紙の本
三兄弟+ばぁちゃん
2020/05/03 16:20
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
両親が急死して残された男兄弟三人。
母と疎遠だった祖母との暮らしが始まり、知らなかった両親の事を知るうちに新たな人間関係を築いていきます。
三兄弟が夫々個性的だけどみんなイイ子。一番男らしいのは祖母ちゃんかも。
後半、父親の隠し事が発覚して、怒り心頭した妻に道連れにされてサスペンスに発展するかと思った・・・考えすぎた(笑)
大丈夫、ハートウォーミングです。
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小路先生の作品は本当に温かい。
自己で両親を一度に失った三兄妹。
両親が残した家はあるものに、大学生、高校生、中学生と、まだまだみんな子供。
母方の栄枝ばあちゃんがいてくれてよかった。
厳しいけど優しく愛情深いおばあちゃん。
3兄弟がそれぞれに、4人での暮らしのリズムをつかんでいく。
みんな、素直でいい子だね。
そんな中、突然の訪問者。
隠されていた秘密。
読んでいて、思わずえーーーーっと声が出る。
マジで、と。
みんなの対応が温かくて素敵すぎる。
温かくて優しい未来に乾杯。
なんて、ね。
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おじさんの書いた、おじさん受けしそうな小説というのが、正直な感想です。
三兄弟のキャラクターの書き分けなど、登場人物にそれぞれ個性があり、また、徐々に明らかにる家族の秘密というストーリー性はとても楽しかったです。
だだ、文章の端々から、作者が無意識に有しているであろう、ひと昔前の価値観、昭和の時代を感じてしまい、それが私には合いませんでした。
例えば女手が必要という台詞は、単純に人手でいいのでは?と思いましたし、保育士の女性を「保母さん」と呼び、さらに、優しそうで子どもが好きそう、保母さんなのも納得〜というような表現には違和感を感じます。
また、兄弟三人とも男でいつも汗臭いから、親にちゃんとお風呂に入れと言われた〜という表現も、シャツや体操服に柔軟剤を使ってる人が多い現代の中高校生、体育や部活の後は男女問わずデオドラントシートやスプレーを使うこの時代に、汗臭いからお風呂というのは、あまり現実的ではないような…。
家長という役割を負わせるためか、長男が「俺は…長男だから…!」と頑張っているので、もっと頼ったり迷惑をかけたり怒ったりと感情の起伏を見せた方が、親近感がわくのになぁと感じました。登場人物がみんな優等生なので、話が穏やかに進み、読みやすいですが、感情移入が難しく感じます。
内容には関係ありませんが、高校生の次男が母親のことを「おふくろ」と呼んでいて、首都圏の高校生でおふくろという人、なかなか珍しいのでは…?
これらのことを、特に気にされない方は、楽しく読めると思います。
ストーリーやキャラクターはとても魅力でした。
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小路幸也さんの作品らしい、ほっこり温かいお話でした。
両親が事故で急死し、子供達が遺された話っていうのは、そこから運命が狂ったように重たい展開になる場合が多いけど、この作品は、遺された3兄弟が両親の死から始まり、今まで隠されてきた母と祖母の関係やダークな祖父の事、父が秘密にしていた事が発覚するなど、本来なら『不幸』ととらえてしまいそうな事を冷静に受け入れ、なんてないように 前向きに楽しく仲良く生活していく物語。だから読んでいるのも楽しいです。
一見上手く行き過ぎているように思うけど、それがいいんだって思える物語!「不幸」ととるか「不運」ととらえるかって所が面白くもありなるほどって思えるお話。もちろんこの3兄弟は両親を失くした状況を不幸とは思わない。なんでも不幸だなんて思わないで、明るく生きていこうっていうお手本となるような物語かな。実際、自分が似たような状況になったとき、果たしてそう思えるかどうか自信はないけれど・・・
ともあれ、登場人物がみんないい人達なので、読んでいて気持ちがいい、笑顔でいられる作品です。
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父母が急死し遺された三兄弟。
それまでほとんど交流のなかった母方の祖母がやってきて
それから知らなかった家族の裏側を知っていく。
「三兄弟の成長と家族の絆を描いた
感涙必至のハートフルストーリー」と帯にあるが
ちとメルヘンが過ぎる、と思ってしまったのは
自分が、世間が殺伐としてるからかなぁ。
[図書館.初読.4月5日読了]
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突然の交通事故で両親を失った三兄弟。母と折り合いの悪かった祖母と暮らすことになり、その中で徐々に明かされてくる家族の秘密の数々が……。
と、こういうあらすじだと、普通はどろどろした物語になってしまうのですが。まったくそんな気配はなし。どこまでも温かくほのぼのと、安心感に満ちた物語です。不運なことがあったとしてもそれを「不幸」だと捉えない姿勢が清々しくて。たしかに不幸を嘆いたところで状況が変わるわけではないので、こういう視点も大切なのかもしれません。
