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ガーナのおすすめ本商会(8)
今回紹介する本は「ネバームーアモリガンクロウの挑戦」です。
この本を紹介しようと思った理由は、私がファンタジーやミステリーが好きだからです。特に「ナルニア国物語」のように、普通にはありえないような物語や冒険ものが大好きなので、帯の“モリガンクロウは、最悪の運勢の日の闇宵時に生まれた呪われた子供”という文を見たときに、この本はどういう本なんだろう、とわくわくし、いま生きている世の中とは違う世界っぽいと思ったので読んでみたのです。
例えば「ハリーポッター」は私の中では明るい感じの物語なのですが、この本のネバームーアという世界は暗くて、見えない不思議が読んでも読んでも潜んでいるような雰囲気が独特で、知りたい探りたいと思い、かなり一気読みに近かったです。
そうして私達が住む世界から、ファンタジーの世界へ行くっていうのはよくあるけれど、今回はファンタジーの世界からまた新しい世界に進むっていう設定なのが、とても気に入りました。理由は、たとえば他の本でもあとがきを読んだりすると作者が生まれたような場所からはじまることが多いと感じていて、それが外国の作者さんだとしてもその人が生まれ育ったような風景からはじまるのかなぁと想像したりするなか、この本はすべてがそもそもありえない設定や風景で、きっと世界中の誰の手に渡っても読んだ人の想像するイメージには似たところがない!と思いました。
それは、本をめくって物語のはじまり部分を読み始めた瞬間からでした(外国の人が書いた本と聞いただけで、外国っぽい街とか生活とかが出てきそう?と想像しちゃうのに、1ページ目で全然違ったし、どの世界とも言えない、裏切られた感じでした)。
あと、この本は表紙のイラストをパッと見た時、昔からある本なのかな?と勝手に考えていたのですが、読んでみたらすごく現代的な内容だなと思い、インターネットで調べたら、最近の本だと知りました。
たとえば「ワンダー」(いまの世の中でいうエネルギー源のようなもの)が不足する問題があったりと、いまの世の中と似たところもあるなぁと思いました。
この物語は、最悪の運勢の日の闇宵時……に生まれた子供は呪われた子供として、この世界のあらゆる不幸を自分のせいにされてしまい、次にやってくる闇宵時に死んでしまう運命で、その闇宵時がいつ来るか分からなかい、という設定です。
その呪われた子の一人が、主人公のモリガンクロウ(モリガン)で、呪われた子というのは、例えばあるおじいさんがスケートで滑って転んだのを自分のせいにされ、謝罪の手紙を書かなければならなかったりするのです。本当は謝罪なんかしたくない!とモリガンは思っているのに謝罪の手紙を書いてしまうんです。それは、モリガンのまわりの大人たちが、なにか事故とか事件が起こると、モリガンのせいにすることで一段落するのを知っていて利用してくるんです。その間にはさまれたモリガンは、どうせ死ぬし、別にどうでもいいやって感じで、読んでいる私はイライラしたり、もどかしくなったりしました。モリガンもそうだし、その周���も、なんかいまの時代に似ていて宗教っぽいなと思いました。宗教を信じている?!
?が悪いとかではなくて、神様とか悪魔とか、天国とか地獄とか、みんな怖いから信じるのだろうけど、それを利用してるようなことが今の世の中にもたくさんあると普段から思っているからです。とにかく嫌な気持ちになりました。
そんな中、有り得ないこと、まわりから見ると奇跡のようなことが起きます。でも、モリガンクロウは、あまりにもひねくれすぎていて、何も信じられず、せっかくの良い誘いやチャンスを自分から逃してしまいます。でも、なんやかんやあって(思春期みたいな優柔不断な気持ちも後になってみればよかったんですが…)ジュピターという人に連れられてネバームーアという魔法都市に入っていきます。モリガンが、この街にとどまるには「輝かし結社」と呼ばれる団体の、入会試験に合格しなければならなく、モリガンは、厳しい試験に挑戦します。そして、モリガンは自分と戦ってどんどんひねくれた心が、もっと希望や夢を持てるモリガンに、成長します。
この世界の登場人物もおすすめです。すごい大きな猫「フェネストラ」(元ボクサーで強くて足が早い笑)だったり、ドラゴン乗りの「ホーソン」などです。物語の中では、ひねくれたモリガンを支えています。あとはモリガンの家族です。死んでしまう運命だったモリガンに、とても冷たい場面もあるのですが、根気強く読んでいると感動するところもあります。きっとモリガンの家族も悲惨な運命を背負った子どもとの間に、いろんな気持ちがあってつらかったんだろうなぁと思いました。
ちょっと分厚い本で、最初と最後はおもしろいですが、中間はちょっと中だるみするかも……。
つい最後を先に読んでしまいそうになりますが、読むと一気におもしろくなくなるのでやめてください!
