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美学って
2022/10/28 01:24
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
美学とは、哲学につながるということですね。自分は、美術館めぐりなどもしますけど、文章で読むと、やはり違うなと思いました。美学は芸術哲学といわれるそうですが、この本は比較的わかりやすいです。
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第1章 美学とは何だったのか
第2章 センスの話
第3章 カタカナのなかの美学
第4章 コピーの藝術
第5章 生のなかの藝術
第6章 藝術の身体性
第7章 しなやかな応答
第8章 あなたは現代派?それとも伝統派?
第9章 美学の現在
第10章 美の哲学
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タイトル名から難しいテーマを想像してしまうが、非常に分かり易い現代的なテーマを意識した内容で興味深い本だった。章立ての名称からも。例えば「センスの話」「カタカナからの美学」「コピーの藝術」「生のなかの藝術」「藝術の身体性」「しなやかな応答」…などから類推できる。15年ぶりの増補とのことで、そのあたりの解説も著者の熱意が感じられた。アートと藝術という言葉の違いの日本での微妙な彩!(アートではあるが、藝術ではない!日本の便法が外国では使い分け不可能)、ミュージアムに対する日本語の美術館と博物館の違い。スポーツと藝術の関係性は確かに例えばサッカーの得点までの藝術的、創造的なプレーというのがあったりするので、似た面がある…。またコンピュータが藝術作品、俳句などを作れるのか?判断ができるのか?この問いの中に「美とは何か」という根源的な問いがあるということも興味深いテーマだった。
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藝術に対し抱く素朴な感想や疑問を手がかりに解きほぐす美学入門。二〇〇四年発売のロングセラーを増補。九章と一〇章を書き下ろし
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第1章 美学とは何だったのか
第2章 センスの話
第3章 カタカナのなかの美学
第4章 コピーの藝術
第5章 生のなかの藝術
第6章 藝術の身体性
第7章 しなやかな応答
第8章 あなたは現代派?それとも伝統派?
第9章 美学の現在
第10章 美の哲学
著者:佐々木健一(1943-、東京、美学)
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美学に関するトピックが複数掲示され章立てられているが、トピック間の繋がりがあまり読み取れず難しかった。それだけ広大な地平ということなのか。
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内容は哲学っぽい。確かに藝術、美学とは哲学に近いものがあるかも。しかしやはり、その定義を語る導入の1章が難しい。そこを乗り切れたら、その先は難しいところあり、なるほど!と思えるところありだったのですが。
読んで面白いと思ったところ。4章コピーの藝術。(p.77)コピー、複製品とオリジナルの差。ここは、前回の読書会「音楽の聴き方」でも興味を持った内容だし、普段からも考えていた部分。読書会でも感想を言った人が多かった。昔なら複製品が品質は下がるものでしたが、今の技術を利用したら個々の職人芸を再現したり、表面的な形だけでなく内部も成分も全く同じ複製品を作れそう。そうなると、オリジナルの強みは「美しさ」ではなく、希少性と背景、履歴などの付加価値となるのではないだろうか?。これは例えば、天然宝石と人工宝石にもいえることで、ガラスに色を付けたなんていうまがいものではなく、今は成分組成も全く同じ人工宝石ができているはず。すると、天然宝石を見分ける方法は、たとえば均一でないとか、中に微小な内包物や傷があるとか、反対に美を損なう点で見分けることになって、価値は希少性と、長期間時間をかけて生まれたとか、どこで産出されたか、どう伝わってきたか(先祖代々とか)になるのと同じではないかなと思う。
現代アートは、とてもメッセージ色が強いけれど、心地よくない=良くない=好きでないかもしれない。課題本でも、「アート」という言葉の幅広さに触れられていましたが、メッセージ性の高い現代アートは、メッセージを伝えたり、何かを表現する「面白さ」は感じるのですが、それは「美」ではなく別の表現をした方が、適切なようにも思います。昨年の名古屋トリエンナーレは、初めて観に行って、そのあまりの面白さに何度も繰り返し足を運ぶという初めての経験をしたのですが、「作品」は非常に興味深く、心に残るものがありましたが、それも私のイメージする「美」ではない。ただ「アート」というモノが、この本の示すようにここまで幅広いものを内包できるなら、「美」ももっと様々なものを含む言葉に変質していくのかも。
3章カタカナのなかの美学の(p.60)「タイトルとは、作品を〇〇とみよという命令。その世界の解釈を関係づけるもの」。これも音楽に置き換えると非常に納得。私の好きな曲は、タイトルに非常に影響されている。「新世界より」とか「悲愴」とか「運命」とか。タイトルがなくて好きというか心に強く残る曲は「第九」くらいかもしれない。一方、タイトルに引っ張られる点もある。たとえばわざと違うタイトルを掲示されていて、「ふむふむ、確かに~」と鑑賞していたら、実は違っていましたとか、実はこれとこれが反対でした、とかやられたら、すっごく恥ずかしい自信があります。
