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かつて存在していたかもしれない、昔々の女の子たちを深い敬意で「生き直す」。通り過ぎていった彼女たちの痛みや悲しみ、怒りに足を止める。怒り続けることは疲れること、それすら肯定してくれる。はらださんの解釈に、私も生きてていいんだと少し体が軽くなる。
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昔話は昔から好きで、地域の民話などをよく読みました。親が買った日本の文学全集の雨月物語などを読んでみたり、子供のころから不思議なお話が大好き。でも読むと主人公たちに対して理不尽な展開が多く、女性たちの気持ちは無視していいの?と何度も疑問を持ちました。この本はまさにそれに応えてくれています。どうしてこうなったのか、ああでもないこうでもないと考えてしまっていた私の心の代弁のよう。石になったり火をつけたりは実は彼女たちの抵抗だったんだと気づかされて溜飲が下がりました。「ヤバい女子」がんばれ!応援したくなる読後感です。
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思ったよりヤバくは無いと思った
タイトルに引きづられて無理矢理ヤバいと言ってる感があり、文章の書き方もやや粗い印象で所々読みにくかった
題材は面白いのでヤバいに固執せずに書いてあったらもっと面白かったかもなぁ
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第一弾と比べるといくぶんマイナーなラインナップだったせいかやや、パワーダウンの印象。でも、前著と同様、様々な昔話の女子たちの気持ちをすくい取る姿勢がとにかく好印象。何百年も後の現代にこうやって気持ちを理解しようとする試みをする人がいることに本人たちも喜んでいることだろう(創作だんだろうけど)。一番グッと来たのは「アマテラスオオミカミ」。あとがきに書かれた「題材にする昔話を探す方法」が興味深い。
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うーん。ファーストインプレッションと目次を見る限りすごくワクワクする作品だったのだが、読み進めていくと……。
こじつけ感マックスだったりしてあまり面白くなかったな〜。
ところどころ学生時代に習った物語が入っていて懐かしく感じた。
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前作に比べて選出された題材が少しマニアック。
流れで読んでみると、女性を記号、役割として扱ってる物語が多い印象。物語の作者の性別が記載してあると、より楽しめたかも。
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伝説、伝承に登場する女の子たち。
「鬼女、紅葉」は本当に悪女だったのかと思う。
好きでもない男と無理やり結婚させられそうになった、嫌だから身代わりを送り込んだ、好いた男の子供を孕み、正妻に邪魔されて田舎へ移り住み、村人を手助けして崇められる……。
人には二面性がある。
則天武后も、西太后も悪女と言われたが、一方で繁栄や、それまで虐げられてきた人々の地位向上なども行った。
一方では確かに悪い面もあるが、一方では素晴らしい功績も残す。
なんだってそうだ。
ものの見方で人は変わる。
ただ、女性だと、悪い方に描かれがちだ。
それは為政者が多くは男だったせいか、それとも、本当に女の方が悪いのか。
「尾張国の女」などはまさにそれ。
単に力が強いというだけで、夫には離縁され、商人には絡まれ、現代と変わらないなあという気がする。
女性アスリートは、やれ可愛いとか可愛くないとか言われ、化粧すれば調子乗ってる、競技に集中しろよ、なんて言われる。
「お前らにカンケーねーだろ!」「私は私のやりたいようにやってるだけだ!」と、思っているかもしれない。
かくいう私も本人ではないので、本人たちは大して気にしていないかもしれない。
罵倒も同情も、所詮外野の声だ。
「とりかへばや物語」も学校の古典で登場するが、これもまた現代と変わらないところに、もやつく。
180ページ「『一見フェアなトレードっぽい理不尽な交換条件』は今も私たちを取り囲んでいる」は全くそうだ。
「女/男の単純な二分化は、生殖のシステムという巨大な後ろ盾に守られた、最も思考停止しやすい分類」に首がちぎれそうになるくらい肯く。
この国は変わる気がないのか。
5年後、10年後には変われると良いな。
生まれ育った国が、バカな国だなんて思いたくない。
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初っ端の「鬼を拝んだおばあさん」で泣いてしまった…。推しがいる人はわかる、わかりみ、わかりすぎる…ってなると思うの…。
