ブロックチェーンを積極的視点から冷静に述べている書
2019/12/30 00:28
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょひょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブロックチェーンの技術的解説については過去数冊読んでいたが、「なぜ、ブロックチェーンなのか?」という根本の疑問が解消できなかったところに、中田敦彦のYou Tube大学を見たことをきっかけに本書を購読して通読。
著者はブロックチェーンを活用したビジネスを開発するベンチャー企業の経営者。
「ブロックチェーンはもうからない」「既存のシステムでできることをブロックチェーンでやってもメリットは小さい」など、ブロックチェーンの現状や限界について冷静に分析しつつも、ブロックチェーンの非中央集権的・自律的な性格が世の中を変えていく(変えることに役立つ)と主張し、後半で、調剤薬局の例などいくつかブロックチェーンの活用実績や構想も紹介されている。
著者の姿勢・態度は誠実で好感が持てるが、正直、「なぜ、ブロックチェーンなのか?」の疑問は解消できなかった。頭が固いのかもしれないが、結局、セキュアであること以上の現実的な価値が分からなかったし、責任者のいない、完全に自律的な社会の到来を想像することができなかった。
スマートコントラクトも静的な世界なら分かるが、現代のように加速度的に変化している世界では限定的な領域の中でしか機能しないのではないか。
とはいえ、日々ブロックチェーンに取り組んでいる実務家ならでは分析は説得力あり。
できれば、もう少し主張の論理を丁寧に展開してもらえたらより理解が深まった気もする。
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仮想通貨やらビットコインやらの情報に惑わされている我々に対して、その根幹のブロックチェーンという技術とその果てしない可能性について、分かりやすく実例を混ぜて解説している。
ブロックチェーンは最終的には中央集権型社会を破壊し、誰もが平等に競い合える自立分散型の社会へと我々を導く布石となり得る。
とても面白い知見を得ることができた。
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Youtubeでオリラジのあっちゃんが本書を元にブロックチェーンを紹介していたきっかけで買って読んでみました。
ブロックチェーンについては以前簡単な入門書を読んで、「書き換えが絶対不能な強固なセキュリティー」、「仮想通貨は投資でなく送金に使うもの」、etc...程度は理解していたのですが、本書を読んで、詳細な技術原理の詳細は難しくわからずも、ブロックチェーンの仕組み(P2P等色々な技術のハイブリッドであること)と機能、そして何に有利であるか等をやっと理解することができました。
既存の管理システムやルールに対しては人間臭い壁のせいでその技術の即座の利用は本書に書いてあるように大変そうですが、管理システムやルールが確立されていない世界中の大小の社会で一気に普及していくんじゃないかって思いました。またDAOの概念は面白い反面、より深刻な格差が生まれる可能性が怖いなあと感じました。トークンについてはお金と全く異なるものとありましたが「共通の定量価値指標」であって概念は結局お金と同じやんと思ってしまい、イマイチ理解できませんでした。
しかしビットコインのルールを確立し論文化した「サトシ・ナカモト」は超天才だなあと。保有者の1%が9割を囲い込んでいるビットコイン。その事実に対して、汗水たらして稼いだお金をそれには絶対つぎ込みたくないって思いました。
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why blockchainという疑問に適切な答えを
見せてくれる本だった。
トークンという抽象的なものの意味、
万能な物ではなくツールの一つである事
DAOなど
とてもわかりやすくて良著だった。
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ブロックチェーンとはの説明と、ブロックチェーンで解決できること解決できないことを記載。
前半がブロックチェーンの説明。
後半がブロックチェーンの利用方法についての説明。
前半がオススメ。
とはいえ、ブロックチェーンは全てのビジネスの課題を解決できる万能薬ではなく、ブロックチェーンが効果的なことと効果的でないことを説明してくれるので後半もオススメ
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ブロックチェーンの思想から、生み出せる価値が今までにないものになるのがとても良い。
技術、ビジネスだけでなくこれから生きていく上で考えさせられる本だと思う。
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川島和正氏の『お金儲け2.0』に「ブロックチェーンがGAFAの牙城を崩すカギとなる」と書いてあった。
なんにも知識のない私は「え??ビットコインのブーム終了と一緒にブロックチェーンも消えていったんじゃないの???」と思い、今ならまだ知ったフリできるかもしれないと思い焦りとともに本書を手にとった。
ブロックチェーンに関しては本当に初学なので複雑に感じるところもあったが、段ボールを例にした技術解説は門外漢の私でもちゃんとイメージを持つことができた。
また、本編に入る前の項ではあるが、「現代はすでにポストスマートフォンの時代に入っている」という考え方は、スマホというモノのコモディティ化や、スマートスピーカーやVRなどの、これから何がスタンダードになるかわからないがとにかく色々変なのが出てくるこの時代を端的に表す言葉としてとても印象に残った。
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ブロックチェーン技術を活用して会社経営を実際に行い、その普及を北海道の地で実践している経営者お著作である。それだけに実践の場での情報がありおもしろい。
ブロックチェーンの技術的な分かりやすい(非常に高度な技術なのでこの本のようにたとえ話にしてしまうと、有る人間には却ってわかりにくいかもしれないが)解説、現時点における限界(ブロックチェーンは「儲からない」)、近い将来における大きな可能性を説いている。
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「ブロックチェーンの本質は、技術にはありません。その思想にあります。」
こんな書き出しで始まる本書を手に取った理由は、たまたまと言えばたまたまなのであるが、しかし、ブロックチェーンというものに使われている技術の一つである
