紙の本
アスクレーピオスの面汚し
2019/10/05 15:40
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投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中には、比喩的に聖域と呼ばれる場所があるが、学校もその一つである。他の場所とは区別されて、神聖視される教育施設では、当然の事ながら、神とは無関係であったとしても、血の穢れは忌避されるべきであろう。
しかし、疫病神のような存在を崇める者がいる友ヶ島では、学校の敷地内で、未成年の少年と少女の生死に関わる闘争が、繰り広げられるのだ。
まるで、島内の全ての場所が、そのものの神域であるかのように、島では不浄な行為が蔓延し、網代慎平は、その疫病神のような存在に居場所を把握されて、執拗に命を狙われる。
慎平や彼に協力する者等にとっては、胸中に抱く絶望と希望の感情は、島の祭礼の日を迎えるまで、同一の不安定な精神状態を指すものの、彼らが勝機を見出せない訳では決してなく、事態は膠着せずに、一進一退の攻防戦が続く。
秘策によって、敵を懐柔する事が、可能となった。
慎平の仲間の数は増えている。
自宅の浴室や入浴施設ではない場所で、慎平の義理の妹の澪は、裸になり、その後、胸中に秘めた思いの一端を、義理の兄に吐露する。
友ヶ島における慎平の交友関係は、家族と他人とを問わずに複雑化して、絶えず、変化する。
部外者ではなくても、深更に、学校や病院には、絶対、立ち入るべきではない。
電子書籍
菱形医院
2022/01/31 22:04
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投稿者:ao - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初の流れではええっ!と驚きましたが、そこからの息もつかせぬ反撃が格好良かったです。しかし、しおりちゃん達家族の形相が滅茶苦茶怖い。シデは予想してる人がいるんだけどどうなのかなぁ。菱形医院の奥で何を見ることになるのかドキドキです。
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総力戦が始まった感じで熱いな。
ミオの証言から色々なことがわかるな。
二周目のモザイクかかってた文字は「コピーできない」とかかな、子は孫を一体しか生み出せないから。
それにしてもいまだに、一周目の中村さんが二周目の情報を知っていた件は解決してないな。なんなんだろう。無意識化では並行世界は統合されてるとか?流石に飛躍しすぎか。
ループする時には、毎回飛んでるようなシーンがあったのに七周目の始まりにはなかったなのと、アランが怪しいのが気になる。
そういえば、英語タイトルがsummer time renderingだったのに今更気づいた。
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遠くで張ってた根津が殺られたため、慎平も狙撃されて、6周目もあっさり、終了。ループの限界も近づくなか、どうなるのか?
と思ったら、その後の7周目が凄かった。
慎平を中心に、皆でアイデアを出しあったバトルの内容が、手に汗握る面白さで、読んでいる私も、予測できない展開に興奮した。ハイネたちを追い詰めるも、惜しくも逃げられる。
が、初の、参加者全員生存に、私も嬉しくなる。
それにしても、朱鷺子の使役能力はすごいな。影に名付けたネーミングセンスも素晴らしい。ハイネに認められた菱形家の人間が使えるこの能力は、朱鷺子の父も使えるということになる。
そして、ウシオの影の能力で、影のミオが仲間になるのだが、慎平側になると、本物の澪と変わらないように見える。ただ、人間にはある、良くも悪くも、周囲への気遣いや恥じらいが欠如しているので、ここでは、ちょっとしたコメディのようになっていて、照れる澪が微笑ましい。
また、この巻で、影の習性がほとんど明らかになるのだが、だんだん劣化していったりするのは、さながら人間のようで、少し切なさを感じた。
慎平たちの次なる目的地は菱形家。
院長がハイネと関わってるのは勿論だが、アランと長く話していた雁切も気になる。カバー裏の校歌の作詞者が、雁切になっているのが、なんかね。校歌の歌詞に、影って入れる?
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控えめに言って最高潮!!
息もつかせぬ怒涛の攻防劇は名シーン名台詞の連続。とにかく高速で場面転換を繰り返し各キャラの戦闘・状況を同時並行的に描いているのだが、この流れがとにかく堪らない。
テンションが終始ピークを保ったまま、およそ100ページ強に渡る長丁場のハイネ戦をまるでワンカット映画のように、どっぷり没入感に浸って楽しめました。ほんとにもう、キレッキレ。
好きなシーンだらけですが、やっぱり朱鷺子は外せない。「暴れなさい 爆弾みたいに 静かにね」(p51)って、何だよこの五七五。最高。丸1ページ使った立ち絵もカッコ良過ぎる。
「フカンするなら 余所見は禁物やぞ」(p93)って慎平の落ち着きもさすが主人公。
極め付けはp109〜p111までの潮の一撃の場面。鳥肌。
全員生存‼︎
ここまででも胸が一杯なのに、まさかのミオが仲間になる超展開。こういうの好き。
ここまで澪ってなにかと不遇なキャラだったので、報われるといいなあ。
なお次巻予告でもミオ全裸ver.が掲載。そりゃさすがにボツでしょう。
「痒いよォ〜〜ッ」(p144)ってさりげないコマもかわいい。
そして一行は間を置かず菱形医院へ。
地下で目にしたのは「お母さん………?」(p178)
え⁉︎
5刷
2022.6.25
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【あらすじ】
慎平のループ能力によって、日都ヶ島に起こった事件の全貌が解き明かされていく。しかしその力にも、限界点が近づきつつあった。さらに、その事にハイネとシデが気づいてしまい…!?
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
感想は最終巻にまとめて記載予定です。
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体育館での決戦。影のミオを仲間に。「好きな人の味方でなんか文句あんのか」という度々出てくるウシオのセリフ、かっこいいね。ウシオからしてみたら自分は慎平と違って人間じゃないけど、そんなのは関係ないのが恋なのだ。