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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
有名なエピソードのためあっけなく進む。范蠡と伍子胥の対比によって盛り上げている。そしていよいよ次巻、最終巻へと続いていく。
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史実または史書に描写された出来事を拾い、それへ作者自身が解釈を加えて話を紡いでいくのが歴史小説だろう。どのような出来事を採用するかといった取捨選択には作家の考え、つまり作家性が表れる。
本巻も確かに面白かったが、宮城谷の作家性には共感できない点もあった。
諸稽郢の外交交渉での活躍は実に痛快である。彼の弁舌は後の戦国時代に現れる縦横家のそれそのもので、読んでいて楽しかった。
「徹底して理を求めると、ほかの者には不合理に映るのではあるまいか。」『大戦略』より。
「策を好む者は、策に淪没する。」『大戦略』より。
「まともに押しても動かない岩も、梃をつかえば動く。交渉のこつは、それである。」『講和成る』より。
「発想が秀逸でも手段が陋劣では、けっきょく愚策におわってしまう。」『講和成る』より。
「この世には、いかなる財宝にもまさる物がある。それが人のことばというものだ」『雪中の声』より。
「推量の上に推量を積んでも、実像はみえてこない。」『楚への密使』より。
「旅行は人の精神を育てるにちがいない。」『船上の風』より。
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范蠡が楚との盟約に動く。
一方、勾践は臥薪嘗胆。西施は間人に。
驕り高ぶる夫差との対決は最終巻へ。
その時、伍子胥はどう動くのか?
あまり動きのなかった8巻。
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呉の敵となる越もまた孫子の兵法を学ぶ。ここに兵法の法たる所以(ゆえん)がある。
https://sessendo.blogspot.com/2022/03/blog-post_16.html