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育児休暇をとった父親が、リアルに4%ほど給与が下がっていたのが面白かった。
一年間のパパ育休は、日本と韓国が最長であることを初めて知った。、
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参考がちゃんとついてるのが新書では珍しいかも。言ってることはそれほど新しい話はないけど。
離婚後の子供の貧困対策が政策として必要だというのは時代の格差の問題として同意できる。子供の機会の平等だけはなるべく確保すべきだと思うし。
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面白かった。離婚、結婚、保育を経済学から分析するありそうでなかった本だと思う。相手に家事ができることを求めるのは男性よりも女性というのは素直に意外だった、そう言ったちょっとした驚きが多かった。
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結婚、育休、保育園など、子育てを視野に入れた家族にとっての幸せを経済学的アプローチで考察した一冊です。
経済学的といっても金銭的な価値をはかるというものではなく、どのような行動がどのような結果に結びつくのか、各種統計データを用い、そこから考察することで浮かび上がらせようというもの。さらには、母乳で子育てすべき、3歳までは母親が育児をすべき、といった昔から語られている定説(あるいは迷信?)の信憑性についても明らかにしています(結果として、単なる思い込みにちかい、というものも明らかになったようで…)。
個人的に感銘を受けましたのは、エビデンスにもとづき、そこから明確になった事実とそれに対する考察を加えるという、きわめて科学的な態度で構成された内容であること、またそのような書籍でありながら、一般の幅広い読者にわかりやすく伝えることができる文体で丁寧に解説されている、この両方のバランスに優れている点です。この点を重視し星5つとしています。
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期待してたものとはちょーっとだけ違ったけど、見出しとグラフをさくさくと見てざっくり全体感を把握するのには向いていた。思い込みや、○○神話という、非科学的な言説にはつねにアラートを鳴らして、自分の意思と、客観的な根拠で幸せを掴んでいかねば。しかし、保育園の話は、中でも学ぶところが多かった。無償化よりも、とにかくやるべきこといっぱいあるよね…。
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経済学、とタイトルにあるけど、多くは統計学的な話の紹介に留まっているの印象。
アウトリーチ、として広く一般の方々に興味を持ってもらうことが主目的なのだろうか、と思う。
何にせよ、相関関係と因果関係の違い、他の要素の見落とし、には気をつけていきたいと思う。
あんまり、そこら辺を厳密に議論したがると、普通は煙たがられてしまうけど。
自分の直感にこだわる人たちは多くて、それに統計的な検証をあてはめても、嫌がるばかりで益のないことも多そう。「偉い」人に多いかも。
「理屈は好悪の奴隷」だから、「偉い」人の直感を補強できる素材探しと編集作業が「分析」になりかねないし。
ところで。
幸せって難しいな、とつくづつ思う。
家庭を、家族を、大切にしたいと思う。
この本の感想ではないけど。
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男性の20%、女性の10%が50歳時点で未婚。
結婚の目的は、費用の節約と分業の利益とリスクの分かち合い。
子供の費用が大きくなったことと分業の利益が下がっていることが未婚率上昇の理由。
結婚は似た者同士が多い。
日本は世界2位の低出生体重児が多い国。未熟児を救えるようになったから。
帝王切開は子供にも悪影響がある。細菌や微生物をもらえない、物理的圧力を受けられない、遺伝子に変化、など。
母乳は健康面でメリットがあるが、そのほかははっきりしない。
育児休業制度は雇用保障と給付金。失業保険から支払われる。
あまりに長い育休は逆効果。
アメリカは育休後進国だが、人材確保策として、企業が実施。
中小企業には両立支援等助成金がある。
長いとスキルも労働習慣も失われる。
子供がお母さんと一緒に過ごした期間は、子供の将来には影響がない。しっかしした保育士が育てても同じ。
北欧では7割りのパパが育休を取得する。
日本は制度では育休先進国。
ノルウェーは給料と同額の給付金。それでも当初は珍しかった。法律で4週をお父さんに割り当てた。
ボーナス分は補填がない。
育休は伝染する。
お父さんが育休をとるとその後の子育て時間も伸びる。
幼児教育は知能をつけるというよりは社会情緒的能力が上がる。その結果、周囲とうまくやる能力が身に付き、将来成功する確率が高い。
生涯所得の上昇だけでなく、犯罪の減少などで幼児教育から受ける恩恵は社会全体に及ぶ。
体罰は、自分の問題や葛藤を暴力で解決していいという謝ったメッセージを伝える。
