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<目次>
序章 令和から見た日本近現代史
第1章 立憲革命としての明治維新
第2章 日清戦争と東アジア
第3章 日露戦争と近代国際社会
第4章 第一次世界大戦と日中対立の原点
第5章 近代日中関係の変容期~1910年代から1930年代
第6章 政党内閣と満洲事変
第7章 戦間期の軍縮会議と危機の外交~第二次世界大戦への道①
第8章 「南進」と対米開戦~第二次世界大戦への道②
第9章 米国の日本占領政策とその変換
第10章 東京裁判における法と政治
第11章 日本植民地支配と歴史認識問題
第12章 戦後日中関係
第13章 ポスト平成に向けた歴史観の問題~戦後から明治へ、さらにその先へ
<内容>
2015年から自民党本部で開かれた「歴史を学び未来を考える本部」の講義を基にしたもの。まあ、そんなに偏向はしていない。文章を分かりやすい(と言うことが問題なのか?)。分析も穏当な気はする。学校の授業でもこうした視点を使う必要はあるのかもしれない。
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令和から見た日本近現代史 / 山内昌之 著(1947-、札幌市、中東史)
立憲革命としての明治維新 / 瀧井一博 著(1967-、福岡県、法学)
日清戦争と東アジア / 岡本隆司 著(1965-、京都市、東洋史
日露戦争と近代国際社会 / 細谷雄一 著(1971-、市川市、国際政治学)
第一次世界大戦と日中対立の原点 / 奈良岡聰智 著(奈良岡聰智、青森市、日本史)
近代日中関係の変容期 / 川島真 著(1968-、東京都、東洋史)
政党内閣と満洲事変 / 小林道彦 著(1956-、熊谷市、日本史)
戦間期の軍縮会議と危機の外交 / 小谷賢 著(1973-、京都府、西洋史)
「南進」と対米開戦 / 森山優 著(1962-、福岡市、日本史)
米国の日本占領政策とその転換 / 楠綾子 著(1973-、神戸市、政治学)
東京裁判における法と政治 / 日暮吉延 著(1962-、東京都、政治学)
日本植民地支配と歴史認識問題 / 木村幹 著(1966-、東大阪市、政治学)
戦後日中関係 / 井上正也 著(1979-堺市、政治学)
ポスト平成に向けた歴史観の問題 / 中西寬 著(1962-、池田市、政治学)
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明治維新からポスト平成に向けた歴史認識問題まで。特定の歴史観やイデオロギーに偏らず実証を旨とする第一線の研究者による入門講義
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わかりやすい。まずこの本を読んでから、ちくま新書の昭和史講義を読むとステップアップになって良いと思う。
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面白い 見識のレベルに圧倒された
日本史の復習ではなく、うーむと考えさせられた論点多
1.徳川家康への高い評価 正論だが受けない
天下の政は重箱をすりこぎで洗う
細かいことに干渉せず
才能や知恵ある者を使えず、役に立たない者と議論不可
家康の大きな構想力→江戸システムの実現
トップエリートの達観 上洛で討たれても戦争より可
「覚悟」日頃から読書・哲学・歴史に親しむ
2.満洲の返還期限 認識されていない
3.戦略人材の枯渇・育てられなかった
日米開戦の失敗
面子と意地を優先
4.
5.
