紙の本
真の犯人
2020/10/13 15:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る
出だしから奥さんの倫子さんが犯人なのはどうなの???と思いつつ読み進めていて出向先の高森さんはなんか本社の人に操られこの人もかかわっているのではないかとか余計なことを考えつつ、裁判が始まるときには主人公の母親有力視していたがなんと。。。。面白くてつい寝るのも惜しんで読み切った。
刑事がこの作者の別の作品に出てるとのこと、読んでみたくなった。
紙の本
二転三転
2020/08/08 18:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大企業の権力争いを繰り広げる役員どもがそろいもそろってロクデナシ。
主人公が飛ばされた先の上司もロクデナシ、ついでに主人公もイマイチと男性陣がとにっかくダメな感じです(笑)
一方女性陣。殺人容疑の妻、その妹、高校生になったばかりの娘、弁護士先生、ついでに認知症の母、大人しいだけと思ってた妻の母、
みんなそれぞれ気持ちが強くて凄いよ怖いよ。
誰が殺したのか最後の最後まで二転三転します。
紙の本
流行に乗りつつ、安定の伊岡流ミステリー
2019/09/30 19:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近の流行である、中年リーマンの復活劇と思わせるようなストーリーの入りではあるが、読み終わってみるとその他有象無象を寄せ付けない圧倒的な展開。弱者の再生譚にさらに磨きがかかっており、二転三転する状況に読者も困惑する先の見えないミステリー展開は過去作以上に冴えていた。
過去作の登場人物をクロスオーバーさせるのは個人的に好きな展開だったので、ページを捲る手が止まらなかった。
投稿元:
レビューを見る
久しぶりの伊岡さん。やっぱり面白い ♫
真犯人の持つ自分勝手な悪意にあきれる。と同時に世帯主としての賢一の視線の狭さにガックリする。ここまで家族の変調に気付かないお父さんって……。うっすら気づいても向き合おうとしてこなかった夫って……
投稿元:
レビューを見る
帯に惹かれて購入。
終始、歯に何か挟まったような何とも言えない不穏な雰囲気がずっと漂っていたなという印象でした。
一番最初に裁判シーンが登場するのですが、被告は誰なのかこの段階ではわからないものの、あらすじで読む限り、あの人でしょうと想像つきます。しかし、後半にいくにつれて、二転三転と物語が変わっていきます。やっと行きついた真実にたどり着き、また最初のシーンを読むと、違った解釈が見え、スッキリ感と同時に深い納得感が生まれました。
全体を通して、人間の嫌らしい・憎たらしい表現で、読み手側を不快にさせてくれたり、不穏な雰囲気にさせてくれるのは凄いなと思いました。
物語の構成としては、主人公の家族を中心に描いていて、心の変化がゆっくりと書かれています。約400ページ以上あって、少しボリュームがある量ですが、小説の中の時間では、そんなに流れていないので、すごい重厚感があったなという印象でした。
小説に登場する男たちは、ほとんど良く描かれていないように感じました。負の部分が多く、この小説を読み終わった後でも嫌疑しないでほしいなと切に願います。(笑)
投稿元:
レビューを見る
憎んでいた上司が殺された。犯人として逮捕されたのは自分の妻だった。というお話。上司にいじめられ、いやみを言われる場面では、真実味があって、いらいらした。
妻は本当に犯人なのか?何があったのか?気になって一気読みしてしまう本。
投稿元:
レビューを見る
私が賢一だったらどんな反応をするんだろう。
真壁の言葉が心に残った。
内容は最後は一気読みをするくらい凄かったが、賢一の内面を表現する必要があった為か、ちょっと雑音が多かったと思った。
投稿元:
レビューを見る
会社の不祥事の責任を取らされ、田舎会社に飛ばされた主人公藤井賢一は、家族とも離れ、勤め先でも肩身の狭い思いをしていた。
ある時、最近関係が良くない妻から理解し難いメールが届くところから物語が加速し始める。
物語途中で気分悪くしたのが、睡眠薬て眠らせ性行為に及ぶと行った場面。
この作者では以前の「代償」でも同じように眠らせ行為に及ぶクソ人間がでてくる場面があった。これは自分の中では許せない行為であって、これがあるからこそ物語終盤の大逆転を期待して読み進めてしまう。
結局、この物語でカギとなるのは「身代わり」という言葉。
自分を犠牲にしてでも愛する人を守る。それの積み重ねによって事件が複雑化した。
物語中盤の妹優子の家族との位置関係についての伏線が事件の最終的な結末を招いた。
藤井賢一自身も家族に対する考え方が間違っていたことに気づく。
そしてこの物語で面白い登場人物が真壁刑事。
他の刑事とは少し違う彼がいることにより、作品がより面白くなったと思う。
本当に妻が犯人なのかと気になり最後まで一気読みしてしまった作品となった!