タイトルがどこまで作品い影響を及ぼすかについては、タイトルが作者の主張、作品の方向をどこまで規程するのか、という点で、作品はどこまで作者自身のものか、という、これも以前から思っていた疑問にもつながります。7章しなやかな応答の(p.152)「作者は自作を理解していない、誤解している。批評家や演出家の仕事は、規則の書換/読替」という部分もそう。作品は作者のものか?どこまで作者のものか、と。これは音楽でも同様に思います。
最後に、9章美学の現在の(p.246)AIと藝術も読んで興味深かった。AIの学習は学習でないのか 評価はできないのか?課題本では、たとえAIに機械学習をさせるとしても、良い悪いを先に人が評価してコンピュータに渡し、評価を学ばせる必要があるといった点から、AIは(p.249)「「よさ」の判断を学習できるか?」「「よさ」をプログラムすることは絶望的」「「よさ」を判断できるかとなると不可能だと考える」と結論していますが、ここは私は少し異論があります。なぜなら人もまた、0(無)から「よさ」を判断できるのではなく、これまでの経験、身近な第三者の志向やリアクションから学んだうえでの「よさ」の判断をしているのだと思うからです。人もまた、他の第三者の評価に知らず知らず触れた積み重ねのうえでの好き嫌い、評価をしていると私は考えます。
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日常の生活を足がかりに読者を美学の世界へと誘う、題名
通りの「美学入門書」。「コピー」の芸術性、「アート」と
「芸術」の違い、「身体性」問題、「美」と「芸術」の関係
など、非常に興味深いトピックが続き楽しい読書だったの
だが、あくまでも「招待」であって美学そのものについて
ガッツリ読んだという気分にはならなかったな。参考文献表
を参考に、引き続き美学関連本を読み進めます。
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非常に正しく適切な日本語で書かれていて、この本を3回読めばそれなりに美学+アルファについて理解できるようになる本。
ただ、軽い気持ちで読むと「困ってしまう」本です。
文法的にも内容的にも正しい日本語なのだけど、やはり美学は奥が深いらしく、頭のなかで文章をかみ砕かないとちょっと難しい。落ち着いた気分で読みたい本です。
哲学や神学などにも造詣が深いほうが美学を理解しやすいものなのだな…とも思いました。
それと「美」を知るには知識だけではダメで実践が必要。
平面上の図録も悪くないけれど、立体感がわかる美術館や博物館に赴いて自分の感性を磨く経験を増やしたいと思いました。
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私には意味不明の本だった。
二度と佐々木氏の著作は読むことはないだろう。
しかしこの本は増補版が出版されるほど、
売れている本だ。
なぜこんな本が売れるのか?
私には意味不明であった。
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twitterで流れてくるイラストには魅力を感じる。
それとは別に、フェルメールの絵には美しさを感じる。
そして、背伸びして出かけた美術館で目にする現代アートは訳が分からない。
この3種類の絵の違いがジャンルの違いを超えているのは明らかですが、何が違うのか分からないでいました。
自分の感性や教養が足りないから、現代アートは分からないのかとも考えていました。
本書の第7章・第8章は、何が芸術なのか、どのような態度で臨めば観賞できるのかという問いを通じて、私の長年の疑問に答えてくれました。
また、この美学という分かりそうで分からない学問が、なぜ哲学の一種であるのかにも。
ところで、第6章「芸術の身体性」で庭園を歩くときの体感が取り上げられます。
本書で取り上げられた場所には行ったことがないので、個人的に印象に残っている庭園をイメージしながら読んだところ、庭を訪れたときの感じを「身体性」という抽象的な一語に集約できたような気がします。
そういう無形の問いや感じを数多く言語化してくれた本でした。
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やっぱり美学は自分にとってまだ捉えどころがないような気もするけど、朧げながら近づいたような気がするし、考えることは楽しい。
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2023.03.26 部分部分は理解できたが、美とは何かという問いに対する答えをうまく見つけることはできなかった。そもそも一言で言えるようなものでもないとは思うが、自分にはベースとなる知識が不足しているせいか少し難しかった。
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2004年に初版が発行されて、これは2019年に発行された増補版です。
美学というものは、芸術や美しいということに関する哲学のようです。
大量生産されているただの便器にタイトルをつけて展覧会に出品した話などいろいろな話がありました。
文章は、ですます調で読みやすいですが、内容は、私にとっては難しくて、半分くらいしか理解できていないと思いました。
だからといって、つまらないのではなくて、何回か読み直したくなる本だと思いました。