投稿元:
レビューを見る
何もかもが偶然だ。
偶然の集積によってこの世界は出来上がっている。
だから出来事のひとつひとつが、出会う人の一人一人が、かけがえのないものなのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
映画の公開のCMを観て気になったので手に取りました。
「これは君の死から始まる物語だ。」
という言葉から始まり、何か重いものを突き付けられたような
ものを感じながら淡々と物語は進んでいき、
ラブレターを読み上げてられたような感覚になりました。
主人公は売れない小説家、中学校時代の初恋の人の想いをいつまでも
引きずりながら、同窓会へ行き、そこで彼女の妹と再会。
何故か妹は姉のふりをして文通を始める。
そこから物語が過去と現在、表と裏を交差しながら
展開されていき、ノスタルジックな雰囲気や
少しロマンチックな雰囲気などがあり、
点かず離れず、近くて遠いというようなものもあり
これが大人のラヴレターなのかなとも思いました。
あまりにも主人公が中学時代の初恋の想いを続けているので、
切なすぎて最後には自らの命も危ういのではないかと
思いながら読みました。
もう中学校を卒業してから何十年の年月が経っているのに、
これほど一人の一人を想い続けるなんて
本当に凄いと思ってしまいます。
というか中年の男性というのはこれほどまでロマンチックに
考えてしまうのかとも思えてしまいました。
もしこれが女性だったらもう少し話の展開が変わるかとも
想像してしまいました。
この世は何もかもが偶然だ。
偶然の集積によってこの世界は出来上がっている。
だからその出来事ひとりひとりが、
かけがえのないものかもしれない。
この言葉が印象的で、
この後からの主人公の行動が今までとは少し
違ったので今後がとても知りたかったです。
今はネットの時代でこの作品の中に出てくるような
手紙でラブラヴレターを書く人は殆ど
いなくなってきていると思います。
だからこそこんな時代だから手紙の良さがより分かり、
手紙を通じることで彼女と繋がり、
そして自分の想いも彼女の想いもしっかりと
反面教師となって自分に降りかかることになってより現実的で
意識の再確認だと思えます。
なのでこうゆう大事なことはネットなどに頼ることはなく、
自分の心を込めた作業で相手に気持ちを伝えることを
大切にして欲しいなと思いました。
以前の「ラヴレター」は本で読んだことはなく、
確か映画版で少し観たような記憶がありますが、
どんな作品だったかはあまり覚えていないです。
けれど岩井監督の世界感は他の映画などでの
何となく知っていて独特なので、
この作品だけで評価をするのはとても難しいです。
ただ彼女の手紙の中で
何で二人で作った答辞の原稿を我が子二人に送ったのかが
とても気になります。
この独特な雰囲気は本だけでは分からないので、
機会があったら映画も合わせて観てみたいと思います。
投稿元:
レビューを見る
映画を先に観てからこちらを読んだのですが、映画と少し異なりほぼ主人公目線の語りになっていて、映画で描かれていない部分も知ることができました。
そして読んでみてあらためて映画のキャストの素晴らしさがわかりました。原作以上の魅力が出ているように思いました。
投稿元:
レビューを見る
3.8
映画を先に見ました。
映画がイマイチ理解できなかったが、地元仙台が舞台という事で少し甘めの評価で観てました。
映画では表現しきれなかった部分があるんだろうと、小説を読みました。
ほぼ、映画と同じ内容です。細かい部分は違いますが。
作者が伝えたかった部分は映画見た時点のモヤモヤから、少しだけ晴れましたが、スッキリしたと言うほどの解釈は出来ませんでした。
読解力が無いのか、切なくて、最終的には前を向く話なんでしょうけど、スッキリと前を向けるほどスッキリしてない感じでした。
読後感がもうちょっと良くできたんじゃないかと悔やまれる展開です。設定は悪くないんですが、、
それでも点数が割と良かったのは、映画の補完が少し出来たことと、まあ綺麗な話なのでちょっとは前を向けるかなという所でこの点数となりました。
原作を先に読んでから映画を見た方が良いかもしれません。
投稿元:
レビューを見る
映画を観て、小説も読んでみたいと思って手に取りました。映画と設定が少し違うところもありましたが、それほど違和感を感じることなく読むことができました。
映画を先に観ているせいか、読んでいても同じ場面で映画のシーンが蘇って、泣いてしまう部分もありました。
主人公の心の中では、きっと彼女は生き続けるのだろう、そして小説を続けて生きていくのだろうと思いました。
岩井俊二監督らしい映画でも感じられた、柔らかく優しい雰囲気が随所に感じられました。
投稿元:
レビューを見る
これは私の勘違いなのですがラブレターの続編的なものと思っていたけど、全く違う世界の話でした。
それとは関係なく、
主人公に魅力を感じられずイライラしてしまい読後もなんだこの情けないおじさんとしか思えなかった。
投稿元:
レビューを見る
面白くなかったな。
どっかの売れない小説家と初恋の人との文通。
作家が書いた作品っぽいね。
人生経験が作家だから仕方ないか。
私には合わなかったな。
投稿元:
レビューを見る