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明治維新からの日本近現代史を、14人の精鋭が講義する。
世界史と融合した新しい歴史を模索するとともに、明治以前の日本との関連性にも言及する。
「パクス・トクガワナ(徳川の平和)」
「最高のオムレツを作るためには、割るべき卵の数に制限はない」
この本の出発点が、自民党で行われた「歴史を学び未来を考える本部」での講義が基になっている。
歴史を語れる政治家が、どれほどいるだろうか。
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学生時代の歴史の授業では,どうしても手薄になってしまいがちですが,今の日本にとっても重要な現代史を,一通り学ぶことができます。
一流の学者の方が執筆しておられることもあり,なかなかすらすらとは読み進められないところもありましたが,ニュートラルな記述でありつつ,こういう見方もあるのかと非常に興味深かったです。
特に対外関係に関する歴史について,諸外国それそれの事情があり,一筋縄でいかないのも当然だと妙に納得しました。
今後の日本のありようを考える上でも,歴史を知ることは必須だと感じました。
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国際関係を中心とした日本近現代史の入門書。自民党の「歴史を学び未来を考える本部」での講演をもとにしており、当代一流の歴史学者たちがそれぞれの専門分野のエッセンスを講じている。
講演をもとにした入門書という性格上、個々のテーマについては、あくまで概論という感じで、そこまで深掘りされた内容にはなっていないが、明治から現代までの日本の対外関係史の最新の知見をざっと通覧するのには最適の内容となっている。
特に、木村幹氏の「日本植民地支配と歴史認識問題」は、「植民地とは何か」ということについての考察など、当該テーマを考える上で本質的な内容となっており、たいへん参考になった。
現在の政治を考える上でも、本書の「あとがき」で指摘されているように、「無限の宝庫」としての歴史から学ぶことが大切であると再認識した。
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1920年代には、日本政府は、朝鮮半島や台湾等からの労働者の移入を制限し、これを厳しく取り締まっている。しかしながら、この状況は日中戦争が開始され、大量の人々が兵士、さらには労働者として動員されるようになると一変する。植民地からの人的資源に頼らざるを得なくなった日本政府は、これと並行して植民地の人々の「日本人化」も強化した。植民地住民が本土の人間と同じ生活習慣や価値観を持ってくれなければ、戦時体制の維持が困難になるからである。こうして、現地語教育が廃止され、神社参拝が強制され、さらには個々人の名前をも日本人化する創氏改名が行われることになる。そしてこのことは、あたかも植民地支配全体を代表するかのように言われる問題の多くが、実は50年あるいは35年にわたった長期の植民地支配の、最後の5年あまりに集中して現れたものであることを意味している。当然のことながら、この短い時期の状況の理解を前提として、日本による植民地支配を議論することは誤りである。
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どちらかというと硬派な日本近現代史。外交が多めかな。確かに政治外交史は重要だからね。木村氏の論説に触れることができてよかった。皆さんバランス感覚が良い。序章で山内さんが家康をほめたたえているのはなんか面白かった。
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自民党が2015年から2018年まで歴史の勉強会をしていたようで、その講義録を書籍化。明治維新から150年分を300ページで語っているので、内容的に濃いとは言えないが(それなりに詳しく知るためには各講の参考文献ぐらいは読む必要はあるだろう)、勉強会参加者は少なくともこのレベルは押さえているという理解でよいのだろうか?なんなら、試験やレポート課題を与えればいいのにと思ったり。いずれにしても、歴史学者による政治家教育は必要だろうな。
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特定の歴史観やイデオロギーに偏らず実証を旨とする第一線の研究者達により、日々蓄積され塗り替えられる日本近現代史の研究成果。
序 章
令和から見た日本近現代史
ヘロドトスの「悪意」から劉知幾の「公平」へ
山内昌之
第1章
立憲革命としての明治維新
瀧井一博
第2章
日清戦争と東アジア
岡本隆司
第3章
日露戦争と近代国際社会
細谷雄一
第4章
第一次世界大戦と日中対立の原点
奈良岡聰智
第5章
近代日中関係の変容期
1910年代から1930年代
川島真
第6章
政党内閣と満洲事変
小林道彦
第7章
戦間期の軍縮会議と危機の外交
第二次世界大戦への道①
小谷賢
第8章
「南進」と対米開戦
第二次世界大戦への道②
森山優
第9章
米国の日本占領政策とその転換
楠綾子
第10章
東京裁判における法と政治
日暮吉延
第11章
日本植民地支配と歴史認識問題
木村幹
第12章
戰後日中閔係
井上正也
第13章
ポスト平成に向けた歴史観の問題
戦後から明治へ、さらにその先へ
中西寬
おわりに
「無限の宝庫」としての歴史
細谷雄一
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全部が全部、頭に入ってきたわけではないのだが、歴史を勉強する人はさすがにいろいろなベクトルを同時的によく観て、それを体型立てた意味付けができるのだなと驚く。
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「歴史に学ぶ」とはどういうことなのかを突きつけられた。
後知恵バイアスのメガネを外すのは難しいことである。
しかし,左からでも右からでもなく,フラットに事実をつぶさに観察することで"いま,ここ"にある問題への教訓を引き出すことができる。
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日本近現代史講義というタイトルだが、主に扱っているのは東アジアとの関わりについて。日本の近現代史を扱おうとすると、自然とそうなってしまうのだろうけど、ややタイトルがミスリードであるような気がした。