔にならないご褒美にする。
【まとめ】
結果は自分で変えられる、と覚えさせること。
結果が「才能・資質」によるものではなく、努力によるものだという考えに導いてあげる。
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https://jitsumu.hondana.jp/book/b450449.html ,
https://www.singakukai.com/
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勉強を強制されると子供は勉強嫌いになることや、親が子供に目標を与えてはいけない、難し過ぎる問題は子供がやる気をなくす、結果が悪いときの慰めはNG等、親が陥りがちな失敗を指摘しており、耳が痛いが、とても参考になった。結局、努力は才能に勝るという考え方も共感できる。ARCSモデルを今から少しでも活用していきたい。
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伸学会代表の著書
算数はパズルと呼ぶ
親も勉強しよう
ゲーム要素を取り入れる
スーパーの買い物でクイズ
知識おもちゃ ザイアンス効果
科学館博物館
YouTube活用
アプリ
自分で選択させることでやる気
やる気エンジン
目標を設定させる
子どもの話を聞く
努力が大事と伝える
比較より子どもの成長を誉める
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塾という教育のプロがやっていることなので家庭でこれができれば苦労はないと思わなくもない。けれど本書に書かれた間違ったほめ方や叱り方をしないよう心がけるのは悪いことではないだろう。
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やる気の源には、大きく分けると4つのパターンがあることが分かった。自分から勉強したいと思う子どもは少ないので、まずは勉強がしたくなるきっかけを作り、ゆくゆくは学習自体が楽しいと思えるように促すことが大切である。本書では、科学的に分析された実践や声掛け例、心理学など、様々な手立てが載っている。小学生のお子さんだけではなく、勉強嫌いの中学生にもためになりそうである。
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グサッとくる一文も、納得できる部分もあり、勉強になりました。自分も子どもの頃、同じように感じていたのにな…と、反省します。改善すべき点を整理して、明日から実践です!
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子どもの勉強で悩んでいたので読みました。
特に自分で選ばせるということと結果が出ない子に怒らない技術。質問の仕方や声かけの仕方も参考になりました。