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隅田川で元警察官の死体が発見された。
当初は事故と思われていたが、頭部に殴打のあとが見つかり、殺人事件としての捜査が始まる。…
被害者の息子亮輔と親友で刑事の賢剛、被害者の辰司と親友で賢剛の父智士、それぞれの目線から語られるストーリーのどこに秘密があるのか先が気になり、止まりませんでした。
バブル期に起きた未解決の誘拐事件が起こった理由が悲しい。
文中にもありましたが、情が人に間違いを起こさせるという事なのだと思うと、下町ならではということなのでしょうか。
怒りの矛先がそこに向かうことが、浅慮だと思ってしまうと、このストーリーの面白さがなくなってしまうと思いますが、犯人達の周囲の人を思えば、思いとどまって欲しかったと思ってしまいます。
全てが明らかになると、 虚しい気持ちになりましたが、最後の最後まで夢中にさせられ、著者の思うつぼにハマったと思います。
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殺害された父親の過去を探っていくうちに、父親たちが過去に犯した犯罪が明るみになる
情が厚いが故に犯罪を犯した登場人物には共感できず…
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昭和と平成、平成と令和。其々の時代に関わる二人の人物と関係者。その後を対比させながら描いている。が、事件に対するリアリティもなく、登場人物への共感も得られなかった。読者への感情に訴えただけに思えた。
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元警察官だった父親が溺死した。何故、父親は死んだのか。息子や親密にしていた息子と同年代の警察官がその真相に迫る。もしかしたら、父親が警察官時代に犯した罪。これは許されるか否か。法的には許される事件ではない。過ちは過ちである。父親の他に仲間がおり罪に耐え切れず自殺した人もいる。真実を知った上で父親たちの代で犯した罪を息子たちはどう思うのか、、、。
事件の動機のツメが少し甘かったような気がするので、そこは残念でした。
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前作がよかったので期待して読みました。
元警察官が殺害された。
その息子と友人たちが原因、謎を探っていくうちに、とんでもない過去の出来事が発覚するというストーリー。
まあそれぞれいろんな事情があり、やりきれない思いがそういう事件を引き起こしたとしても…あり得ないやろ
というのが率直な感想。
当時の登場人物と現代の登場人物も、誰と誰が親子でどういう関係だったか?
ちょっと続けてしっかり読まないと人物像が混乱するのである。
ちょっと期待外れでありました。
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ラストの余韻がとても良いので切れ味は不問にしよう
親友それぞれの葛藤。どっちが向いているのか、溝は10年後埋まるのか。楽しみだね。
ミステリーとしては、登場人物も少なく理解しやすい。つまり、読めてしまう。どんでん返しがあるわけでもなく、ラストの友の別れのためにあるようなサイドストーリーではないかとすら思うような軽さ。でも久しぶりのミステリーは楽しかった。
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ある警察官の死から物語は始まります。
舞台は浅草。今も人と人の繋がりが濃い
下町です。
そんな下町で生まれ育った二人の青年が
その警察官の死に疑問を抱きます。
二人の青年の一人の父親が、死んだ警察
官であり、その警察官の親友もまたもう
一方の青年の父親なのである。
現在進行の警察官殺しの犯人捜査と、バ
ブル真っ只中の浮かれた状態であった日
本でもあった青年の父親達の若き日々。
2つの物語が交互に章立てされて、徐々
に過去と現在がつながっていく時、真実
が明らかになります。
単なる謎解きストーリーではなく、人は
正義に対してどうあるべきかを強く問い
かける一冊です。
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貫井徳郎の最新作ですが、まさに貫井ワールドの真骨頂と言える人間の闇に迫る内容の一冊でしたね!主人公の無職の亮輔とその親友の刑事の賢剛を主体に展開していきますが、亮輔の父親の謎の死を発端に、亮輔と賢剛の父親で、こちらも共に親友だった辰司と智士の過去の秘密が、それぞれの父親の死に関連していることを、過去の秘密を暴いていき、その全貌がクリアーになっていくという展開でした。過去と現在の話が行ったり来たりして、全ての謎が明らかになり、それをふまえて亮輔と賢剛がそれぞれの捉え方で今後の人生を歩んでいくという人間模様がグッとくるものがありました。
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現在と過去を交互に書かれている。
読みやすいけど派手な盛り上がりがなくちょっと挫折しそうになったけど読了。
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誰かの為に
誰かの復讐のために
誰かの為の
正義は存在しないものだと
思う作品でした
貫井作品は「乱反射」と
2作品目でしたが
どちらもいい作品だと
思いました
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2人の息子たちの現在と、2人の親たちの過去を交互に描きながら真相に迫っていくストーリー。バブル世代なので、大喪の礼前後の国の空気感、バブル期の浮かれたムードが思い出される。「金で人の心は買えないはずだった、日本はそんな国じゃなかった」という言葉が胸に刺さる。残念ながら今この国の情勢に明るい兆しは見えない。息子たち2人が再会を約束する10年後は、どんな国になっているのだろうか。
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うーん、おもしくないことはないはずなんだけど、なんだか生ぬるいというか甘っちょろいというか、もっと闇を掘ってほしかったなぁ
あと女のキャラがダメ。
男性の描く女ってどうにも的がずれてるというか、なんかなぁ。
10年後の約束の時、世の中はどんな風になってるんだろうね。
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途中までは、また救いがなさそうだ・・・って思いながら読んでいたけど、意外と爽やかに終わった。
バブルの時代は小学生だったから実感ないけど、たしかにひどい時代だったんだろうな。
さくらさん、誰だろーって思っていたけど、なるほどね。
爽やかに終わった分、ちょっと物足りないような・・・
あと下町ならではのこのつながりの感情はこの時代ならではなのかな。
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このミス2020に出てたから読んでみた。
重いというよりは深い。
警察官だった父が殺された亮輔。亮輔の父に憧れ警察官になった賢剛。舞台は浅草。
現代の「亮輔と賢剛」。父が何故殺されたのか、亮輔の父の自殺に関連あるのでは、と調査を始める亮輔と警察で捜査を始める賢剛。
バブル期の「辰明と智士」。父の時代の浅草は地上げ旋風。不動産屋の嫌がらせがもとで命を落としたり、生活を狂わされたり。警察は何もしてくれない、できない。ある犯罪を企てる。
交互に話が進む。熱にうかされたバブル期の雰囲気がとても出てる。普通に考えればダメなのに決断してしまったところとか。
辰明や智士は死ぬことによって解放されたのかもしれないが、犯人も浮かばれないんだよな。連鎖しちゃってる。
死んだ父に幻滅を感じる亮輔。仕方ないと思う賢剛。二人の意見は合わないが、10年後にまた会おう。
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父親たちと息子たちの時代が交互に描かれていく構成が面白い。
未解決事件のトリックを亮輔が解決しちゃうのは、都合が良すぎるなと思う。笑
情と、時代への復讐という目的で犯罪に手を染める心理は分からないけど、昭和から平成にかけての移り変わりはそれほど暗い時代だったのかなあ