投稿元:
レビューを見る
製薬会社に勤めている中年のサラリーマンが左遷をさせられ 、
一通の不可解なメールから家族のトラブルへと巻き込まれるミステリー。
前半では主人公の中年サラリーマンの仕事がらみの
左遷や派閥などのことが描かれていて、
ちょっとうだつの上がらない人だなと思えてしまいした。
そして不可解なメールから事件に巻き込まれたことによって、
徐々に家族の外部しか見えていなかったものが、
徐々に内部に近づくことになり今まで見えなかった
家族それぞれの核心まで触れることが出来て
ある意味この事件があったことで
自分の立場を見直せることが出来たて良かったのでは
なかったのかと思いました。
中盤から犯人が分かるのですが、そこから真犯人になるまで
一転二転していくのがちょっと無理矢理な感じがしました。
けれど、犯人となった人物から犯行動機を聞くと
そうなってしまうのもいかしかたがないという気持ちにもなりましたが、
こんなに同じ環境で育っても違うものなのかと考えてしまいました。
女はある意味怖いなとも思えたり、
本性が表れた所ではまるで別人のように
豹変しているのが更に怖さが増しました。
ある登場人物の言葉で
「自分のことを棚に上げて言わせていただきますが、
愛するということは、何があっても信じることではないのでしょうか。
そしてわが身に代えてもかばうことではないでしょうか」
ということもあり、
この作品からはまさに「中年男の鈍感さは、それだけでも犯罪」
というのが印象的であり特徴的だと思います。
読みやすくて一気読みするにはお勧めな作品だと思います。
投稿元:
レビューを見る
「え!」と驚くような展開と、
「は?」と思えるような設定を織り交ぜながら進むストーリー。
しかしページの構成が先へ先へと進ませる編集で、
その1ページをめくった先で誰が何をしたのか、誰が何を言ったのかが気になってしまい、最後まで一気に読み進めてしまった。
鈍感で、考えが甘くて、周りから見下されて生きている中年男が願う、家族のあり方。
この家族の関係が今、より強固に結びついているならいいなあ。
投稿元:
レビューを見る
「代償」でも感じたけれど、イライラさせる人間の描写がじょうず。
今作は主人公の賢一。作中に中年男の鈍感さについて指摘されているけど、鈍感さと言うよりは
勝手さにイライラ。娘とのやり取りにイライラ、
出向先の若い事務員とのやり取りにイライラ。
あと、義理の父親にもイライラ。
こんなにイライラしたのに結末がいろんな意味で「え?」って感じだったから、読後感は悪くない
投稿元:
レビューを見る
犯人以外の主要人物はみんな
当然その行動に正解も不正解も無いけど
何だかんだで他人ことを考えられる人間味のある人たち。
一方的に被害妄想に駆られ
他人の幸せを妬み、破滅させることにしか意識を
向けることの出来なかった犯人には同情の余地も無い。
しかし、倫子の本当の身の上で、命名が「倫子」って。
投稿元:
レビューを見る
揺らいで脆くなってしまった家族間の絆のようなモノ…その大切な絆に向き合っていたような、必ずしもそうではなかったかもしれないような主人公…探り続ける中で状況が二転三転し、次第に明らかになる驚きの真相…実に興味深い!
やや冴えない状況に陥っている主人公の状況が、題名のように「悪寒を覚えざるを得ない…」という様子になってしまう…が、そこから見出すモノは何か?一部には事件に巻き込まれた、犯罪捜査関係者でも何でもない普通のサラリーマンが、事の真相を知ろうと藻掻く感じの物語だが…妻の裁判が始まって、何やら「リーガルサスペンス」と呼ばれるモノのような空気感も醸し出す…
流石に、8月に初版が出て、既に第3刷となっている「好評につき、売れ行き好調」の文庫本である。なかなかに愉しめる一冊だ!
投稿元:
レビューを見る
しょうもない男が、しょうもないまま終わっていきます。真壁刑事が「痣」に登場するらしいので、こっちの作品のほうが面白そうです。
投稿元:
レビューを見る
この本はノーマークだったが、新聞広告を見て惹かれたのでリストに入れていたところ、さっそく中古本屋にあったので買ってみた。
左遷による地方での単身生活、陰湿な上司、上がらぬ営業成績、妻娘の離心、母の認知症、ひとり親しくなる女子社員などありがちな要素のてんこ盛りだが、ちっとも話が進まない中、それでも仄めかされる左遷の経緯と冒頭の法廷場面につながる謎解きを頼りに読み進める。
50頁を過ぎてようやく話が動き出したが、主人公の藤井という男、何の当てもないまま行き当たりばったりに行動し、確かにこういう状況に置かれればそうなるのかもしれないし、女性軍に翻弄されて気の毒だが、心情的にはほだされず。
話の作りはとても良く出来ていると思うが、犯人の心情や動機がいまいちピンとこず、派閥を争う偉いさん兄弟がああいう小物の男に取り合うのも現実味を覚えないなど、話の運びも含めて全体的に好きになれずでした。