それに耐えると引き込まれる本です。
この本は1冊目で、今年にもシリーズとして次作が出る予定みたいです。
楽しみです!
最近Netflixで、斉木楠雄の災難の新シリーズが出て喜ぶガーナでした。
2020/01/09
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「呪われた子」モリガンは、町中の災厄(過失も含めて)の原因とされていて、しかも11歳の誕生日に死ぬと決まっていた。しかし、誕生日のまさにその日、モリガンを連れに来た人物がいた。彼は魔法都市ネバームーアの「輝かしき結社」の入会候補者としてモリガンに試験を受けてもらいたいという。ただ死を待つだけだったモーガンの前に、わくわくするような冒険がやってきたのだ!
魅力的な「ネバームーア」と、ふしぎな入会試験、モリガンを狙う悪人…、舞台設定が秀逸で、次回作への期待が高まります。
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役者あとがきにも書いてありましたが、読み始めてすぐハリーポッターが頭に浮かびました。
設定や世界観がどことなく似ています。
でもこちらは、まだシリーズ1巻目ということもあるかもしれないけど、都合がいいところが多く、団体の入会試験もあっさりとしていて物足りなさを感じてしまいました。
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まりもさんのレビューを読んで、装画が大好きなまめふくさんだったこともあり、図書館で借りた。
他の方もレビューに書かれているし、訳者もあとがきで言っているのだが、読み始めしばらくは、物語の設定が似ているせいか、どうしてもハリーポッターのあんな場面やこんな場面が、脳裏によみがえり、「うーん、どうなんだ?」という気分になる。
けれど、読み進めていくと、ネバームーア独特の世界観も広がり、主人公が女の子という、また違った魅力もあってその先が気になる。
早速続巻を借りてみよう。
2021.7.5
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最高!の一言に尽きる。クレストマンシーシリーズを初めて読んだ時のような終始感じるワクワク感。大人になってからも、いわゆる児童文学に分類されるようなファンタジーものを幾つも読んできたけど、その中でもピカイチで、映画化されたらすごく流行りそう。設定はどこかこれまで流行ってきた物語と似ている部分が多いけど、そう言う点は元々あんまり気にならない。本当に面白いものは似てくるものなのかも。
ここからどんどん世界が広がって、いろんな人物のバックボーンがクリアになるのかと思うと本当に楽しみ!図書館で特集されててふと手に取ったところから出会えたことに感謝!2巻も早速読むつもり。
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ファンタジーあるあるなのか?
物語の立ち上がりが遅くて、最初がなかなか進まなかった。世界観の説明とかが必要なのあるけどね…
後半どんどん面白くなって、最後は一気読み。
これはまたつづきも読む。
呪われた子と呼ばれたモリガンクロウが、ネバームーアに渡り、ネバームーアに住むための資格を手に入れるため、選抜試験を受ける。
モリガンに隠された秘密が最後の最後までわからない。続編ではもうちょっと明かされているかな?たのしみ。
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ダークめハリーポッター?
9歳の少女モリガン・クロウは夕暮れに生まれたため呪われた少女とされ、この世のすべての不幸が彼女のせいとされていた。ある日現れた謎の男ジュピターに導かれ秘密の魔法都市ネバ―ムーアに来た彼女は特技を持つ数多くの子供たちと競争する試練を課される!
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呪われた子と呼ばれ絶望の中にいた主人公が、別の世界で新たな生き方を探していく物語。
物語の中に出てくるキャラクターがそれぞれ個性があって良い。物事が見える才能、ドラゴンを操れる才能等それぞれ癖があるけどみんなが主人公の成長を手助けしてくれる。
中でも元格闘家でぶっきらぼうだけど温かい巨大な猫のフィンがいい。
ホテルの生活、クリスマスの街の中、試験の日々、不思議で素敵な日々がとても鮮やかに描かれていて、主人公のワクワク感や緊張感が伝わる。
私もそんなネバームーアの世界に行ってみたいと思った。