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学校現場で認知機能のトレーニングなど、取り入れたりしてほしい。
現場任せになっていないだろうか?
もっと組織的に取り組むべきことではないだろうか。
手厚い教育のためには国がお金をかけるべきことにかけてほしい。
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文中に出てくる、刑務所の新規受刑者のうち半数近くが軽度知的障害相当や境界知能相当である(のちに法務総合研究所によって否定されてはいる)という調査結果を少年にそのままスライドしたとすると、世の中の非行少年の半数は知的障害があるにも関わらず、ケアをほとんど受けられずにいる、となるのではないか。これほど不幸で恐ろしいかとはないと感じた。教育現場での抜本的な改革はもちろん、一般の私たちも「知る」ことで、ケアの後押しになればと思う。
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悲惨な事件のニュースを見聞きすると、憤りの気持ちが湧いてくる。
しかし、この本を読めば見方が変わると思う。
ワイドショーで奇妙な事件として報じるのも、ネットで私刑するのも、めちゃくちゃズレている。「罰を重くすればいい」という意見も無意味に思えてきた。
そんなに単純な問題ではない、ということを知った。
今までの自分は無知すぎた。知れてよかった。
同級生にケーキが等分できない人がいたのを思い出す。
全く訳のわからない切り方をしていた。
当時、みんなで悪気もなくネタにしていた。
その人は他にも不思議な行動がたくさんあった。
そのときは非行するようなタイプではなかったけれど、色んなことができなくて、「やる気がない」とよく怒られていた。
本の内容と重なるところが多くて複雑な気持ちだ。
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自分の中の考え方が広くなる一冊でした。
周りであれ?っていう人と少年院に入る子どもと同じような特徴があり、それは支援の必要性につながると気づきました。
特に、教員(特に特別支援で困っている人)や周りに支援を必要としている人がいる人にオススメの本です。
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非行少年たちの能力の実態と、それがまわりに気づかれないことの悲劇、認知行動療法の限界。希望が持てる気がするのは、認知能力はトレーニングで伸ばせそうなこと、人としての普通の気持ちに働きかけることで改善の余地があること。
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著者の経験によると、少年院にくるようないわゆる「非行少年」のうちのかなりの割合が、知能や認知能力になんらかの問題(と呼ばれるレベルにある)を持っているという。彼らに提供されるプログラムは「提供されたプログラムが理解される」という前提で作られているため、そもそもの認知能力に問題がある場合には、ほとんど効果がないというのが問題であるということが繰り返し述べられている。
個人的には本書に書かれているような知識はすでに持っていたため新しいと感じられる部分はなかったのだが、子供を持つ人間として怖いと思ったのは、むしろ前半部分。
自分の欲求や感情にある意味「正直に」生きてしまうために、あっさりと人を殺したり傷つけたりしてしまう可能性があるということは、そのような偶発的な事件は一定数発生してしまうということである。本書のテーマではないが、自分の子供をどのようにして守っていくのか・・・という視点からは、著者の主張とは全く異なる絵が浮かび上がってくる。
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見えている世界が違うので、暖簾に腕押しのような状態になってしまうことは少年院に限らずあることだと感じた
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いわゆる『普通』に生活していたら考えないような内容に触れられる貴重な本でした。
理解できないと諦めるのではなく、理解し社会に適応できるような学習方法を考案されていて驚きました。
本書から少しでも理解ある方が増え、筆者の活動に賛同される方が生まれれば良いなと思います。
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成績だけじゃない、小学校教育の大切さ。
子供の頃、補充学級という、ちょっと落ちこぼれそうな子が集まるクラスがあって不思議だったが、両親共働きで根気強く勉強を教えてくれる人がいない今こそあれが必要だと思った。
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この著書でいう知的障がいというものが愛着や愛情問題にも密接に関係しているのではないかなと思った。こどもたちを守るためにもまずは親をはじめ大人が教育される必要があることも感じた。
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どーでもいい声が大きいだけのニュースにかき消されてこういう本質が出てこない
それをあぶり出すのが新書の1つの役割と思われる
それを十二分に果たしている素晴らしい内容
恐ろしくも弱者を見殺しにしている国家、そして私
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わかりやすい。
このような理解が社会に浸透するのはとても大切。非行、の裏に生まれつきの能力的な生きづらさがある。非行少年という枠組みだけで片付けられることではない。早くからの発見、教育、支援が必要。
仕事柄出会う、支援を必要とする人の多くに見られる状態。納得…。
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ケーキの切れない非行少年たちー現在は大学教員として臨床心理系の講義を担当する著作者がコグトレの開発者です。
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遠い存在の非行少年だが、その特徴や苦手としていること、置かれている立場に思いのほか共感してしまった。
この本に書かれている少年達ほど困っていなくても、同じようなことがうまくできない人はきっと多いと思う。
知的障害に対する理解が広がり、トレーニングが教育現場やインターネットなどで気軽に誰でもできるようになればいいなと思った。
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まずタイトルのインパクトから目にとまります。
不器用が非行につながるってこと?腑に落ちない!
そんなふうに思われるかもしれません。
けれども、ケーキを三等分に切るということが、人間の持ついろんな認知機能を総動員して行っていることだと考えると…。
少年犯罪というと、その生育歴とか、精神的なものだとか、人によっては、犯罪者になりうる血筋が原因と捉えられいるかもしれません。
私も少年犯罪、非行は生育歴や歪んだ精神からくるものだと思っていました。
この本では、複合的な理由はあるのだろうけれど、その原因を、なにかをみる、きく、かんじる、理解する、そういった認知機能に見出しています。
大雑把に言えば、世界を感じる力、それが弱い人たちがいる、ということ。
私たちと見ている世界が違い、そんなつもりはなかったのに、そんなことも歪んで受け止められてしまう可能性がある。
子供に言葉による叱責をするけれど反省した様子がないとか、悪い癖が何度言っても治らない、困った経験は誰にでもあると思う。
でも、その言葉そのものが歪んでいるという前提があれば?いくら理性的な言葉を語りかけても伝わらないのでは意味はない。
この本には認知機能を高めるためのワークも紹介されている。
知識を学ぶ以前に、認知機能を高める必要がある、知的障害者に数値的にはならないけれども、訓練や支援が必要なグレーゾーンな人たちがたくさんいることがとても衝撃だった。
いろいろな人に読んでほしい。少年犯罪、なんらかの非行を重ねる少年たちが、なぜ非行を重ねてしまうのか?そのほんとうの理由についてのヒントが散りばめられた本です。