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平凡で幸せな家庭に育ちながらも、突然の交通事故で両親を一度に失ってしまった、稲野朗・昭・幸の三兄弟。そんな彼らを助けるべく、ほとんど面識がなかった母方の祖母が家にやってくる。その暮らしの中で兄弟たちは、祖母と母の不仲の理由や父の出生の秘密など、これまで知らなかった家族の裏側を少しずつ知っていくのだが…。中・高・大学生の三兄弟の成長と、家族の絆を描いた、感涙必至のハートフルストーリー
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突然の交通事故で両親を一度に失ってしまった朗・昭・幸の三兄弟。彼らを助けるべく、母方の祖母が家にやってくる。兄弟たちは、祖母と母の不仲の理由や父の出生の秘密などを知っていき…。『文蔵』連載に加筆修正。
こんな単純明快ってあり得ないと思うけど,それが安心して読み進められるいいところ。
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いい人ばかりで
物事が上手く運びすぎな展開はいつもどおり。
ただ何かが足りない本作。
ここまで伏線がない話も珍しいか。
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朗、昭、幸の三兄弟。平凡に暮していたのに両親が事故死した事で今まで知らなかった事が次々と…
とてもバランスの取れた三兄弟それぞれの視点から綴られる物語。小路幸也さんのいつもの優しい文章で幸せに泣ける。
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幸せか不幸せかなんて、他人には決められない。
傍から見ていて、どんなに可哀そうに見えたって
本人が不幸を感じなければそれは不幸じゃない。
だったら、気の持ちようで不幸を幸せに感じることだってできるんだろうか、、、この主人公の三兄弟のように。
もし親に愛人がいて隠し子までいることが分かっても
悲しんだり憤ったりせず受け入れられるのか。
頭で理解できでも心がついていかなくて
悶々としたり悩んだりするのが人の心だろう。
そんな人間臭さを存分に味わいたくて
私は物語を読んでいる。
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平凡で幸せな家庭に育ちながらも、突然の交通事故で両親を一度に失ってしまった、稲野朗・昭・幸の三兄弟。そんな彼らを助けるべく、ほとんど面識がなかった母方の祖母が家にやってくる。その暮らしの中で兄弟たちは、祖母と母の不仲の理由や父の出生の秘密など、これまで知らなかった家族の裏側を少しずつ知っていくのだが…。中・高・大学生の三兄弟の成長と、家族の絆を描いた、感涙必至のハートフルストーリー。
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一般的に見えれば、ものすごく不幸でありながら、まったくそうは見えない三兄弟ではある。著者の作品には、基本的には善人しか出てこないが、本作もまた然り。三兄弟(小学生の末の弟までも)も、周りの人たちも、あまりにも人間ができすぎていて、ともすると白けてしまいそうなのだが、著者の物語はなぜかそうはならず、応援したくなってしまうのが不思議である。これ以上不運に見舞われないように、というよりも、どんな状況に置かれても、いいことを探しているような彼らなので、末永くそのまま穏やかに、と願わずにはいられない一冊である。
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展開が……早い笑
最初のプロローグで、これから何が起きるのか(いや、起きてしまったことをどう明かされるのか)わかってしまって、「う、重い……」って思ったけど、重いテーマでも明るく前を向いて生きていく三兄弟がとても気持ちがよかった。
それぞれみんな性格は違うけれど、とっても良い子。
こういう風にありたいな、と思わせてくれる。
実際にはこんなにきれいに何もかもうまくいくことはないんだろうけど。
こういう風に生きていけたら素敵だな、って思えるし、全体に爽やかで心地よい作品だった。
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両親が突然事故で亡くなり
3兄弟での生活が始まる
両親の死後 初めて聞かされる
数々の問題に兄弟で消化し合う
ほっこりした物語
何しろこの3兄弟と母方のおばあちゃんの
優しさに人間って些細な事で憎んだり
嫌ったりするけど どんな相手だろうが
愛情を持つのも自分の考え方1つなんだと思えた
気持ちが温かくなるいい作品でした
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突然の事故で両親を亡くした中・高・大学生の三兄弟のストーリー。
悲しみを乗り越えるお話かと思ったけど、悲壮感はまったくなかった。
それまでほとんど面識のなかった母方の祖母との交流や、父と母が生前には語らなかった生い立ちの秘密が、各章ごとに語り手を変えながら、淡々とつづられています。
三兄弟の適度な仲の良さと、栄枝ばあちゃんの潔いカッコ良さがよかったです。