あいも変わらず出てくる男のろくでなし度、ぼんくら度が高い。「結婚相手の連れ子の器量が悪いから殺した」「駆け落ち相手が病に伏せって足手まといになったから殺した」スサノオノミコトはお姉さんのアマテラスのところで好き放題してほんとクソだし、コノハナサクヤヒメの夫も…。その中で、女たちがどんな抵抗をしたか怒りを表したか。あーー!今作も面白かったです。
特に好きだったのが先述した「鬼を拝んだおばあさん」
「磯良(雨月物語)」
「尾張の国の女(今昔物語)」
「北山の狗の妻」
「アマテラスオオミカミ」
「松浦佐用姫」
「ちょうふく山の山姥」
「山姥と百万山姥」
北山の狗の妻の話は異類婚姻譚が好きなので、ロマンチックな解釈をしたい。ちょうふく山の山姥や、百万山姥は表題の怒りや抵抗とはちょっと違うかもだけれど、お話に出てくる二人の関係がとても興味深くて心に残る。
たまにこじつけというか、話の繋がりが飛んでいるように感じて「ん?」ってなるところもあったけれど、楽しく読めました。
筆者の文体がほんと好き。
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優しくて、パワフルで、軽やかなイマジネーションが、千年前の女の子たちとあなたを自由にする新感覚エッセイ「日本のヤバい女の子」第2弾。女の子たちがわいわい語り合う4コマ漫画も収録。
前作が面白かったので迷わず購入。これこれ、求めていたのはこれですよ。私、古典とか苦手なんですけど、思いつきもしない発想で物語の彼女たちを自由に解き放ってくれるような感覚にしびれます。読んでいるとなぜか元気になれる。今も昔も逆境に立ち向かう女子たちの「抵抗」が決して卑屈なものではなく、生きるために当たり前の権利を使っていただけなんだなと思う。印象に残ったのは怪力の女子。普段は見せびらかしもしないで、普通に暮らしてたのに。意味不明なちょっかいかけてくる奴っているよなー。失ったものもあるけどスカッとする話。また続編読みたいな。
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すっごいパンチの効いたヤバい女の子たちから元気もらえる。
静かな抵抗も全然静かじゃない抵抗も、パワー漲ってた
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昔のお話を知れるのは勉強になった。
4コマ漫画が可愛い!
鬼を拝んだおばあさん
尾張の国の女 怪力
アマテラスオオミカミ
絵姿女房が印象に残ってます。
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以前出されたものから読もうと思っていたのに、間違えて新しい方から読んでしまった
各話の最初の3行ほどと、最後のアスタリスクから先が唐突すぎて、いる?って感じだった
他は読みやすくてよかったかな
一気に読むより各話少しずつ読めばよかったかも
食傷気味
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日本の古典に登場する女性たちの行動における意思を現在の視点から推測してみるという内容。
ポップなタイトルや表紙とは裏腹に、一つ一つの物語について、それに関連する話についてとてもよく調べられていて面白く説得力のある内容だった。
昔話では女性の行い、怒りや恨み、それに至る心の流れがスルーされているという指摘が印象的だった。女性が怨霊になって人を殺す前に止められたのではないか、誰かが慰めてあげればそれで救われたのではないかという考えがとても優しく、彼女たちに心から寄り添っていると感じた。
この本で紹介されている女性たちは物語に登場する前から様々なレッテルを貼られ、そのレッテル通りの行動を強制されているように感じた。しかし実際の世界では私たちの人生は役割ベースで物語の最後まで決まっているものではないと思う。途中で思いもよらない出来事があり、それによって感情が動き、自分自身の考えや生き方が大きく変化したりもする。だからこそ一つの視点から人を判断するのではなく、一行ではまとめられない物語がそれぞれに詰まっているということを忘れないようにしたい。
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1つのお話が5ページ前後で終わるため読みやすいし,区切りもつきやすい。
昔の話を今の価値観でツッコムのは少しおかしいような気もするけれど,共感できることも多い。どの時代も女の子って大変だ〜〜〜
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過去作が好きだったので続編も読んだ。
神話や民話を学問的に解説するのではなく、あくまでも物語の女たちを題材として、現代の女たちを元気づける本。なので、ちょっと強引に感じるところもあった。
各話に出てくるイラストがモダンで素敵。個人的には、山姥とおばあさんが並んでるイラストが一番好き。