「P2P」というものにむかーし、多少触れたことがあり、
そして今でも気になる技術ではあるので、ふと久々に調べてみようと思い、行き着いた本で面白いものがこれだったということであれば、たまたまと言うより縁だったのかなとも思う。
まず、この本は技術書ではない。
もちろんブロックチェーンを構成する重要な4つの技術についての記述はあるが、
技術者向けというよりも、「どうしてブロックチェーンは安全だと言えるのか」
という事を一般の人達に説明するために書かれている。
ざっくりとした内容は、ブロックチェーンの生い立ちから、ここ20年くらいの世の中のITの発達、変化。
そして現在の主流である中央集権型のサービスと、新しく出てきた非中央集権型のサービス(思想)との違いについてガッツリ解説されている。
「皆さん、大企業に管理された中央集権型のサービスにどっぷりと浸って生活していませんか?たしかに便利ですよね。でも、それについて危機感、違和感を持つ事を忘れていませんか?最近登場した非中央集権型のサービスを作る技術、ブロックチェーンというものがありますよ」
と言った感じで。
さらに、ブロックチェーンという技術を使うことで出来る事、出来そうな事、また出来ない事などを解りやすく書いてある。
いずれこの技術を使ったサービスがたくさん世に出てきて、普通に使われていく未来の予想もされている。
単に仮想通過と言うものを実現するためだけに生まれたものではないぞ、
ということがとても良く解るすばらしい本だと思った。
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最初に感じたのは、ブロックチェーンは中央集権型の組織が崩れ、管理者のいない社会をもたらすという考え方がティール組織に似ているということ
・企業の四種の神器
①IoT②クラウド③AI④ブロックチェーン
・ブロックチェーンの仕組み
①暗号化技術②コンセンサスアルゴリズム③P2P④DLT(分散型台帳技術)
・不得手な用途
1件辺りのデータが巨大なものの扱い、文字列検索、個体管理しにくいものの管理
・中央集権型、非中央集権型、分散型
・活用例
調剤薬局間の医薬品の融通、EV充電スタンド
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①ビットコイン参加者であるノードには、チェックするだけのライトノードとこのトランザクションをコピーして持ってるフルノードに分かれる。
②ビットコインは9割を上位1%が保持しており、通貨として使用するのは危険である。
③一企業の中ではなく、異なる企業間で協力体制を作るときに役に立つのがブロックチェーン。
④ブロックチェーンのオープンソースを開発するのは実は結構なお金がかかる。
⑤ブロックチェーンが流行らない理由はなぜブロックチェーンを使う必要があるのか?という質問に答えることができないのと既得権益にはばまれるから。
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【本書を読もうと思った背景】
オリラジのあっちゃんがYouTube上のチャンネルで本書の内容を参考にした授業を行っていたのを見て、初めてブロックチェーン技術を知りました。元々、今後どのようなテクノロジーが世界を変えていくかということにも興味があったので、もう少し詳しくブロックチェーン技術について学びたいと思い、本書を手に取りました。
【本書から学べることを一言で表すと】
世の中のビジネスや社会の仕組みを変えうるブロックチェーンを理解し、本書のタイトルである「なぜ、ブロックチェーンなのか?」という問いに対する明確な答えを知ることできる。
【本書をおすすめしたい人】
・新たなテクノロジーに興味がある人
・ビットコインの仕組みについて理解したい人
・可能性を秘めた新しい未来を想像してみたい人
【感想】
ブロックチェーンは、ビジネスや社会に新たな革新を起こす可能性を秘めている技術であると強く思いました。その一方で、今の中央集権型社会にそのまま受け入れられることは難しいこと、また万能な技術ではなく向き不向きがあることも分かりました。筆者自身も、ある程度は形を変え応用させる必要があると注意深く説明しています。活用の具体例では、現在私が働いてる業界でも既に導入実験が進んでいる例が挙げられていました。もう既に身近な技術になっていると感じ、私自身もこれからどんなことに活用できるのかを意識して考えてみたいと思います。
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YouTube大学で取り上げられてて面白そうだったから読んでみた
が
ぼんやりとしかわからなかった
知ってたらその内に役に立つ思想・概念
かも
YouTube大学もっかい見た方がわかるかも笑
こうなると、あっちゃん凄えな
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#読書記録 #読了メモ2020 #whyblockchain #なぜブロックチェーンなのか 5Gとなる世界、どんな時代になるのだろうか?IoTによりあらゆるモノがインターネット環境と繋がり、Clowd上にそれらのデータが溜まり、Block Chainによって管理され、AIが活用するという世界が完成するという。その中で重要な意味を持ち、難解なのがblock chainだ。私にとってもっとも腹落ちしたのは「ブロックチェーンはコミュニティにエコノミーをもたらした」という表現だった。その真の意味は是非読んでみてください!#柘レビュー ★★★★★#ツゲ読書 #読書好きな人と繋がりたい #ブロックチェーンとは#読書部
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基本的には「ブロックチェーン入門(森川夢佑斗)」に応用具体例(筆者による実装経験や将来展望)が少し加わった程度で、特に目新しい知見は個人的には得られなかった。
ただ、実証実験経験があるからこその現実的な課題(ブロックチェーンが適さないケース等)について述べられていた点は評価できる。いくらか、前述著書から出た私の疑問点と合致するところがあったが、その回答がなされているという訳ではないのが残念だった。そういった意味ではこの2著書を読み比べてみると、「インフラとしてのブロックチェーンとその課題・限界」というものを自分なりにあぶり出すことが出来るかもしれない。
ブロックチェーンへの興味が暗号通貨では無く、社会インフラであるような場合は、いち入門書として一読する価値はあるかもしれない。ただし、自分で情報整理ができるのであれば、ネット上の情報でも十分だと思う、という深度の内容だと思われる。