保育園無償可より待機児童解消が先。
3組に一組が離婚、は結婚が減っているので分母が小さくなったせいで数字がそうなるだけ。
離婚しやすくなるとDVが減る。
離婚しにくくするのではなくその後のフォローが大事。
離婚よりその後の貧困が子供に悪影響を及ぼす。
共同親権は離婚後の子供にとって必要。養育費の受け取り率が上昇した。離婚後の男性の自殺率が下がった。
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内容自体はとても興味深い。本当に因果関係なのか、単なる相関関係を恣意的に解釈しているのかが全ての根幹。プライバシーや生活の多様性があるのでこれ以上の追加調査は困難だろう。
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結婚、出産、育児について、特に育児では父親の育児と保育園の効果、果ては離婚の効用についてまでをデータをもとにご教示くださる。離婚はさておき、我が身にとって人生の過ぎ去ったイベントばかりなのだが、得てして若き当事者はこういう本を読む余裕もなく、我われが体験を踏まえて次世代に語り継がねばならないのだろう。なまじべったりと親が幼児を育てるよりも、育児のプロである保育士に委ねた方が子どもに有益ってのは納得した。育休3年制ってのは・・・本音を晒すとやばいわ。
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本書は気鋭の労働経済学者による、サントリー学芸賞受賞作である。
副題に、データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実とあるが、「真実」とはいえ、これは、「巷のあやしい言い伝えや、噂話よりは真実に近い」というのが正確であると思われる。
実際に、著者もデータ分析の解釈については、慎重に判断をした上で解説をしている。
もっとも、本書を通じて巷のデータ分析や、そもそものデータが「結構あやしい」かもしれないという可能性に気づくだろう。
分かりやすく刺激的なデータと、データ分析に惑わされずに「家族の幸せ」を選択していくために、有用な本である。
個人的には、伊藤公一郎(2016)『データ分析の力』光文社新書と合わせて読むとより良いと思う。本書により「データ分析そのもの」を理解することで、『「家族の幸せ」の経済学』が、どれほど意味のあるものなのか、より深く理解できるようになるはずだ。
筆者が36頁で述べているように「当たり前」をデータできちんと確認しておくことはとても重要である。
ではまず、私が特に面白く感じたデータをここで紹介しておきたいと思う。
「図表1-4:出会いのきっかけ」である。これは、第15回(2015年)出生動向基本調査を基にしている。
多い順に並べると、
1.友人・兄弟姉妹を通じて(30.8%)
2.職場や仕事で(28.2%)
3.学校で(11.7%)
4.街なかや旅先で(5.7%)
5.サークル・クラブ・習い事で(4.8%)
6.アルバイトで(3.8%)
7.幼なじみ・隣人(1.6%)
8.お見合い(6.4%)
となる。
どうだろうか。街なかや旅先で、というのは個人的にロマンチックだなぁと思うが、おおよそ予想通りといったところか。
晩婚化、未婚化が進む現代であるが、ほとんどが恋愛結婚に分類される。
出会いのきっかけ別に、どれだけ関係が続いているかを見るのも面白そうだ。
次に、子供をもうけることを念頭に置く人々にとっては重要なデータ分析結果も紹介されている。
それは、「出生体重が重いほど、出生時の健康状態は良く、生後1年間の生存率も高い(80頁)」ということだけでなく、「出生体重が10%増えると、20歳時点でのIQは0.06高く、高校卒業率は1%上がり、所得も1%増える(80-81頁)」というものである。
つまり、妊娠した女性が健康で、無理することなく出産まで過ごせる環境を構築することが、子供の幸せにとって重要であるということが示されている。
これは、「社会的にも幸せ」なことである。妊娠さんが、忙しく働いたり、不摂生をすれば、赤ちゃんかわ健康に産まれる可能性が低下するのは、当然であるから、妊娠さんには、社会的にも配慮しなければならないということだ。
母乳育児のメリットや、帝王切開のデメリットについても、非常に重要だが、詳しくは触れない。結論からすると、「母乳育児はできるならすべき」、帝王切開は「避けれるなら避けるべき」ということになる。
加えて、「しつけ」において「叩く」のはNGであるということの根拠も示されている。つまり���なぜ体罰はいけないのか?ということだ。
本書によれば、「親が体罰を行うことで、自分の葛藤や問題を暴力によって解決してよいという誤ったメッセージを伝えることになってしまうため」である。
体罰により育てられた子供は、他の子供に乱暴しがちで、問題行動を起こしやすくなるという、日本の研究結果もあるようだ。
このようにみると、やはり「子育て」において大切なのは「母の選択する権利の尊重」と「周りのサポート」であると言えるだろう。
