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みんなのレビュー55件

みんなの評価3.9

評価内訳

55 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

土の匂いのするおとぎ話

2001/01/24 10:01

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 映画化されて「エロス」という言葉がキーワードにされていますが、これは風にそよぐ草の音、土の匂いのする遠野物語のような美しい現代版おとぎ話だと思いました。止めることのできない愛情と、どうにもならない運命のあや、全てが素朴な土佐弁にのせられて、荒れ狂う嵐のように心にズンと響きました。

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紙の本

土佐の伝奇ホラー

2003/11/25 08:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る

——獣の姿となり果てて
月日も見えず冥きより
冥き道にぞ入りにける
遥かに照らせ山の端の遥かに照らせ
山の端の月のした
血と血を交じらせて
先祖の姿蘇らん先祖の姿蘇らん——

土佐の狗神憑きの旧家、坊之宮家を舞台にしたホラーです。ずいぶん前に一度読んだことがあるのですが、また読み返してみました。
土佐に伝わる伝承を土台にして、主人公のロマンスを軸にして物語りが展開される、切なくて怖い物語です。主人公、坊之宮美希の性格が繊細なためか、ひどく怖い話なのに、読んでいても嫌悪感を感じません。
美希が十代の頃、そうと知らずに兄と交わって子を成したところから、怪異は発生します。赤ん坊の描写がひどく陰惨で、恐ろしい反面、土佐の『殺生人』と呼ばれる猟師や犬神伝承が興味深い。
女性の方のほうが、感情移入しやすい物語だと思います。

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紙の本

何事もなかったはずの日常の中に、少しずつ忍び寄ってくる非日常。狗神筋とよばれる家に生まれた主人公をとりまく恐怖が、今始まる。

2001/03/15 12:56

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なりてん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 信濃、善光寺からプロローグは始まる。この後いったいどうなるのだろう、と思ったところで場面は切り替わって物語が始まる。読者は、このプロローグが頭の片隅のどこかに引っかかったまま、読み進めることになるだろう。

 物語は、尾峰という高知県の60戸ほどの山村を舞台に繰り広げられる。季節は春。そののどかな情景とはうらはらに、村人達は毎夜、毎夜のように悪夢を見始める。
 そして、何事もなかったはずの日常の中に、少しずつ忍び寄ってくる非日常。徐々に徐々に日常は崩れていき、得体の知れない不安、恐怖が広がっていく。

 この辺の心理描写は秀逸だ。春のすがすがしい風景描写と、主人公の心理描写が対比され、不安、後悔、苛立ちといった感情がより強調されている。
 もう1つ、この物語の登場人物にリアリティを持たせ、狗神筋という、時代錯誤的なものに違和感を感じさせないのが、方言と善光寺念仏だろう。これらが相まってか、知らず知らずのうちに物語の中へと引き込まれていく。

 そして物語が終わり、全てに決着がついたかと思って読み始めたエピローグ。ここで最初のプロローグが不意に思い出される。実はこの物語全てが、次の恐怖の物語へのプロローグだったのだ。

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紙の本

狗神よりも恐ろしいものとは…

2001/01/31 12:58

2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:がんりょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 血、迷信、禁断の愛、呪われた運命に操られる一族。山村の美しい自然とドロドロした人間関係がここに描かれている。
 表面上はにこやかに付き合っていた、心さがない村人たちの差別が徐々に顕在化していく過程は、本当に恐ろしいのは人間であることを教えてくれる。
 タイトルのように、狗神伝説を題材にしているが、条理と不条理のバランスがよく、子供だましのオカルトに陥らないぎりぎりのラインをキープしていて、読んでいて違和感は感じない。
 映画化されたが、この40歳の主人公を元宝塚の天海がどのように演じているのか楽しみである。

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紙の本

善良な醜悪さと魔物

2002/04/03 17:24

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:猫山 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 村の旧家、そして『狗神筋』として、代々静かに恐れ・尊重されてきた坊之宮家。しかし、村に不可思議な事件が起き始めてから、村人の恐れは狂気にも近い形で表面に現れ出した。

 直系の坊之宮美希にまつわる血と禁忌の悲劇。厚い情熱も強い想いもみな、血によるものなのだろうか? 運命と不条理と人の意思。私たちは一体何に動かされていると言うのだろう。

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紙の本

日常と非日常の境界。

2001/09/07 04:18

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:takumi_y - この投稿者のレビュー一覧を見る

 善光寺の戒壇巡りの暗闇の中で行き会わせた女が話し出した高知の山村に伝わる狗神の伝説。この女の人の科白が一等怖かったです。…ええ、ラストも十分心胆寒からしめられましたけれども。最初からどきどきしてしまったわ。何が出てくるかわからないから、わたし暗闇めちゃめちゃ苦手。怖い。善光寺行っても絶対に戒壇巡りだけはすまいと心に決めました。

 主要登場人物が高知の山奥にて紙漉きを方便にしている41歳の行かず後家さんと、赴任してきたばかりの25歳の中学教師だったので、アンナ・カレーニナ(旦那いないけど)かと思いきや、オディプス王(父いないけど)だった…ええ、そんな話です。

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紙の本

群衆心理との暗合

2023/04/23 08:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る

村人に狗神筋と忌み嫌われながら山里で暮らす一族。それまでは表面には現わさず、危うい均衡を保っていたその感情が溢れ出していく。伝承の真偽はさておいても、少しずつ村に浸透していく闇に反応していく村人たち集団の心理の変化を追うだけで、充分に緊迫が伝わってくる。妖はいるのか、いないのか。怪物嗜好が強い自分としては、なかなか姿を明らかにしない狗神という存在に、普段であればもどかしさを感じてしまったかもしれない。今回は、併読のタイミングの良さに、逆に「すべては村人が連綿と引き継いできた暗示でも構わない」と思えてくる。

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2004/11/22 19:50

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2005/01/25 11:32

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2005/11/01 18:32

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2006/06/08 23:50

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2007/01/07 16:38

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2007/03/13 19:12

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2010/05/01 16:32

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2009/06/11 00:14

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