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新元号「令和」最初の総選挙投票日――。出世拒否、バツイチ、オーディオ狂で50代ながら捜査一課ヒラ刑事の真行寺巡査長は、その夜、新大久保で焼肉屋の喧噪の中にいた。選挙速報によると、首相の名を冠した金融緩和政策を批判し立ち上げられた新党が、予想以上に議席を獲得しつつあるという。新党支持派の若者たちが盛り上がっていると、店内に怒声が響く。「令和令和とはしゃぎやがって! 」。常のごとく巻き込まれる真行寺だが、このときはまだ、自らが日本経済の裏を覗き見るハメになるとは知る由もなかった……。
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ややこしいシナリオだったが面白かった。きちんと白黒付けずに終わるのがこの作品の特徴かな。無理に決着付けないというのもなかなか味わい深い。
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MMT(現代貨幣理論)のお話と
盲目的な今の日本国民さんの選択の話
ただずーっと恣意的な話にも思えた
森園が5Gを使って中国でライブするというのに
相手はビックアーティストだし、日本でいいし
サンプリングや何かを提供すればいいだけなのに
森園はうじうじしている。
これを見て昔マツコが
テレビチャンピオンのDIY選手権みたいなやつに
デブが乗っても壊れない椅子の
デモンストレーションの人として出てくれませんか?
と言われて断った話を思い出した。
彼女はそれが何かを決定づけてしまう気がして
お断りしたと言っていた
森園はミュージシャンとしての何かを失いたくなかったのかもしれない
戦ってないようでたたかってる
ただMMTの話でいうともう日本人は
ソフトバンクのペイペイを選んでる時点で
中国元を選んでるも同じというのは
ハッとした
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「令和」初の総選挙当日――。首相の経済政策を酷評し躍進する新党に批判的な男が、騒動を起こす。現場に居合わせた真行寺は騒ぎに巻き込まれるが……。
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シリーズ4作面の今回は政界が相手と思いきや、米国や中国も絡むストーリー。政界の登場人物にはそれぞれこの人がモデルだろうな、と思わせるキャラになっていて、ご本人の顔を想像しながら読んでしまいました(妙にしっくりくるから不思議です…)。
米国の脅威が見え隠れはするものの、最終的には中華街の店で一触即発になった程度で”かすった”かなという程度。ラストの埠頭のシーンはまさかの展開でちょっと拍子抜けしたような、乗船が間に合ってほっとしたような…。
5GやMMTやオプトなど現代の世相を思わせるネタが散りばめられている点はもはやお約束、こういった世の中ネタの絡ませ方はタイムリーなところをついていてさすがと思わせられます。本シリーズのおもしろさの一つにこういったネタの一つひとつが「ほんとうに起こるかも」という内容であることではないかと感じます。2作目のブルーロータスで登場した北海道の自動運転研究所は最近トヨタが富士山麓に作ると発表した”街”と似ていますしね。
こういったスケールのある”事件”に対峙する真行寺のキャラはといえば、ちょっと一匹狼的、でも決して上司に対して反発するわけではなく、公務員として守るべきところは守り、それでいて適度にハメを外すという、いわばアウトロー的な魅力に溢れているわけです。こんなキャラが組織としてではなく、一人の人間として事件を少しづつ解き明かしてゆくという構図はやっぱり”絵”になりますね。黒木が登場することで事件解決へと向かうスピードがupするのもよいアクセントになっていると思います。
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もはやミステリーの枠から遠く離れても平気な感じ。新しいジャンルになりつつある。
ただ、こんなに現実をなぞらなくても良いかな?
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新元号「令和」で衆参W選挙に打って出た安倍総理(小説の中では違う役名だが)。
散々安倍批判をした上で、直前に離党して令和新党を立ち上げた小泉進次郎(同前)が大勝。
一方の山本太郎は大したことなく。
主人公の真行寺巡査長は、投票日にサランの誕生日を森園と一緒に祝っていた。
そこでの酔っ払いのトラブルに巻き込まれたところから事件が始まる。
ボビーこと黒木も登場して、政界の暗部や、昨今話題のMMT、さらに米中確執の中で日本の立ち位置はどうなるのか?
そんなスケールまで発展した怒涛の展開のシリーズ第4弾。
この作者は書いてて飽きちゃうのかねえ。
いつも最後の50頁くらいでバタバタっと物語を手仕舞っちゃうんだよねえ。
良い感じで楽しく読んできて、最後の最後で尻切れみたいな終わり方されると拍子抜けしてしまう。
読み終わった後は、あれ?何だっけ?みたいな感じ。でも面白かった。
読書って、自分を知る作業(?)でもあるんだな、と思った。
今回の一連の読書で自分の好みの主人公がわかった。
ずばり「賢人タイプ」、普段は昼行燈だったりしても仮説を持って何かしら行動して、上手く行かなくてもグジグジ悩まず、次の行動につなげる人物。
真行寺巡査長とか、戻り船の二ッ森伝二郎とか、許されざる者のヨハンソンとか、ジャック・リーチャーとか、隠蔽捜査シリーズの竜崎とか。
逆に嫌いなタイプはブルーバード、ブルーバードのダレン。読んでて辛い感じ。身につまされるみたいな。
あとジョー・ピケットも嫌いだな。なんでそんなに要領悪いんだよ!
前者は読んでて楽しい、時を忘れてサクサク読んでしまう。
でも後には残らない。あれ?どんな物語だったっけ?みたいな。
後者は読んでて、途中で嫌になってネットやYouTubeに逃げ込んでしまう。
でも読み終わって何年も覚えている。
どっちも読書としては楽しいのだけど、今回自分の嗜好が判明したことが面白かった。
さて、どんなストーリーだったっけ?
次行こう次!
そういう意味で、一作目から読み直したいシリーズ。
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8月-8。3.0点。
巡査長真行寺シリーズ。令和最初の総選挙、あるもめ事がきっかけで映画宣伝会社の社長が殺害される。
どんどんきな臭くなっていくストーリー。
相変わらず、広げた話を着地させるのが上手い。
次作も期待。
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巡査長真行寺弘道シリーズ第四弾。
「令和」初の衆参同時選挙で自民党から離党した2世議員(小泉進次郎を思わせる)の立ち上げた新党が議席を伸ばす。その選挙結果を巡って起こった居酒屋での暴力事件。その被害者が翌日、痴漢の疑いをかけられたまま線路に突き落とされ轢死する。
黒木からのメッセージを受け、この事件を調べ始めた真行寺は、次第にこの国を巻き込む大きな陰謀を知ることになる。。
今回も本来の事件はどうなったんだ?と言わずにはおれない程の脱線に継ぐ脱線。真実を知りたい病の真行寺はどんどん日本を取り巻く闇へと突き進んでいく。
それでも、今流行りのMMTの理論を経済音痴の私にもわかりやすく説明してくれる頃には最初の事件なんてもうどうでもよくなってくるのがこのシリーズの面白さ。
さりげなく社会に溶け込むロボット「オツレサン」の不気味さ。便利さの先にある危険。「すべては情報だ」という黒木の言葉が身につまされる。
今回の陰謀も、今や経済大国となった中国を見るとあながち荒唐無稽なことではなく薄寒くなる。
今回、真行寺は何も収穫なく捜査一課に帰っていくんだけど、それでも不承不承ながら庇おうとする水野課長の懐の深さ。普通なら許されないよね。
さて残るはあと1作。読みますか。