紙の本
どんな死に方をしたい?
2020/02/27 20:06
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
法医学の医師が見た人の死。突然の出来事に、病気か事故か、事件性があるかを解剖して明かしていく。
美容整形の脂肪吸引後、内出血から血栓ができやすくなり、エコノミークラス症候群につながるとは笑えない。男性にはない女性の病気での死亡例、過剰なダイエットの果て、引きこもりや孤独について書かれている。
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認知症の夫の隣で腐敗した76歳、独居アパートで凍死した67歳、末期の乳がんを放置した54歳…。現役法医解剖医が向き合った23人の女性の「死に方」を取り上げ、考察する。
なかなか興味深かった。
解剖されないようきちんとした生活を送ろう。
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兵庫医科大学の先生が書く、解剖学から見た現代社会。チームバチスタが流行ったころ、海堂尊さんが「死因不明社会」という本を書かれて、解剖の限界について述べられていましたが、解剖でわかることもたくさんあると感じました。
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女性の死因解剖を通して生活習慣などを紐解く。孤独死や家族がある中の孤立による孤独死。考えさせられるものだった。
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解剖に回されるのは割合で言えば男性が多いそうだ。
だが女性が社会に進出するなかで、男性に多くみられた症例が女性にも増えてきたらしい。
その他にも家族と同居しながらの孤独死や女性ならではの病気によるもの。
突然死の中に遺伝的な要因があれば、残された家族は予防できるかもしれないと探る。
様々な症例をみることで生き方を考える助力になれば、とうことらしい。
女性の方が法医学に親しみやすい、法医学の知識から新鮮な肉や魚の見分け方なども興味深かった。
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女性の死に方というタイトルだが、描かれるのは女性だけでない。高齢の男性や、生後数ヶ月の赤ん坊の死も描かれている。
読んでいて一番強く思ったのは、法医解剖医という仕事の過酷さだ。死因を徹底的に調べるため身体中解体し、赤子の頭蓋骨を金槌で割るのはどんな気持ちだろうか。想像を絶する。法医解剖は、生きている人のためにあるものだ。彼らに、敬意を表する。
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2021.10.3市立図書館
TLに流れてきてちょっと気になったので予約を入れた本。法医学者として解剖の現場でであったさまざまな異状死の記述と解説が並んでいて、この手のテレビドラマの参考書になりそう。遺骸というのは想像以上に雄弁なのだなあとおどろかされる。また、「死因不明」にも、直接にも間接にも死因がほんとうにわからない乳幼児突然死症候群のようなものから、いくつかの候補はあるが決定的ではないというだけのものまでずいぶん幅があるのだなという現実を知った。
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健康診断を毎年受けて、おかしいなと思ったら病院に行って調べる。
できるだけ、誰かに迷惑かけたくないから、健康に気をつからないといけないなと思う。
年齢的に甲状腺や乳がんなどにも気をつけないとなぁ。
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マンガの方の広告がしょっちゅう来るので原作を読んだ。「孤独死して腸にうじがわいて発見されても、それは生物学的には自然なことなのだ」という記述にハッとした。「解剖されないように社会とのつながりを持とう」「少しのことがきっかけで命を失うからちゃんと健康診断を受けよう」というだけでなく、「一人暮らしは確かに孤独死のリスクは高いが、解剖されるような死に方をしたからって悪い人生だったわけではない」というメッセージも感じた。ところどころが尊い内容なのだが、オッサンのたわごとみたいな部分もある。
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兵庫大学の法医解剖医の著者が今まで対面してきた女性の死について綴っている一冊。
特に著者が懸念しているのは孤独死というと、ひと昔前までは圧倒的に男性が多かったが、近年は女性も増えてきているという点。
女性の男性化により女性の死にも変化がある。
個人的に最も印象に残ったのは、脂肪吸引後にエコノミー症候群により亡くなったという、2人の若い女性。
脂肪吸引手術により血栓ができやすくなるというのはきちんと説明されていたのだろうか。
美のために大金を払い手術をしたのに、命を失ったのでは本末転倒である。
遺族としても虚しさしか残らないだろう。
分娩中に亡くなったという妊婦の話も悲しかった。胎児出産前に妊婦が亡くなれば胎児も亡くなってしまうそう。
まさに出産は命懸けなのだと改めて思った。
乳幼児突然死症候群の予防策
1歳までは仰向けで寝かせる
できるだけ母乳で育てる
タバコをやめる
他殺でも解剖は行われるが、著者が扱ってきた解剖で他殺は圧倒的に少ないらしい。
自殺、病死など、明らかに事件性がない場合でも、死因がはっきりと分からない時に解剖は行われる。
その影には、孤独、貧困、精神疾患などの社会問題が潜んでいる。
前に読んだ特殊清掃員の本と重なる部分も多かった。
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解剖に携わる法医学者が書いた本。
実際の体験を披露しながら、その時々を充実して生きることの大事さを伝えてくれている。
そして男性より女性の方が仲間を作ったりなんとか楽しく生きることに勤めていて、その強さに敬意を表している
検体に提供された遺体がどのように使われかもこの本には詳しく書いてある
。。。。以下は読書メモ。。。。
女子の殺人 衝動的メッタ刺し、冷徹、毒殺など
夫婦喧嘩で自殺するのは男
死亡届 死亡診断書、死亡検案書
一人暮らしのより、家族の中で孤独を感じる方が精神的によろしくない
お腹の中で亡くなった胎児の死亡検案書は発行しない
この世に生を受けた人の死に対して発行する
遺族にとっては死因がわからないことは癒えない傷となる
亡くなった人の遺伝子検査により家族のいのちを救えることがある
(不整脈を起こす遺伝子、心臓部を動かす遺伝子に異常があった)
精神科家族歴
=なんらかの精神疾患を持つ家族がいるか
認知症は行方不明中の外因死が多い(転倒、溺死、凍死)
死後硬直
死後半日程度で1番強くなり、その状態が1日続いた後、しだいにやわらかくなっていく
死後3.4日ほど経てばすっかり元の状態に戻る
筋肉量が多いほど死後硬直が強く現れ、少ない人ほど弱く出現する
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法医学の本。このタイトル、そして副題も「解剖台から見えてくるあなたの未来」なので、ちょっと怖いかな……と思いましたが。そうでもありません。ここで取り上げられている死が女性のものというばかりでなく、女性の関わった事件が扱われていたりもします。どのみち人間はいつか死ぬのだから、それは仕方のないことだけれど。思わぬところでの不慮の死を避けるために知っていて損のないこともあるのでは、と思えました。暗い雰囲気になりすぎず、興味深く読める一冊です。
夫婦間のもめごとから発生した死というカテゴリもあるのですが。「解剖台の上だけでいえば、夫婦ゲンカにおける妻の勝率は100%である」には不覚にも笑ってしまいました。女性と男性どちらが強いか、なんて一概には言えないけれど。女性にそういう強さというのはあるかもねえ。