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昔話や伝承のなかで異端として扱わられる女性達に友人のように寄り添う文章で紹介してくれる。
皆「自分」でいただけなのだ。
やまとなでしこなんてくそくらえ。
鬼を拝んだお婆さんとちょうふくやまの山姥が特に好き。
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昔話の女性たちに思い入れて書いたエッセイ。
昔話は当然男目線で書かれているものが多いので、今の女性の感覚からするとおかしな、不条理な話が多い。
筆者は「はじめに」で語る
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物語はなぜか、彼女たちの悲しみや苦悩をなんとなくスルーしたまま進んでいきます。
ーーそういう話だから。そういう風に決まっているから。
でも、みんな、本当に平気だったのでしょうか。怒っていなかったのでしょうか。
怒っていいんだよ、と言われる、言える時代になってしばらく経ちました。いやだと思ったら声を出せる。運命だと受け入れず、拒否したり、怒りをあらわにできる。
それでも、怒るのは難しいことです。始めるのも持続させるのも体力を消耗します。「また?」と面倒な顔をされたり、その瞬間の表情を切り取って感情的だと言われたり、すぐに十分な手ごたえをかんじられない場合もあります。怒りが薄れていく毎日に罪悪感を抱くこともあります。
(中略)
これは昔話の女の子たちと「ああでもない、こうでもない」と文句を言いあったり、悲しみを打ち明けあったり、ひそかに励ましあったりして、一緒に生きていくための本です。
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筆者の昔話の発掘力、昔話の女性と周囲のおかしな登場人物たちの動きにたするツッコミがかなり面白い。
そのツッコミと、女性たちの共感と、なぜそういう風になっているのかの想像力はそのまま、文学の深い鑑賞につながるものだと思います。
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伝説、物語などに登場する女性のはらだ氏による新解釈。友達に語りかけるようなざっくばらんな口調で、昔々の出来事を要するに今で言えばこういうことじゃんって調子でめったぎり。ほんと女って苦労してるのかも。
雨月物語の磯良が良かった。
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●なぜ読んだか
→タイトルと帯のコピーに惹かれた。
“今ですら生きづらいのに昔やばくない?”
の言葉に、確かに…!と思い手に取ってみた本。
●感想
→なんだか時代を超えて昔の女性たちから励まされているような、そんな元気が湧いてくる本。
日本書紀や古事記、今昔物語、平家物語など
歴史書に登場する女性にスポットライトをあて、
“これって今だとどうなんだろう“と現代に置き換えてあれこれ考えるきっかけになる。
歴史書もライトに今風にあらすじを紹介してくれているので非常に読みやすくポップで面白い!
“女性”として生きていく上で元気をもらえる本でした
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神話や昔話に登場する女性を現代軸で考察し、昔の女の子も大変だよねぇ~っと労う感じの内容。
私自身は、昔は昔今は今と割り切って考える方なので、あまり共感は出来なかった。
あと、カタカナ語が頻発したり、著者の解釈もなんだかサブカル系(?)ぽい独特なノリだったりするので、合わない人は合わないかも
(サブカル系のノリ、若い頃は好きだったが今は寒い… 笑)
各話の内容を大まかに分かりやすく紹介してくれている所は良かった。
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ずっと気になっていてやっと読めた。
フィクションでも昔のお話でも、「女らしさ」とか「普通」の規範から外れた女性たちが強く逞しく生きていたんだって思うだけで元気付けられるものがある。
八百屋お七とか、恋に恋して情熱的でガチで強いし、とりかえばや物語の双子とか、生きてるだけで抵抗、感あった。
古典自力で探すのは怠いけど面白い話いっぱい詰まってるなあ……というかこの作者の語り上手いなあとか思った。
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前作の続編になるようだが、今回はちょっとマイナーな女の子が多い、もちろんアマテラスやとりかへばやのように超メジャーなのも混ざってはいるだがまるで知らない物語も多かった、その上著者の妄想の連発でちょっとついていけなかったかな、このシリーズもこれで打ち止めって事でいいんじゃない。
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前作に引き続き「静かなる抵抗」編もとてもよかった。言語化できないもやもやを晴らしてくれてありがとうございます。心に残る言葉がいくつもあり、書き写した。読んだそばから忘れてしまうタイプなので、折に触れて見返してまた勇気をもらいたいと思う。