紙の本
幾多の困難を乗り越えてきた幸に、今度は妹・結が台風の目として迫る。
2020/06/28 11:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幾多の困難を乗り越えてきた幸に、今度は妹・結が台風の目として迫る。小紋染めの成功で基礎を確実にした五鈴屋江戸店。前半は至って凡々とした流れだが、「衰退の兆しは、最盛の中に在る」の戒めにたがわず、邪まな好色漢「音羽屋」が暗雲のように登場してくる。八代目候補の手代・賢輔に心を寄せる結の揺れ動くうぶな心に巧みに忍び寄る「音羽屋」の汚れた手。魔手に搦めとられた台風の目「結」は果たしてどのような行動に出るのか。まさにミステリー小説のような結末で、次回「9巻目」が待ち遠しい。
源流・早瀬・奔流・貫流・転流・本流・碧流と続き、そろそろ終わりが近づいたのではと懸念していたが、ここにきて「瀑布篇」という急転直下の展開。まだまだ続きそうでちょっと安心。にしても子供のよううぶな「結」の行く末が何とも心配になる。打倒、「音羽屋」・・・・・・・。
紙の本
一難去ってまた一難
2020/02/23 08:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
家族みんなで楽しみにしているシリーズの最新刊。一生懸命知恵を絞って難題をクリアしていく主人公の姿に元気をもらえます。今回は、妹がそんな主人公の足を引っ張っていて、イラッとしました。
投稿元:
レビューを見る
女名前禁止なんて理不尽だよねー。 でも、できる範囲で奮闘する幸が好き。 8代目、どうするのかな、と思っていた。 惣ぼんの存在も不気味だし。 と思っていたら、もっと不気味な人が登場とは。 結の想いが切なくて、想いが通じますようにと祈るよな気持ちでいたのに、恐れていた展開になりそう。 お才さんのあれが伏線だったなんて。 あのラスト、思っているのと違ってほしい。 次が気になってもいて、怖くもある。
投稿元:
レビューを見る
今回ばかりは皆の懸命な働きがしっかりと形になり、健やかに終わるかと思ったのに!
でも結の気持ちもわかるなぁ。
賢輔は幸が好きなのだろうか、もし、そうなら結が辛すぎる。
早く続きが読みたい。
投稿元:
レビューを見る
8巻もとても面白かったです。もう8巻か!と驚きました。
今回も波瀾万丈…一番波瀾万丈だったのでは?
次から次へと無理難題で、幸さんと五鈴屋の皆さんでどうにかクリアしたところでラスト!
結ちゃん!!!!干支の型紙を持ってまさかあの親爺のとこに行ったのではなかろうね!?となりました。
賢輔は仕事に超真っ直ぐなので、咄嗟に主人である幸さんを守っただけであって、それ以上の意味は無いんだと思うよ……多分。。
惣ぼんも再登場したし、これからまだまだ目が離せません。続きも楽しみです。待ちきれない!待つけど。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ第8弾。
「女名前」の期限も迫り、新たな小紋染の挑戦、その他諸々、今作でも問題がてんこ盛り。
とりわけ、結の恋が全体を通して描かれている。
前作まではそう感じなかったが、恋心を強く描きたかったのか、結の幼さ・甘さが鼻につく。語尾の「…のん」がしつこい。
賢輔が奉公人として、まずは店主を守るのが第一だとは思えないのだろうか。
菊次郎の言葉(離れるか、自分の場所を見つけるか)通り、結は大阪に戻り、代わりにお梅がやってくるのだろうか?
井筒屋保晴・音羽屋とも今後絡んできそうだし、次はどんな難題が待ち受けているのか。
投稿元:
レビューを見る
麻疹の流行により商いが停滞するくだり、まさにいまのコロナによる世相と重なって見えて辛かった。多くの人が亡くなるという状況と、生活の糧である商いがままならない状況、比べることも選ぶことも許されないのが、やりきれない。
「麻疹の蔓延が商いの衰えだとしたら、何と酷いことか。いや、違う、と自身の脳裡に浮かんだ答えを、幸は即座に打ち消した。」
結ちゃんは年齢のわりにかなり幼くみえる。幸のように表に立たず、世間のあれこれを知る機会もないまま来たから仕方のないことかもしれないが、大人の純情さは危なっかしいのだなと思う。幸がどうしても結に甘くなるのが、完璧に見える裏の弱点といったところ。
そこを突くように起こったラスト・・・一体どういうことなのか、いろいろ想像が浮かんで止まらなかった。
投稿元:
レビューを見る
試練に次ぐ試練、ちょっと多すぎるかな。
早く次を読みたい、という気持ちにならないラストだった。
とは言え、読むだろうけど。
投稿元:
レビューを見る
待ちに待った新刊!
