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数年前、いや、十数年前か、昭和の私には、12月と言えば、テレビで、忠臣蔵を放映していたものだった!
色んな説もあるけど、歌舞伎座でも、12月はこれが、主に行われていたのだが、…
時代が変われば、ウクライナとロシア問題に、ワールドカップサッカーで、あっと言う間に、この本のような話題は無くなってしまった。
広島三次からの播磨赤穂へお輿入れの幼き栗姫。
内匠頭との出会いも、兄妹のような関係。
おねしょ事件も、犯人をお構いなしで里に返すのだが、知恵者である。
浅野内匠頭も、誰かこの様な知恵者が、いたら、この様なパラハラを吹き飛ばしてくれたのだろうけどと、思う。
思い悩む内匠頭に出来る事、琴を奏で、心安らかに、させる他、火消し装束の費えを捻出する所も、内助の功である。
やはり、跡継ぎが、出来ない事は、難だったのだろう。
内匠頭が、元気に出掛けたのに、若い二人が、もう少し仲良く暮らせたら良かったのになんて、この話を聞くと、そう思う。
阿久利が、三次藩からの迎えの籠が来たときに、髪を下ろしたのは、決意そのものである。
忠臣蔵の姫の半生が、綺麗に可愛く描かれており、悲しみと、夫の殿を慕い続けた話に心打たれた。