紙の本
今とは違い個性ある様々な車両に出会える時間旅行を楽しめる
2020/02/09 21:37
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投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者(撮影者)は1958年に本格的に来日以降、日本に在住、国鉄の顧問を務め、現在はJR東日本顧問。日本全国をくまなく巡り60年前の日本をカラー撮影、544枚(その多くが鉄道写真)を簡単な説明とともに取りまとめた新書版である。その写真は今なお色褪せていないコダクロームの写真である。トロリーバスが電化された国鉄の踏切でポールを下ろして通過、東海道新幹線開業前の小田原駅で駅弁売りが線路に降りて試運転列車に弁当を運ぶ光景等今となっては貴重な写真に触れることができる。
岐阜市郊外の片田舎を走っていた名鉄高富線での撮影時の以下のエピソードは心温まる。「近くにもう一人路面電車に向かってカメラを向けている人がいた。向こうから挨拶してくれたので、お互い自己紹介をした。何を隠そう、これが長年の盟友白井昭さんとの出会いだった。その後彼は名鉄のパノラマカーや大井川鐵道に蒸気機関車を走らせ一躍有名になる。その白井さんとの付き合いは、すでに60年以上続いている。」
本書の構成は一部のみ各地方別で、それ以外は廃駅、踏切、鉱山等のテーマ別となっている。60年前の紀行文等と対照する場合、地方別に統一もしくは索引があると、本書の利用価値が一層高まるのだが、その点少々残念である。
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前作から一年、ボリューム大増で戻ってきました。
前回に続き、鉄分多め。オリンピック前の景観を写真で見たいという向きにはいい本だと思います。
所々写真を読み解くと歴史的価値のあるものが写り込みしているかもしれません。
さて、全国の写真が掲載されていますが、1県だけありません。その1県はどこかは見ると分かります。
前作同様ビフォアー・アフターを楽しみながら見るのがベストです。
全国の名所などが少しだけ入っていますので、今と過去見比べながら想像を羽ばたかせましょう。
名所ではないですが、向ヶ丘遊園が印象に残りました。
今は無き遊園地の写真は資料的価値も高いです。
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前作に続き60年前の日本をカラー写真で
知ることができます。貴重です。
もともと著者は鉄道に興味がある人なの
で、その手の写真が多いのですが、それ
でもその頃の日本の雰囲気がよくわかり
ます。
横浜の関内駅は横浜スタジアムの最寄り
駅ですが、建設当時はほとんど海の上に
建てられていた写真には驚きます。今で
は全くその名残をとどめていないのはご
存知の通りです。
東京に限らず日本の風景はこんなに変わ
ったのかと感動しないではいられない一
冊です。
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続編。
最初の本と、両方読んで、この2冊の凄さや貴重性がよく分かった。
写真を撮られたウォーリー・ヒギンズさんは、本当に、日本全国を隈なく訪問しておられる。当時の日本の様子を示す史料としても、貴重なものなのだと思う。
いくつも感じた、思ったことはあったのだが、これらの写真が撮られた当時は、日本中至る所に鉄道が走っていたのだなぁということを強く思った。特に、大きな街には、かなりの割合で、と思える程、路面電車が走っていること。
私は、このヒギンズさんの足元にも及ばないが、鉄道好きで、路面電車好きでもある。記憶にある、乗ったことのある路面電車は、国内では、札幌、函館、都電、世田谷線、福井、岡山、広島、高知、松山、長崎、熊本、鹿児島。この写真が撮られた当時の日本を訪ねることが出来て、路面電車に乗れれば、楽しそうだな、と思いながら読ませてもらった。
鉄道好き、国内旅行好きの方には、是非、お勧め。
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<目次>
はじめに
第1章 オリンピックと東京
第2章 東京編
第3章 変わる産業・変わる社会
第4章 各地方編
<内容>
秘蔵カラー写真で見るシリーズ、第2弾。鉄オタヒギンズさんの”鉄分”の多い写真集だが、やはり見どころは1960年前後の日本の風景だ。空が広く、高く、人々がおおらかな感じ。女性の和服姿が多く、また学生は休日や放課後も学生服だ。コメントに「男性のベレー帽が多い印象」とか、働く人への目線とか、すでに「古き良き」日になった日本が垣間見られる。戦前とかでなく、高度成長期の日本も、こうした時代だったんだなと、して自分が生まれた時代だったんだな、と思う。
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ヒギンズさんの戦後早々の日本を写した写真集、その続編です。今回も前回同様、いや前回以上に鉄道シフトで鉄道好きには見ているだけで楽しいです。こういう写真は大判の書籍で見るほうが楽しいですので、新書版の紙の本より、電子書籍をiPadで見るほうが良いと思います。いや結局紙の書籍も電子書籍も両方とも買ってしまったのですが……。