皆が幸せに、すべてがうまくいくように祈っているのに、不吉な予感が当たってしまうのだろうか・・・
続きが気になって仕方ない!
投稿元:
レビューを見る
困った…本当に困った。
読み終えてからレビューするまでに
1ヶ月以上かかってしまった。
いつもと同じく読み応えは
あるけれど…次回作を読みたくない。
こわいよ。。。
投稿元:
レビューを見る
【ネタバレ有り】
第八巻 サブタイトルが「瀑布篇」とあります
「瀑布(ばくふ 直下する水の流れ 滝の意)」ですから
どっかーん、な展開なのが予想できますよね……
小舟に乗った五鈴屋の面々が
苦境の川の流れに翻弄されながらも
活路を見いだそうと頑張る訳ですが……
前巻でニアミスぽかった惣次がようやく登場したものの
ライバルの呉服屋ではなく、本両替とは!
どこかのお店の婿養子に入ってそうだとは思ってたんだけど
そこは意外でした
ラスボスは彼だと思ってましたけど
その辺りはまだ確定ではないかな……どうかな?
にしても、最後で(ここはオチバレになるので濁す)
或る人物に嘆息……
余談ですが
私は伝統色が大好きでして
この作品に出てくる色の名前を目にしては
検索してその色を確かめるのですよ
例えば表紙の幸の装いはp.149の
中縹(なかはなだ)の着物と浅黄(うすき)の帯かなと
この渋い取り合わせが幸に似合うんですよね
投稿元:
レビューを見る
商売に浮き沈みは付き物とは思うけれど、やったと思えばガッカリが有り、いつまで続く泥濘と思えば光がさし始める。
考えて考えて道を見い出す幸が大好きです。
投稿元:
レビューを見る
江戸小紋を一時の流行に終わらせず、長く愛される町民のものに育てたいと願い、大店が五鈴屋の真似をしても笑って受け入れる幸。
しかし江戸の街を麻疹が襲い、呉服もぴたりと売れなくなってしまう。
結に一目惚れしてしつこく迫る両替商などに悩まされながらも、一方で伊勢型紙の職人を呼び寄せたり、賢輔が新しい意匠の新柄を思いついたりと、商いに大きなプラスになることもあり、総じて見ればうまくいっていた、三年目の五鈴屋。
しかしラストで…
結が、大切な大切な新柄の型紙を持って出奔!
ひええええっ!
賢輔との恋に破れたこと…しかも賢輔が幸への思いを秘めているらしいと気付いて、幸へのコンプレックスが結を追い詰めてしまったのか。
愛らしく手先も器用で、結もまた、五鈴屋にはなくてはならぬ存在になっていたように見えるのに…
上納金のことを解決するために両替商の後添えに入ると言い出したりしないかとはらはらしていたが、こうくるか。
これまで幸が見込んだ人々は、誰も彼もいい人ばかり。悪者はみんな店の外、敵対する相手ばかりだった。
幸のただ一人の身内である結を、このままただの嫉妬に狂ったトラブル娘に堕としてしまいはしないだろうけれど…
はぁぁ、参りました。
早く9巻を!
投稿元:
レビューを見る
シリーズ第八弾。
まさに“瀑布篇”。今回も色々ありました。
町人向けの小紋染めを広めようと、日々精進する五鈴屋の面々。順調に伸びてきたところに、麻疹の流行という思いがけない禍が江戸を襲います。どうしても今回のコロナ禍と重ねてしまいますが、江戸のおかみさん達が、お守り(?)の鉢巻を作る為、五鈴屋の江戸紫の布を欲しがった場面で、つい「五鈴屋さん、“江戸小紋マスク”出して下さい!」と思ってしまいました。
そして、惣次さん再登場!相変わらず辛口な人ですが、根は悪い人ではないはずなので、幸たちの味方であってほしいです。
八代目の件や、上納金の件、不気味な音羽屋の動きも気になったり、と書ききれないのですが、それでも新しい小紋柄の事で皆が一丸となって進んでいたのに・・・。
最後で、思わず「なん・・・だと・・・。」と愕然となってしまう結の行動で終わってしまいました(いわゆる“鬼切り”)。
続きが気になるところですが、本当に、あの型紙は皆の願いが詰まった大切な物なので、無事に戻ってきてほしいです。
投稿元:
レビューを見る
後継者指名に色恋も加わり。
良かれと思って周囲はアレコレ画策するものの、いや~人のココロはママならないもので。