さらに、本書では今述べた「周りのサポート」に当たる内容だが「子育てのプロ」としての保育士さんにスポットが当てられている。
本書の言葉を借りると「子供にとって育つ環境はとても重要であるけれど、育児をするのは必ずしもお母さんである必要はない」のである。
認可保育所がより信頼できるのはもちろんだが、本書では、日本の保育所の質の高さに言及した上で、家事に仕事に忙しいお母さんが「無理なく」子育てをするために、保育士さんに頼り、安心して家事や仕事をすることを勧めている。
一方で、保育所の質にはバラツキがあるため、質の良い保育所がこれまで以上にふえるべきであること、待機児童問題の解消を優先すべきこと等も主張している。
筆者が説くように、幼児教育の充実には大変なお金がかかるが、その成果は犯罪の減少に見られるように、「社会全体に薄く広く」受け取られるため、その費用を「税金によって薄く広く」負担することは妥当である(215頁)。
個人的には、ここがポイントだと思っていて、経済学用語では、「幼児教育に正の外部性がある」とも言えるが、このように、幼児教育の充実は、「家族にとって」だけでなく「社会にとって」も重要なことなのである。そして、このことを「社会が認めなければ」前には進まないと強く思うのである。
煎じ詰めていえば、
「人間にしっかり投資をする社会」を構築してこそ、「家族の幸せ」が実現できるのではないだろうか。
本書は、とりわけ、未来のお父さん、お母さん、先生にオススメしたい。
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個人的に「イクメンの経済学」はためになった。元々感じていたとおり、客観的合理性の観点からは、育休取得には良し悪しある(むしろキャリアにはマイナス?)との調査結果。
何でも理屈で納得したがる男子にはオススメできる本かと思う。
とはいえ、自分の幸せは自分にしか決められないので、こういうものも参考にしつつ、悩みながら前に進んでいきたい。
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結婚、出産、育児、保育園、離婚についての「常識」に対し、アカデミックに分析した内容です。
家族がテーマだと、感情論になりがちです。きわめて私的な世界です。合理的だとか科学的に信頼できるなど優位性があることも、分かっているけどあえてそれを選択しないというケースは多いかと思います。
だとしても、「何となく」で語られてきたテーマを、学術的な立場で白黒つけてくれた本書は、たいへん意義があります。
明確な根拠がないまま、昔から言われている通りにしているのもおかしな話。一方、科学的に正しいことを知り、その上で、それを選択しないという考えは「あり」だと思います。
なお、タイトルから、子育て真っ最中の方の関心を引くかと思いますが、本書は、「我が子に与える教育」の話ではなくて、社会としてどのような政策がコストに優れ、適切なのか、という内容です。
「子育てが仕事のスキルアップにつながる」は、同感です。1人でも多くの父親が、このことに気づいて積極的に育児に参加してくれることを願います。
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タイトル&見出しに惹かれて読んでみたが、正直内容の薄さ&チグハグさに苛立ちを覚え、最後まで読み終えるのに苦痛を感じた。
データを元に結婚・出産・子育て・離婚について述べているが、主観的意見をサポートするデータの羅列が多くみらた。多角的な視点に欠けており、都合良いデータ&支離滅裂なデータ情報が散見された。
あまりにこの本で紹介されてる内容が一般的な意見ばかり、しかも、この意見がどれだけ合っているかを証明することに意義がある、と説明しているが、内容が薄すぎて説得力に欠ける。
持論がいかに正しいかを周りに知らしめたいだけのように感じた。
また一部の内容において、政府の政策を擁護するかのような内容の箇所がみられたり、結論のなくデータを羅列しして箇所が多く散見されたため、この本は著者の自己満との印象が強い。
正直偏見に満ちた内容との印象が強い。
本のタイトルから期待した内容のが全くみられず、ひさしぶりに非常に残念な本だった。
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家族に関して調べたのデータを解説する本
自分でも述べているが、そこまで新しい発見などはあまりない、でも裏付けがあることが大事。
新しい知見はないが、「どのような分析をすればバイアスを回避し結論を言えるようなデータを集められるのか」という視点は参考になる。
少子化①子育てによる暗黙の損失②家庭分業の利益の低下
幼児教育の成果は消えやすい、貧しい家庭の引き上げが効果のメイン。
日本は制度上は育休が恵まれている。給料の割合で出るので育休の充実は貧富の差の拡大につながる。
共同親権により、養育費の受け取れる確率の上昇
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筆者が書いている通り、当たり前と思われることをデータで検証することは大切だと思う。データ分析の仕方や示唆の出し方について学ぶ必要性を感じた。