本が先か、映画が先か。という議論があって、普通は、どちらでも良い、というのが結論なのだけれども、この文庫本に関して言えば、映画を先に観るべきだ、或いは小説を読んで忘れかけた頃に映画を観るべきだ、というのが私の偽らざる感想です。何故ならば、小説を脱稿しておそらく一年有余、脚本化に当たって大きな変更があったからで、小説を先に見ていたらそれが気になって鑑賞に集中できなくなるのが目に見えていたからです。私はラッキーだった。映画を観た翌日に、コレを紐解き、そして一気読みしました。
映画を先に観て良かった。登場人物は既に、松たか子、広瀬すず、庵野秀明、森七菜、豊川悦司、中山美穂、神木隆之介、福山雅治以外の風貌と「声」以外では脳内変換出来なくなっています。ある程度は書いて良いのかもしれないけど、あえて粗筋紹介は省略します。ただ、何度も写された映画のCM映像は、わざとミスリードする様に作られているということは言っておきたいです。仙台の雨に濡れた遠野家、透明な少女たちの佇まいは、映画ならではでした。こっちは、単なるノベライズではありません。独立した小説でした。「ラストレター」の意味は、映画と小説では違います。
映画を観て違和感を覚えた方に言っておきたい。昭子祖母の老いらくの恋の経過があまりにも急展開だったのは、映画マジック。小説では、ちゃんと当たり前の時間が流れていました。
松たか子も、広瀬すずも、庵野秀明も、森七菜も、豊川悦司も、中山美穂も、神木隆之介も良かったのだけど、唯一福山雅治が2回「真相を知る場面」があって、その演技に納得がいかなかったのが、私がこの本を紐解いた動機です。結果は、小説でも描写できていませんでした。けれども、ストーリー全体を見渡した時に、私は福山のあの演技は未だ不十分と思っています。
男には、人生を左右するような「失恋」というものが、一回はあって、それを美しく描いた作品だったと思います。
「岩井俊二ほどロマンチックな作家を僕は知らない」と新海誠に言わせたのは、「君の名は。」でキュンキュンさせた世代が女性として成長した今、大人の女性としてキュンキュンさせたいと映画製作者側が考えたからに違いない、と私は踏んでいます。その狙いは、どうだったか。むしろ、小説の方が、あらゆる世代の女性(男性も)をキュンキュンさせるに違いないと、私は思います。
投稿元:
レビューを見る
現在の話と過去の話が行ったり来たりで時々わからないときがあった。読んでると急に出てくる登場人物についていけない気もしたが、読み終わるとそんなことはなかった。
阿藤と美咲が出会ったきっかけは記述されていたが、一体阿藤のどこに惚れたのか。なぜ結婚したのか。それについては理解できなかった。恋愛、結婚とはそういうものなのだろうか。それとも女性は悪い人間に惹かれるものなのだろうか。読者自身の妄想に任せる、という感じだった。映画監督によって、内容が大きく変わるのかな、と思った。
宗二郎の性格もきつめで、美咲と裕里が姉妹であることを表していた。
映画も観てみたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
【いま、君は何をしていますか】忘れられない恋。人はなぜ愛おしいと思うのか。忘れられない人がいるのは幸せか。書いては消して書き直し便箋もなくなり…そんな風に手紙を書いた日はいつだったか。今はメールやSNS。ただ連絡先を聞かないと連絡できない。個人情報のこともあり卒アルには住所記載ないから手紙も書けない。手書きの手紙はやっぱり美しい。直に書かれた文字に触れて心が弾みキュンとなる。恋は盲目、愛は?絆とは?SNS、メールでのラブレターで行き違いの恋もあるよね。淡くて切ない。人の温もりを感じたくなる恋愛物語。
投稿元:
レビューを見る
ずいぶん前に『Love Letter』を読んだ。映画も見ました。それ以来の岩井俊二。この作品も映画で観てみたくなりました。岩井さんの作品は映像の方がしっくりくるような気がします。
投稿元:
レビューを見る
映画鑑賞後に読んでみた。
映画とは異なり大部分が鏡史郎の一人称で語られるため、鏡史郎の感情の動きがよく理解できた。また映画では語られなかったエピソードも多々あって、映画の登場人物をより深く知ることができた。
鏡史郎と未咲の間に残ったわずかな結びつきが、時空を超えて本人達だけでなく裕里や鮎美、颯香をも救うことになったと考えると、温かい終わり方のように思えた。
投稿元:
レビューを見る
映画を観た後に読んだけれど、また映画が観たくなる。
その後は、少し時間をおいてまた本に。
多分、そうすると思う.
投稿元:
レビューを見る
本を読んでいないけど、映画を観てどうしても感想を書きたかったので。記録。
美しい。
なんでこんなに日常を綺麗に楽しく切り取れるのか。
例えば、どうして早く会いにいかなかったのか、なぜあんな男を選んだんだ、男運がないわ、、大学で一体何が、、広瀬すずと森ななちゃん可愛い。。。
そんな単純な感想が出てくる後に、あぁそんなことはどうでも良くって、人間の脆さや、弱さや、汚ささえも、岩井俊二監督は、なんで全て丸めて美しいものに変えてしまうんだろう、と思った。
何がどうとか、どうして、とか、そんな理論的な話は全く必要のない、映画や人が作る作品という、真髄がここにある気がする。美しい絵を見た時と同じで心にそのままくる感じ。
いつか本を読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
映画とは違う視点で描かれていて、映画を観てから読むと二度面白かった
鏡史郎視点だったり、裕里の視点だったりで物語が進んでいく
映画を観て原作読むのがオススメです