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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代的解釈やパロディ、フェミニズム視点の物語ではない。抽象的な詩のような文章が綴られていく。王女と入れ替わって王子の妃が、王から入れ替わった人間にふさわしい罰はと問われて、毒蛇や欠片を入れた樽に詰めて落とすなどと何故うかうかと答えたのか、死んだ母の面影を見て娘に求愛する父王に対して娘はどんな手段で対抗するか、人魚姫はどんな行動をとるか、青髭と愛し合っている新妻の気持ちは? 万華鏡のように解釈はきらめく。
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童話をモチーフにした短編集。
再話というのは数あるが、誰もが知っている童話がこういう姿に変貌を遂げているのは非常にユニーク。
因みに、著者の本が邦訳されるのは、これが初めてだそうな。他のものも邦訳が出ないものだろうか。
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【収録作品】靴をはいた娘/きこりの花嫁/生まれておいで、愛されるために/あなたが苦しむことはない/名なしの魔物は友だちと名乗った/フェアという名の娘/白灰姫/食いつくすか食いつくされるか/うまくふるまうこと/やさしい重み/川床/小さな贈り物/美女と盤/目覚めの森の美女
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シンデレラや赤ずきん、人魚姫など、有名なおとぎ話を元に、独自のストーリーを作り上げた短編集。
おとぎ話や昔話の再話は日本でもあるが、これは抑圧された環境下にある女性たちのダークな世界で、つねに血の匂いと悪魔的な淫靡な空気に覆われ、原作とはまったく別の物語に仕上がっている。
作者は、児童・YA文学の作家でありながら、詩人でもあるそうで、多くを語らずに短文を駆使した幻想的な文章が魅力的。でも、どう見ても大人向きのこの作品が、児童・YAの賞を複数受賞しているというのには驚いた。
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赤ずきんや白雪姫など、よく知られている昔話や童話を独特な角度でリメイク。ちょっとヒンヤリとした読後感が残る。
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最初の話がものすごくぐっとする内容でその継続を期待して読んだら,二話目以降は私には難しすぎた。
これがYA作品というのにはビビる。
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図書館で。
何作か読んだんですが、あまりに暗い展開が多いので途中で飽きたというかイヤになったというか…
おとぎ話の世界は女の子が「理想の王子様ゲット」って内容が多いので、その展開にケチを付け出したらこうなるだろうなってのはわかるんだけど。
なんとなくですが、現代の人間が「源氏物語」を読んでこんなのアリエナイと文句言ってるのと似てるなぁなんてぼんやり思いました。それはそれで昔はそういう文化だったんだから仕方ないじゃない、と自分は思うんですが。
今の現代でおとぎ話的展開しかなかったらそちらは問題ですけどね
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待っているだけのお姫様じゃなくしてみた、というのはわかるんだが皆魔法に頼ってない?
最後の話だけ王子様が主人公で、苦労してたどり着いたのに姫が目覚めないのはかわいそうだけど滑稽。
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解説にあるように確かに詩的な話。ダークファンタジーぽいけど、グダグダ長くなくて読みやすい。なんていうか、読んでると知らないはずの中世の血なまぐさい空気に包まれるような、嫌〜な気分になる(¯―¯٥)今も昔も、場所によってはこの世は女の生き地獄なのはなんでだろう。女が産まなきゃ男は生まれてこないのに。蜂や蟻みたいに、ほんのちょっとのオスだけの方が、世界は暮らしやすいんじゃない?